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- 2024/11/16
Gibson Custom Shop / Mark Knopfler 1958 Les Paul Standard Signed & Aged
ダイアー・ストレイツで活躍したギタリスト/音楽プロデューサーのマーク・ノップラー。彼が所有するオリジナルのレス・ポール・スタンダード1958年製を、この度ギブソン・カスタムが完璧に再現し、限定リリースしました。今回はそんな威風堂々たる1本、Mark Knopfler 1958 Les Paul Standard Signed & Agedを紹介します。
使用アンプ:マッチレスSpitfire '15(ヘッド)+マーシャル1960A(キャビネット)
使用シールド:ギブソンInstrument Cable
ダイアー・ストレイツ時代からさまざまなヒット曲でレス・ポールを使用していたマーク・ノップラーは、ソロへとキャリアを重ねる中で、オリジナルの58レス・ポール・スタンダードと出会います。その素晴らしいサウンドの虜になったマークは、以降、数々のライブやレコーディングで58バーストを愛用し、その音がマーク・ノップラー・サウンドの基礎となりました。
ギブソン・カスタムは、ギター史だけではなく音楽史的にも非常に重要なギターとなったこの58バーストに敬意を表し、本人所有の実器を徹底的に分析して、Mark Knopfler 1958 Les Paul Standardとしてリリースしました。今回紹介するSigned & Agedモデルは、エイジド加工された上に本人のサインが入った、限定50本の貴重なモデルです(Agedモデル=100本限定、VOSモデル=150本限定)。トップの杢目や退色したフィニッシュの雰囲気は、写真や動画で確認できるマーク・ノップラーのオリジナル器に本当にそっくりで、佇まいだけでもただならぬオーラを放っています。
このSigned & Agedモデルは、現時点でのレス・ポールの最高峰となるTrue Historicをベースにしていますから、ギターとしての完成度は文句なし(サインなしのAgedとVOSはStandard Historicがベースになります)。材が厳選されている上に、ネック・ジョイント、ネックと指板、ボディ・トップとバックなどの振動に関わる重要なポイントはすべてハイドグルーで接着されていて、生で弾いても良く振動した、弾き手を高揚させる音がします。それを、枯れたニュアンスを持ちながら艶やかな高域を併せ持つカスタムバッカー・ピックアップによってアウトプット! まさしく至高のレス・ポール・サウンドを堪能できる1本となっています。
このクラスのレス・ポールを試奏する時はいつもそうなるのですが、本器もケースを開けた瞬間にため息が漏れました。極薄の塗装、作業効率を落としてまでこだわったトップのカーブ具合、手作業で行なわれたエイジド加工……すべてが一体となって、見る者を圧倒します。
実際にプレイしてみた感想は「オーバードライブ・サウンドなのに、クリーンだ!」というものです。少し説明をすると、普通はどんなギターでも歪ませるとレンジは狭くなりますし、コンプレッションがかかってタッチに対するレスポンスは鈍くなります。しかし本器は、サウンドは歪んでいても、まるでクリーンを弾いているかのような反応の良さ、レンジの広さがありました。指で弾けば絶品のトーンで鳴ってくれて、いつまでも弾いていたくなります。こういうギターに日常的に触れていれば、間違いなくギターが上手くなるでしょうし、彼の卓越したフィンガーピッキングはこのギターとともに洗練されていったことまで想起させ、感慨深いものもあります。
マーク・ノップラー・ファンはもちろん、本当に良いレス・ポールが欲しいという方にも自信を持ってオススメできる素晴らしいギターです。
本器の実力を、直近にリリースされたギブソン・カスタム製の1958レス・ポールと聴き比べて購入の参考にされてください。詳細は画像をクリック。
※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは2月24日(金)更新を予定。
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