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- 2024/11/16
Gibson Memphis / Alex Lifeson Signature ES-Les Paul
ギブソン・メンフィスから、ラッシュのアレックス・ライフソン・シグネチャー・モデルが発売されました。ベースとなるモデルは、人気のコンパクト・セミアコ、ES-Les Paulです。軽く取り回しの良いボディが魅力のES-Les Paulですが、今回は上品なクラシック・ホワイトをまとったGibson Memphis Alex Lifeson Signature ES-Les Paulをご紹介します。
使用アンプ:マッチレスSpitfire '15(ヘッド)+マーシャル1960A(キャビネット)
使用シールド:ギブソンInstrument Cable
ここ日本では知る人ぞ知る存在ですが、海外ではモンスター・バンドとして不動の人気を誇る、Rush(ラッシュ)。ギタリストのアレックス・ライフソンは1974年のデビュー時から多くのギブソン・ギターを使用しており、特に古くからのファンにはホワイト・フィニッシュのES-355を持つ雄姿がお馴染みです。
今回のアレックス・ライフソン・シグネチャー ES-Les Paulは、その355を思い起こさせる仕様が心憎いモデルです。クラシック・ホワイトのボディ、ヘッドに輝くダイヤモンド・スプリット・インレイは、まさにあのギターを思わせます。ES-Les Paulは、もう皆様ご存知の通りセンターブロックを擁したセミ・アコースティック構造。加えて本器は指板にリッチライトを採用し、エボニー指板のES-355に迫る内容となっています。
一方では、仕様上それなりの重さになってしまうES-355とは異なり、コンパクトかつ軽量で、とにかく取り回しが良いのがこのES-Les Paul。ベテランの域に達したアレックス・ライフソンにとって、この取り回しの良さは大きな魅力のはずです。加えて、ハウリングに強いのもポイント。かなりハードな展開も多いラッシュ・サウンドにもまったく問題なく対応しています。ES-355と合わせてレス・ポール・スタンダードもよくプレイするライフソンにとって、ES-355+レス・ポールの融合とも言えるこのギターは、理想の1本であることは間違いないでしょう。
ES-Les Paulは非常に守備範囲が広く、ジャジィなクリーン・トーンから、メタルでも使えそうなハイゲインまでカバーできます。しかし、今回はアレックス・ライフソンのモデルということで、試奏もディストーション系の音と、コーラスをかけたクリーンの2種に絞っています。
まずディストーション系ですが、これだけ歪んでいてもまったくハウらない箱モノは珍しいと思います。音の輪郭がぼやけず、サステインも十分に長く、ソリッド・ギターに引けを取りません。しかもセッティングを少し変えるだけでウォームな箱鳴りも楽しめますし(ぜひ過去のES-Les Paulの動画もチェックしてみてください!)、プラグインをしなくても十分な音量があるので、部屋で気軽に弾くにも最高です。
動画の途中では、クリーン・トーンに少しコーラスを掛けてみました。アレックス・ライフソンがよくやるので試してみたのですが、冷たくなりがちなコーラスの音が非常にウォームに響きます。このあたりもES-Les Paulの魅力です。それにしてもこの感じ、アレックス・ライフソンの音にそっくりじゃないですか?
ES-Les Paulはギターとして非常に完成されているので誰にでもオススメできるのですが、本器はやはり、ラッシュのファンに手に入れていただきたい1本です。
週刊ギブソンでは、これまでにも様々なタイプの試奏者にES-Les Paulを試していただき、その守備範囲の広さに大きな魅力を感じてきました。ここでは、過去に登場したミュージシャンの方々によるES-Les Paulのプレイとレビューから、本器の懐の深さを改めてお確かめください。
※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは5月12日(金)更新を予定。
価格:¥542,000 (税別)