AQUBE MUSIC PRODUCTS
- 2024/11/16
MXR / M102 Dyna Comp
MXR最初期からラインナップされている定番ペダルであり、その中でも多くのギタリストやベーシストが今なお愛用するモデルのひとつ、ダイナコンプ。 “コンプレッサー”というエフェクト効果誕生の歴史は古く、1920年代頃にまで遡る。ギター用コンプレッサーが登場するのは1970年代に入ってから。ダイナコンプはその時代から今日までロングセラーを続けている、まさにコンプレッサーの代表機とも言えるアイテムだ。その独特なるパーカッシブなアタック感をして“パッカーン”と表現するアーティストもいる。コンプレッサーの基本動作に関してはビンテージ・マートに詳しく紹介されているのでチェックしてみて欲しい。ここでは今回の動画に使用したセッティングをもとに解説していこう。
試奏ではシャープなシングルコイル・サウンド(いわゆるグレイボビンと呼ばれる60年代後半から70年代タイプのシングルコイル・ピックアップ)を搭載したギターと、VOX AC-30を使用している。ともすればシャープ過ぎるギター・サウンドになりがちなマッチングを、ダイナコンプが滑らかで耳当たりの良いトーンに変化させているのがわかるだろう。
カッティングでは、音のバラつきを抑える目的で使用した。エフェクト・オフで感じられた1、2、3弦と6弦の音量差が調和されている。6弦の音はクッキリと聴こえ、1、2、3弦の音はバランスが整って聴こえると思う。またクリーン・サウンドのソロ・プレイでは、同じく音が滑らかに聴こえ、どのポジションにおいても音量差が感じられない。また、プレーン弦のサステインも伸びて聴こえると思うが、まさにこの効果がコンプレッサーの醍醐味と言えるかもしれない。
動画後半のオーバードライブ・サウンドではコンプ・ブースターとして使用してみた。ギター→コンプレッサー→オーバードライブの順で接続。コンプレッサーをオンにすることで歪みの倍音成分が増幅され、分厚い音に変化している。またサステインの伸びも顕著に現れており、ドライブ・サウンドとの相性の良さも伺える。この時、コンプレッサーのSENSITIVITYを上げ過ぎるとノイズも増加してしまうので、コンプレッサーをオン/オフして音量バランスを取りつつ、ほど良い位置にセットすることをオススメする。
昨今様々なコンプレッサーが登場しているが、やはりギター用コンプレッサーと言えばこのダイナコンプのサウンドを真っ先に思い浮かべる人は多いだろう。定番たる所以が感じられる使い勝手の良さと、魅力的なサウンドは未だ健在。1台あって損なしなので、ぜひデジマートでチェックしてみて欲しい。
※使用ギター:Crews Maniac Sound / OST-69 BLK
※使用アンプ:VOX / AC-30 C2X(動画ではHIGHインプットを使用)
価格:¥13,000