コルグが、ノリタケ伊勢電子と共同開発した新しいタイプの真空管「Nutube（ニューチューブ）」の一般販売を開始する。

　「Nutube」は、従来の真空管と同じアノード・グリッド・フィラメントの構造を持ち、完全な3極真空管として動作。従来の真空管と同様、特有の豊かな倍音を生み出す。また、ノリタケ伊勢電子が持つ蛍光表示管の技術を応用することにより、従来の真空管に比べて大幅な省電力化、小型化、品質向上に成功している。ちなみに、従来の真空管の2％以下の電力で動作するため、電池動作も可能。容積比は、従来の真空管に対し30％以下を実現している。そして3極管構造により、真空管独特の心地良いサウンドと優れたリニア特性を実現。さらに、日本製ならではの高い信頼度と、連続期待寿命30,000時間という長寿命を誇る。

　2015年1月の発表以来、多方面のイベントへの出展を経て、2016年3月から法人向けのサンプル出荷を開始していたが、量産体制が整ったことで、ついに一般向けの販売も開始する運びとなった。「Nutube」の存在が浸透していくことにより、自作アンプ／エフェクターやオーディオ製作の分野でも、新たな可能性が広がっていくことだろう。