AQUBE MUSIC PRODUCTS
- 2024/11/16
プロ・ベーシストのエフェクター・ボードをフィーチャーしていくベース・マガジンの人気連載「お宅のエフェクト・ボード拝見!」。ここでは同連載の2015年10月号に連動し、当該アーティストが使用する、デジマート上でも購入できるエフェクト類を厳選して紹介していく。今回はゲスの極み乙女。にてグルーヴィなプレイで人気を集めるベーシスト、休日課長のボードを紹介しよう。
ボード内、右下はFMR AudioのA.R.C.(コンプレッサー)、右上はEmpress EffectsのCompressor(コンプレッサー)、その左隣りは2台ともAKIMA&NEOSのKing Rocker Bass II(オーバードライブ)、さらに左へKeeleyのBD-2 Mod Phat Tube(オーバードライブ)、Darkglass ElectronicsのDuality Fuzz(ファズ)、Darkglass ElectronicsのB7K(オーバードライブ/プリアンプ)、Source AudioのSA170(グラフィック・イコライザー)。以上をFree The ToneのARC-3(スイッチャー)に接続し、Free The ToneのEFS-4(フットスイッチ)と合わせて操作している。なお、シルバーのKing Rocker Bass IIは、激しく歪ませる用として使用。そして、アンプ横に設置されたラックの上段(写真左)は、上がKORGのSDD-3000 PEDAL(ディレイ)、下がFree The ToneのARC-53M(スイッチャー)。ARC-53MはARC-3とMIDIでリンクしている。ラック下段(写真右)にはAKAIのSB1(ベース・シンセ)、SONOMATICのCheddar(ディレイ)を設置。これらもARC-53Mに接続されている。なお、ARC-53MからAKIMA&NEOSのWild Bass100 DX(アンプ・ヘッド)に出力。なお、ボード右端の中段は接続されていないZOOMのMS-100BT(マルチ)、ボード上部にはKORGのPitchblack Pro(チューナー)をセットしている。
※各ペダルをどう使っているかは、ベース・マガジン2015年10月号で本人が詳しく解説しているので、そちらもチェックしてほしい。
レコーディング・スタジオ品質を誇るハイエンド・コンプレッサー/リミッター。名機Urei 1176のサウンドにインスパイアを受けて開発された、高次元なアナログ・サウンドが最大の魅力だ。色付けやサウンド変化が大きい従来のペダル・タイプのコンプに比べ、圧倒的に使いやすく、簡単かつハイ・レベルなサウンドメイクを実現。ギタリスト/ベーシストの繊細なタッチを損なうことなく、サウンドを整えてくれる。
定価:37,000円
オフィシャルHP:アンブレラカンパニー
92種類のエフェクトと8種類のアンプ・モデルを搭載し、最大6エフェクトを同時使用できる軽量コンパクトなマルチ。Bluetooth接続が可能でiOSアプリStompShareに対応し、ワイヤレスでエフェクトの試聴/試奏/購入が可能となっている。作成したパッチ・メモリーは最大50種類まで保存可能だ。そしてステレオ出力端子に加え、キーボード/サンプラーも接続できるステレオ入力端子も装備。タップテンポ機能やチューナーも内蔵している。単3電池2本で連続7時間のバッテリー駆動が可能。
メーカー希望小売価格:14,000円
オフィシャルHP:ズーム
プロユースのオーディオ機器に匹敵する高音質を低価格で実現し、高い評価を得ているFMR Audio。そのコンプレッサーPBC-6Aの設計を継承し、ギター/ベースおよびアコースティック楽器用に開発されたモデル。さらに、定評あるステレオ・コンプRNC 1773における自然なコンプレッションや、マイク・プリアンプRNP 8380における原音をまったく損なうことのない回路設計も統括。鮮やかなサウンドを保ったまま、粒立ちを揃えてくれる。
定価:48,000円
オフィシャルHP:アンブレラカンパニー
AKIMA&NEOSは、元マルコシアス・バンプのアキマ・ツネオ(Vo,Gt)が手掛けるハンドメイド・アンプ&エフェクター・ブランド。King Rocker Bass IIは、King Rocker Bassにマスター・ボリュームが追加されたモデルだ。プリアンプ的に音色をコントロールするというコンセプトを持ち、ハードに歪ませても、音が引っ込んでしまうことがない。「Bite」では良質なハーモニクスが加えられ、「Mist」はアタックとロー・エンドを調整。また、弦やポジションによる音量のバラつきを整えてくれるため、歪みを必要としないベーシストにも愛用されている。
定価:オープン
オフィシャルHP:AKIMA&NEOS
キーリーは、モディファイ・ペダルの代表的ブランド(オリジナル・モデルも発売)。本機は、カップリング・コンデンサーとトーン・コンデンサーの値を増やし、Phatスイッチを設置することで、さらに豊かな低域を実現している。他のコンデンサーもグレードアップし、よりローノイズで滑らかなサウンドを得ることに成功。また、複数のダイオード交換によってクリップ・シグナルをアシンメトリカル・クリッピング(非対称の歪み)に変え、より真空管に近いニュアンスを再現してくれる。
※生産完了品
Darkglass Electronicsは、フィンランドまたはアメリカにてオール・ハンドメイドで製作しているベース用エフェクターのブランド。本機は、2種類の完全に独立したファズ・サーキットを組み合わせたペダル。「Duality」ノブは、左に回せば鋭く尖ったクラシックなファズ、右に回せば太くハイゲインなファズが得られ、2つのファズ回路のブレンドが可能。さらに「Blend」ノブでクリーンを混ぜることも可能で、3レイヤーによる強力に分厚いサウンドが得られる。
定価:オープン
オフィシャルHP:LEPインターナショナル
Darkglass Electronicsはベース用エフェクターのブランドで、本機はフィンランドにて100%ハンドメイドで製作されている。定評あるB3Kオーバードライブを発展・進化させた、多彩なサウンドを生み出すベース用アナログ・プリアンプだ。ロー/ロー・ミッド/ハイ・ミッド/トレブルの4バンド・イコライザーを追加し、さらにバランス出力のライン・ドライバー(XLR端子)を搭載することで、段違いの使い勝手を実現している。
定価:オープン
オフィシャルHP:LEPインターナショナル
4つのユーザー・プリセット機能を搭載した、7バンドのプログラマブル・グラフィック・イコライザー(ベース向けに、オクターブ拡張機能により62Hzを追加した8バンドでの使用も可能)。56bitのデジタル・シグナル・プロセッサーと24bit AD/DAコンバーターを採用し、MIDIにも対応。使用例としては、歪み系エフェクターの後段に接続して4つの音色を使い分け。楽器の持ち替えによる音色や音量のバランス補正。ハムバッカーをシングルコイル風に(または、その逆)。ベーシストのピック/フィンガー/スラップなど奏法に合わせたトーン・プリセットとして。イコライザー未搭載のエレアコの音質補正に、などが挙げられる。
定価:23,000円
オフィシャルHP:オカダインターナショナル
現場でのテストを徹底的に行ない、操作性・信頼性をさらに向上させたフリーザトーンのフラッグシップ・モデル。内部電圧±15Vdcで動作するHTS(Holistic Tonal Solution)サーキットを内蔵し、プロ・ミュージシャンのためにカスタム製作してきたものと同等のサウンド・クオリティを誇る。もちろんMIDI対応。エフェクツ・ループ数は8(シリーズ・ループ=7、セパレート・ループ=1)、プリセット数は64バンク×10プリセット(合計640プリセット)、コントロール端子は6系統(ラッチ/モーメンタリー切替可能)、エクスプレッション・ペダルは1系統。受注生産でブラック・カラーもあり(税別90,000円)。
定価:85,000円
オフィシャルHP:フリーザトーン
プロ・ユースのラック・システムやペダルボード組み込み時のみ、オーダーメイドにて製作されていたARC-3用のカスタム・プロダクツが、多くの要望に応えて市販化(受注生産)。ARC-3のE1~E4端子に接続することで、本体では呼び出せないプログラム・プリセットのPS8・PS9・PS10を呼び出すことが可能になる(初期設定時)。また、任意のエフェクト・ループのオン/オフなど、さまざまな機能をE1~E4端子にアサインすることで、ARC-3の機能をフルに活用できる。
定価:18,000円
オフィシャルHP:フリーザトーン
1982年に登場し、世界的な高評価を得たラック・タイプのデジタル・ディレイSDD-3000。そのサウンドが、約30年もの時を経てペダル・タイプで復活。余裕のヘッドルームを誇るプリアンプ、フィードバック・サウンドに変化をもたらすフィルター回路、多彩なディレイ効果を可能にするモジュレーション波形など、SDD-3000の重要なスペックはすべて網羅。さらに、8種類のディレイ・タイプ、4000msecのロング・ディレイ、モジュレーション波形の選択、ステレオ入出力、MIDIなどの新機能も追加されている。
定価:オープン
オフィシャルHP:コルグ
フラッグシップ・モデルARC-3の多機能・高音質・高耐久性を受け継ぎ、HTS(Holistic Tonal Solution)サーキットやMIDI対応などの基本スペックはそのままに小型化。エフェクツ・ループ数は5(シリーズ・ループ=4、セパレート・ループ=1)、プリセット数は20バンク×10プリセット(合計200プリセット)、コントロール端子は3系統(ラッチ/モーメンタリー切替可能)。受注生産でブラック・カラーもあり(税別63,000円)。
定価:60,000円
オフィシャルHP:フリーザトーン
SONOMATICは、熟練の職人集団によるアルゼンチン発のエフェクター・ブランド。本機は、温かみのあるビンテージ・テープエコーの音色を再現。ディレイ・タイムは25~450msとなっている。歪み系ペダルの前後どちらにも接続が可能で、エフェクターをオフにするとすぐに残響音が消えるTrueモードと、オフにした時に徐々に残響音が消えていくTailモードの2種類から選択できる。
定価:オープン
オフィシャルHP:スコアレイジャパン
1987年に世界初のラックマウント・チューナーを発表したコルグより、2013年に登場したモデル。美しい3Dビジュアル・メーターを搭載し、光の立体表現により史上最高の視認性を実現している。メーター・ディスプレイ・モードは、レギュラー/ストロボ/ハーフ・ストロボの3種類。音を消してチューニングできるミュート機能はもちろん、ケーブルの断線やショートを警告するケーブル・チェッカー、音質変化を軽減するバッファー・アウトも装備している。ラックマウント式でありながら、あらゆるセッティングが可能な超軽量の薄型ボディも魅力だ。
定価:オープン
オフィシャルHP:コルグ
リットーミュージック刊『ベース・マガジン2016年1月号』の連載「お宅のエフェクト・ボード拝見!」では、音速ラインの大久保剛のエフェクト・ボードが紹介されています! 機材の紹介はもちろん、セッティング・パターンやアーティスト本人のコメントを交えた解説も掲載されているので、是非チェックしてみて下さい。
休日課長
2012年5月、川谷絵音を中心にゲスの極み乙女。を結成。高い演奏技術とポップなメロディーでたちまち人気を集める。メインの使用ベースはSugi Guitars NB4E CWN/AT-MAH02P/NAT(パッシブ)。