使用アンプ：マッチレスSpitfire '15（ヘッド）＋マーシャル1960A（キャビネット）
使用シールド：ギブソンInstrument Cable

スモール・ピックガード＋ビンテージ寄りのサウンド
SG STANDARD 2017 T

　ギブソンSGは、アンガス・ヤング、フランク・ザッパのようなレジェンド、そして現代のスライド・ゴッドことデレク・トラックスやアラバマ・シェイクスのブリタニー・ハワードなどの現役世代が使用することで、今や完全にロック・アイコンとして認知されています。1961年のデビュー以来、長い歴史の中で仕様変更を繰り返してきたモデルとしても知られており、その進化は今なお継続中です。

　ギブソンUSAが発表した2017年のSGスタンダードは、デビュー当時のSGを思わせるスモール・ピックガードに回帰しました。2016年までの60年代中〜後期を象徴するラージ・ピックガードも魅力的ですが、このスモール・ピックガードを待っていたファンも多いはずです。そしてピックアップは、前年までの490R&498Tの組み合わせから、57クラシック&57クラシック＋の組み合わせに変更。さらにブリッジとテイルピースがクローム仕上げのアルミニウム製となり、生鳴り、アンプ・サウンドともに、よりビンテージ・ライクな音になっています。もちろん、マホガニー・ボディ&ネックに、ローズウッド指板というSGらしい材構成はそのままで、SGの魅力を存分に堪能できるモデルだと言えるでしょう。

グローバー・ロッキング・チューナー

新色となるチェリー・バースト

バインディングはクリームから白へ変更

　一方、2017年の最新モデルらしく、より高いチューニング精度と長いサステインに貢献するグローバー・ロッキング・ペグを標準装備しており、単なるビンテージ指向に止まらない現代のモデルに仕上がっています。フィニッシュについても、従来のヘリテイジ・チェリー、エボニーに加え、新たにチェリー・バースト（動画で使っているモデルのフィニッシュ）を加えているところにも、“今のSGスタンダード”に対するギブソンUSAの考えが表れているように思います。

オーセンティックなSGトーンを堪能

　本器をアンプにつなぐと、すぐに心地良いクランチ・サウンドが飛び出してきました。思わずスライドをプレイしたくなるような、マホガニー・ボディのモデルらしい粘りのあるサウンドです。これは従来からのSGファンはもちろん、SGに興味はあったけどまだ持っていないという人にも自信を持ってオススメできるSGトーンです。

　続いてゲインを極端に深くしたり、クリーンにしたり、オーバードライブ程度の歪みにしたり、いろいろとチェックしてみましたが、どのようなセッティングでも、オーセンティックなSGサウンドを堪能できました。また、スリムテーパーのネックに加えて、フレットやバインディング周りの処理の精度が高いため、非常に弾きやすかったのも印象的です。

　これだけの内容で、価格は手が届きやすいよう抑えられており、まさに「スタンダード」の名にふさわしい1本に仕上がっています。ぜひチェックされてみてください。

人気＆お薦めのSGを一気に聴き比べ！

　直近にリリースされた人気SGについても改めてチェックしてみてください。SG Standard 2016と仕様やサウンドの違いもぜひご確認を。

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※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは2月10日（金）更新を予定。