AQUBE MUSIC PRODUCTS
- 2024/11/16
プロ・ベーシストのエフェクター・ボードをフィーチャーしていくベース・マガジンの人気連載「ベーシストのエフェクト・ボード拝見!」。ここでは同連載の2017年3月号に連動し、当該アーティストが使用する、デジマート上でも購入できるエフェクト類を厳選して紹介していく。2017年に結成10周年を迎えた5人組ロック・バンド、DaizyStripperのReiが登場。ハイトーン・ボイスのボーカルを生かしたメロディアスな楽曲のボトムを支え、時にテクニカルなプレイも披露するRei。曲想に合わせて個性的なベース・サウンドで彩る、アンプ系のギアを中心としたボードをチェック!
ボード右端はShin's MusicのPERFECT VOLUME ORIGINAL(ボリューム・ペダル)。上段右から、K&RのGroove Comp(コンプレッサー)、MXRのM108 10 Band Graphic EQ(グラフィック・イコライザー)、Free The ToneのPT-1D(パワー・サプライ)。中段右から、Darkglass ElectronicsのMICROTUBES B7K Ultra(オーバードライブ/プリアンプ)、MXRのM80 Bass D.I.+(プリアンプ/DI)、JIRAUDのSLAPPER 2(プリアンプ)、ZOOMのMS-60B(マルチ・エフェクター)が2台。DaizyStripperは基本的に半音下げチューニングだが、レギュラー・チューニングの曲でベースを持ち替えるタイミングがないときは、左側のMS-60Bに内蔵されているピッチ・シフターで半音上げて対応している。下段はKORGのpitchblack(チューナー)、BOSSのBB-1X Bass Driver(オーバードライブ)、Free The ToneのARC-3(オーディオ・ルーティング・コントローラー)。
※各ペダルをどう使っているかは、ベース・マガジン2017年3月号で本人が詳しく解説しているので、そちらもチェックしてほしい。
国内外のミュージシャンから絶大な信頼を得るShin's Musicは、日本を代表するエンジニア鈴木伸一氏によるブランド。オリジナルのエフェクターに加え、ボリューム・ペダルでも高い定評を得ている。こちらのパッシブ(PFV1)のほか、カラフル&コンパクトな「ベイビー・パーフェクト・ボリューム」(税別29,800円)や、パッシブ/アクティブの切り替えが可能な「ハイブリッド」(PFV2/税別46,000円)などもラインナップ。
定価:38,000円
オフィシャルHP:Shin's Music
K&Rは、ハンドメイド・エフェクターやエフェクター・キット、オーディオ・キットの製作・販売を手掛けるショップ&ブランド。中でも、妥協を許さないサウンド作りで定評あるプロ・シリーズにラインナップされているのが、この「Groove Comp」だ。その魅力は、独自のエンベロープ・フォロワー回路とオプト・デバイスの組み合わせによる、自然なコンプレッションにある。また、信号経路はクラスAオール・ディスクリートで構成され、安定性を重視するエンベロープ・フォロワー回路にはICを使用、配線材にはベルデン9272を採用し、高いS/N比を実現。レンジが広く、明瞭なサウンドを獲得している。ブースターとしての使用も可能だ。
定価:24,074円
オフィシャルHP:K&R
フィンランド発のベース用機材専門ブランド、ダークグラスエレクトロニクスのアナログ・ベース・プリアンプ。「MICROTUBES B7K」は、定評ある「MICROTUBES B3K」をより強力にしたモデルとして人気だが、本機はさらにオーバードライブ・セクションをオン/オフできるフットスイッチと、ユニット全体の音量を調整できるマスター・ボリューム、そしてハイ・ミッドとロー・ミッドの周波数をそれぞれ3種類から選択できる4バンドEQを追加装備。まさに超強力なモデルとなっている。
定価:オープン
オフィシャルHP:LEP INTERNATIONAL
エフェクト・ボードにフィットする、コンパクトなチューナー。正確なチューニングはもちろん、アルミ・ダイキャスト製の堅牢なボディによる耐久性や、音質劣化を防ぐトゥルー・バイパスも魅力。さらに、大型高輝度LEDメーターにより視認性が高く、暗いライブ・ステージでも安心。表示方法は、音程を半音単位で表示するメーター・モード/ストロボ・モード1/ストロボ・モード2(メーター・モードとストロボ・モード1を組み合わせたもの)/ミラー・モードの4種類から選択可能だ。E0(20.60Hz)~C8(4186Hz)と測定範囲が幅広く、 436~445Hzのキャリブレーション機能も搭載。9V DCの入出力端子を装備し、他のエフェクターへの電源供給も可能。
※生産完了品
オフィシャルHP:コルグ
ベース用の歪み系エフェクターというよりは、基本の音色作りを行なうことを想定したプリアンプ的ペダル。ベース本体やアンプの個性を活かしつつ、ワイドレンジでありながら音の芯をしっかりキープしたパンチのあるサウンドを実現している。また、レベルとブレンドが2軸コントロールになっており、ダイレクト音とエフェクト音を直感的にブレンドして出力可能。さらに、通常のアウトプット端子に加え、PAやレコーダーに直接バランス接続できるライン・アウト端子も装備。その音色は、数々のベーシストやPAエンジニアの協力を得て、実戦用にカスタム・チューニングされたものだ。
定価:オープン
オフィシャルHP:ボス
MXRによるグラフィック・イコライザー。31.25Hz / 62.5Hz / 125Hz / 250Hz / 500Hz / 1kHz / 2kHz / 4kHz / 8kHz / 16kHzの10バンド装備で、細かい帯域調節が可能となっている。入出力別のレベル・コントロールができるため、シングルコイル・ピックアップでもハムバッカーでも適切なゲイン・コントロール(±12dB)にも対応。なお、最大入力レベルは+14dBuとなっている。電源は18VのACアダプター対応で、電池は使用不可。
※生産完了品。現在は新バージョン「M108S」として販売中。
オフィシャルHP:モリダイラ楽器
クリーン/ディストーションの2モードを持ち、ディストーションは原音をミックスするBLENDコントロールの装備により自然な歪みを実現。BASS/MID/TREBLEの3バンド・イコライザーを備え、クリーン・モードにはプリセットしたイコライザーのセッティングで出力されるCOLORスイッチを備える。また、ディストーション・モードにはノイズ・ゲートも装備している。Phantom/GroundスイッチとXLR出力端子を備えているため、ダイレクト・ボックスとしても重宝するはず。
◎関連記事:製品レビュー「MXR / M80 Bass D.I.+」
定価:25,000円
オフィシャルHP:モリダイラ楽器
プロ・ベーシストの福田郁次郎によって1995年に創立されたベース専門店、ジラウド・ベース・センター。ハンドメイドによるオリジナルのベースやエフェクターの製作も手掛けており、多くのプロも愛用している。本機は、強力なスラップ・トーンが得られることで人気のプリアンプ「SLAPPER」(税別40,000円)およびLED装備の「SLAPPER 1」(税別42,000円)をもとに、JTDT-A(アクセレレーター)を独立して内蔵。パッシブ・ベースや入力インピーダンスが高くないアンプを使う際には特に有効だ。また、独自のディスクリート回路を搭載しているため、ノーマル・モードでもクリアなサウンドを実現。バッファー・アンプとしても高性能で、ギターやキーボードでも使用できる。なお、LEDなしのオプションも可能(税別50,000円)だ。その他、「SLAPPER 3」(税別60,000円)や「SLAPPER 4」(税別90,000円)もラインナップされており、すべて受注生産。
定価:52,000円
オフィシャルHP:ジラウド・ベース・センター
DC9V×8系統のパワー・サプライも備えた、AC100V×4系統のパワー・ディストリビューター。DC9V出力には、独立したノイズ・フィルターとショート・プロテクション回路を装備し、6系統は最大100mAのスタンダード出力、2系統は最大300mAのハイカレント出力となっている。筐体には、航空機の部品に使われる日本製アルミニウム合金を採用し、強度と軽量化を両立。さらに、ボード内での使用を想定した設計となっているため、ボディ厚は35mmに抑えられている。
◎関連記事:プロ・ベーシストの使用エフェクターをカテゴリー別にランキング!
定価:23,000円
オフィシャルHP:フリーザトーン
コンパクトながら52種類のエフェクト/6種類のアンプ・モデルを搭載したマルチ・エフェクター。定番エフェクターのシミュレーションに加え、入手困難なビンテージ・ペダル、スタジオ品質のラックマウント・エフェクトも内蔵する。ベース・シンセなどの飛び道具的な効果も装備している。ディレイ・タイムを設定できるタップ・テンポ機能や、空間系エフェクトの効果をさらに高めるステレオ出力端子も装備。なお、最大4エフェクトを同時使用でき、接続順も自由にアレンジ可能だ。パッチは50種類メモリーでき(うちプリセット・パッチは30種)、オートセーブ機能や最大26個のパッチ・サイクリング機能、視認性の高いバックライトLCDを搭載するなど、使いやすさも抜群。ドロップ・チューニングにも対応するクロマチック・チューナーも内蔵している。バッテリー駆動は連続7時間で、電源が自動的にオフになるパワー・マネジメント機能も装備。入力はアクティブ/パッシブどちらにも対応している。
メーカー希望小売価格:10,000円
オフィシャルHP:ズーム
現場でのテストを徹底的に行ない、操作性・信頼性をさらに向上させたフリーザトーンのフラッグシップ・モデル。内部電圧±15Vdcで動作するHTS(Holistic Tonal Solution)サーキットを内蔵し、プロ・ミュージシャンのためにカスタム製作してきたものと同等のサウンド・クオリティを誇る。もちろんMIDI対応。エフェクツ・ループ数は8(シリーズ・ループ=7、セパレート・ループ=1)、プリセット数は64バンク×10プリセット(合計640プリセット)、コントロール端子は6系統(ラッチ/モーメンタリー切替可能)、エクスプレッション・ペダルは1系統。受注生産でブラック・カラーもあり(税別90,000円)。
メーカー希望小売価格:85,000円
オフィシャルHP:フリーザトーン
リットーミュージック刊『ベース・マガジン2017年4月号』の連載「お宅のエフェクト・ボード拝見!」では、TACC(LEZARD)のエフェクト・ボードが紹介されています! 機材の紹介はもちろん、セッティング・パターンやアーティスト本人のコメントを交えた解説も掲載されているので、ぜひチェックしてみてください。さらに本号の表紙は、IKUO/瀧田イサム/BOH/MASAKI/村井研次郎といったテクニカル系ベーシスト5人が大集合! 同一のトラックに対してそれぞれのベーシストが異なるアプローチを見せ、ベース・プレイの可能性や個性を読者に示唆する企画「私ならこう弾く~テクニカル篇」(CD対応)を始め、必見の内容となっています。
Rei
12月29日生まれ、神奈川県出身。2007年にDaizyStripperを結成する。2008年に発表した初流通音源「ダンデライオン」がオリコンのインディーズ・チャート1位を獲得したほか、同年に“hide memorial summit”に出演するなど、結成直後から話題を集めている。2017年に結成10周年を迎えた。