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  • “高音質”で音楽を聴く楽しみを!ハイレゾ入門〜第21回

魅せる新機種続々! 用途別ヘッドフォン選び

ヘッドフォン

  • 文:菊池 真平

今回のハイレゾ入門は久々のヘッドフォン特集。エントリーからやや高価なモデルまで、比較的新しいモデルを中心に、リスニング向け、スタジオ・モニター向け、DJ向け、ワイヤレス等、用途別に19機種ピックアップしてみました。

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 徐々に寒くなってきましたね。まだ、冬と呼ぶには時期尚早ですが、そろそろ冬服の準備が必要な時期かと思います。それに合わせて新たなヘッドフォンも準備しようというのは、やや強引な気もしますが、先月行なわれたヘッドフォン/イヤフォンを一同に集めた祭典『ヘッドフォン祭』(フジヤエービック主催)に向けて各社から登場した最新ヘッドフォンも、徐々に店頭に並び始めています。また来月には大規模ポータブル・オーディオ・フェスティバル『ポタフェス2015』も開催され、多くの新機種に触れる機会も多くなると思います。そこで今回は、ハイレゾを含めて、好きな音楽を高音質で楽しめ、耳を少しだけ寒さからも守ってくれる魅力的なヘッドフォンを紹介しましょう。

ヘッドフォン選びのポイント

 以前、このコラムの第4回『こだわりのヘッドフォンを手に入れて今より高音質で音楽を楽しもう!』で、ヘッドフォン選びのポイントを詳しく紹介させて頂きました。改めて参考にしてほしいのですが、ここでも簡単に解説させて頂きたいと思います。

 ヘッドフォンには、大きくわけて2つの種類があります。それが開放型(オープン)と密閉型(クローズド)です。それぞれにメリット、デメリットがあり、音質に対するアドバンテージが違いますが、それ以上に購入する際にポイントとなるのは、音漏れの度合いです。開放型はその構造ゆえ、音漏れが大きくなってしまいます。つまり電車での通勤や通学に使うには、音漏れが大きいために不向きと言えます。開放型と密閉型の良さを兼ね備えたセミオープン型もありますが、こちらも密閉型よりは音漏れが大きくなります。もし、購入するヘッドフォンを電車や公共の場所で使いたい場合には密閉型を選びましょう。

 次に気になるヘッドフォン毎の音質に関してですが、“高価なモデル=音質が良い”という方程式は、誤解を恐れずに言えば正解であり誤りでもあります。高価なモデルの方が再生レンジは広く、かつ細かなニュアンスまで表現できるように配慮された設計になっている製品が多いですが、それがすべてのリスナーにとって“良音”であるとは限りません。人それぞれ好きな音楽のジャンルが違い、再生環境なども違い、そしてさらに言えば個人の聴力まで違ってきます。それ故音質の判断は、最終的に個人の好みによるところも大きいのです。もちろん高価なモデルには、それだけの価格を出すだけの理由とメリットもありますが、安価なモデルであっても、自分の好きな音楽を楽しく聴くことができれば、その人にとっては最高のヘッドフォンと言えます。なかなか多くのヘッドフォンを一堂にチェックできるお店は少ないですが、気になるモデルはなるべく試聴して選ぶのが、最も自分好みのヘッドフォンを見つける近道です。

 さらに注意してほしい点は近年音質の追求から、ヘッドフォン・アンプを併用しないと、その実力が発揮できないモデルも増えてきています。手持ちのスマートフォンやDAP等に差し込んだだけでは、大きな音量が出せずに「あれ、音が小さい?」や「故障かな?」と勘違いしてしまうモデルも存在します。この辺りは、購入店のスタッフによく話を聞いて選んでみて下さい。

 現在はヘッドフォン・アンプもコストパフォーマンスに優れたモデルやUSB DACと一緒になったモデルもあるため、高いヘッドフォンをひとつ購入するよりも、求めやすいヘッドフォン+ヘッドフォン・アンプの方が、ハイレゾを高音質で再生できる環境が整うこともあります。また逆に言えば、すでに好きなヘッドフォンを持っていて、もう少し音質を高めたいと思った時には、ヘッドフォン・アンプを使ってみるのもお薦めです(『話題の“ポタアン”で、手軽にハイレゾ再生にチャレンジ!』を参照)。

 それでは、比較的新しいヘッドフォンから19機種を選んで、ご紹介させて頂きたいと思います。ここで紹介しきれないヘッドフォンも多数あるので、ぜひ数多くヘッドフォンを扱う店舗等で、いろいろと試聴してみて下さい。

リスニング向けヘッドフォン

 まずは、一般的なリスニングに向けてヘッドフォンを数機種ご紹介したいと思います。今回は、通勤/通学でも使いやすい密閉型かつ、デザイン性や可搬性に優れたモデルを中心に選びました。また特色の強いモデルも紹介しています。スペースの関係上、各モデルの詳しい解説はできませんがハイレゾ・リスニングを楽しむヘッドフォン選びに役立てて頂ければ幸いです。

Skullcandy Knockout Floral/Burgundy/Rose Gold Mic3

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Skullcandy Knockout Floral/Burgundy/Rose Gold Mic3

 現在数多くのヘッドフォンが販売されていますが、音質を追求するあまり、かなり大型化し無骨なデザインの製品も少なくありません。ヘッドフォンの音質を極めるのもひとつの方向性ですが、ファッション性も高く、少しでも良い音で音楽を楽しみたいという女性ユーザーも多いはずです。そんな女性に向けたヘッドフォンがこのモデルです。お洒落で軽量なハウジングを採用し、側圧も女性に向け緩く設定されています。音質もないがしろにされず、ポップスなどを楽しく聴ける印象です。今年のクリスマス・プレゼントにもお薦めのモデルです。

■価格:14,860円(税込)
■メーカー製品情報:Skullcandy

Klipsch Reference On-Ear

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Klipsch Reference On-Ear

 この機種も男性のみならず、女性にもお薦めしたい密閉型ヘッドフォンのひとつです。コンパクトで重量バランスも良く、低反発素材を使ったイヤーパッドが採用され、装着感もしっかりとしています。音質も低域過多といった方向性ではなく、バランス良くすべての帯域を元気に鳴らしてくれる印象で、ジャンルを選ばない柔軟性を感じました。携帯性にも優れたデザインのため、出張や旅行などでも重宝しそうです。カラーもブラックとホワイトをラインナップしています。コストパフォーマンスが高いヘッドフォンと言えそうです。

■価格:オープン(直販価格:21,836円)
■メーカー製品情報:Klipsch

ULTRASONE Headphone GO

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ULTRASONE Headphone GO

 ハイエンドなヘッドフォンを数多くラインナップするULTRASONEが、同社のサウンドを幅広いユーザーが手軽に楽しめるように発売したのがHeadphone GOです。これはコンパクトに折り畳んで持ち運びもできるオンイヤー・タイプで、本体重量も141gと軽量のため、女性にも最適なモデルです。同社独自の「S-Logic Basic テクノロジー」が採用され、オンイヤーながら立体的かつ広がりのある音像を生み出すように設計されています。ケーブルは着脱式で、リケーブルして音質を追い込む楽しみも味わえるモデルです。

■価格:オープン(市場実勢価格:19,800円前後)
■メーカー製品情報:ULTRASONE

SONY h.ear on MDR-100A

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SONY h.ear on MDR-100A

 近年“ハイレゾ対応ヘッドフォン”といったモデルも多く登場していますが、ハイレゾを推進するソニーから発売されたh.ear on MDR-100Aも、そのひとつです。専用設計の40mmHDドライバーを搭載し、再生周波数帯域は5Hz〜60,000Hzを実現しています。カラー・バリエーションも5色展開し、デザインもお洒落で、ハイレゾを楽しむエントリー・モデルとしてお薦めです。音の傾向としては解像度が高すぎず、濃密すぎず、軽快に音楽を鳴らしてくれる印象でバランスも取れています。再生レンジは広いですが、聴き疲れしない感触です。

■価格:オープン(市場実勢価格:22,000円前後)
■メーカー製品情報:SONY

SENNHEISER MOMENTUM G

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SENNHEISER MOMENTUM G

 “クジラ”の愛称で知られるダイナミック・マイク、“MD421”でも知られるゼンハイザーは、エントリーからハイエンドまで数々のヘッドフォンも製作するドイツの音響機器メーカーです。このMOMENTUM Gは、デザイン性にも優れた折りたたみが可能なアラウンド・イヤー・タイプの密閉型ヘッドフォンです。音の解像度にも優れていますが、決して聴き疲れするような分析的な音の傾向ではなく、むしろ音楽を長く聴いていたくなるバランスだと思います。低域から高域までバランス良く鳴り、量感もあるため満足度が高いモデルと言えそうです。

■価格:オープン(市場実勢価格:42,000円前後)
■メーカー製品情報:SENNHEISER

JVC WOOD 02 HA-SW02

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JVC WOOD 02 HA-SW02

 このJVCから発売されたWOOD 02 HA-SW02も、ハイレゾ対応を謳う密閉型ヘッドフォンのひとつです。同社が得意とするウッドを振動板に使い、木の特性を生かした音を追求しています。また、1T(テスラ)を超える磁束密度を実現した“ハイエナジー磁気回路”が、ウッドドームの振動板を力強く駆動させます。再生周波数帯域は5Hzから45,000Hzで、輪郭のしっかりとした明瞭な鳴りが特徴的です。ウッドドームを採用していることもあり、アコースティック楽器の響きも自然で、生音中心の音楽には最適な印象を受けました。

■価格:オープン(直販価格:53,870円)
■メーカー製品情報:JVC

Stax SR-L500

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Stax SR-L500

 近年のヘッドフォン・ブームが訪れる以前から、数々のマニアを唸らせてきたのが、スタックスが長年製作し続けるコンデンサ型ヘッドフォン(エレクトロスタティック型とも呼ばれる)が“Λ(ラムダ)シリーズ”です。今回、新設計のエンクロージャーを使った新モデルSR-L500が登場しました。これは専用のドライバー・ユニットで駆動する事で、豊かな低域から中域、そして繊細な高域をバランスよく鳴らしてくれます。専用アンプが必要なため、やや敷居が高いですが、この音質は他のヘッドフォンではなかなか代用できないと思います。

■価格:68,000円(税抜)
■メーカー製品情報:Stax

beyerdynamic T1 2nd Generation(セミオープン型)

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beyerdynamic T1 2nd Generation(セミオープン型)

 長年、ベイヤーダイナミック独自のテスラ・テクノロジーを用いたヘッドフォンのフラグシップ・モデルとして愛されてきたT1が、よりリファインされて発売されたのがT1 2nd Generationになります。T1が愛された高繊細な音質と解像度、反応の良さはそのままに、より力強い低域、バランスの良い音場表現ができるように開発されています。別売りのオプションですが、バランス出力も可能で、こちらで試聴するとさらにその表現力が高まります。ただしセミオープン型なので、部屋などでのハイレゾ・リスニングに最適なモデルです。

■価格:オープン(市場実勢価格:140,400円前後)
■メーカー製品情報:beyerdynamic

スタジオモニター向け

 スタジオモニター向けに作られたヘッドフォンは、原音をいかに崩さずに再生するかといった点や解像度の高さ、定位に注意して製作されているモデルが多いです。そのため音が分析的に聴こえ、音楽を聴いて楽しむという方向性に作られていないこともあります。しかし近年は、そのバランスを取るモデルも増え、モニターだからプロが作業で使うものという印象はやや薄れてきました。またモニターライクな音の傾向を好む方もいるため、一般ユーザーにも広く浸透しているヘッドフォンです。

audio-technica ATH-R70x(開放型)

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audio-technica ATH-R70x(開放型)

 高品位なコンデンサ・マイクなども手掛けるオーディオテクニカ初となる、開放型のプロ用モニター・ヘッドフォンがATH-R70xです。長年ヘッドフォン等を手掛けた蓄積から、開放型専用のドライバーを開発。モニター向けではありますが、耳疲れしやすいほどの分析的な音の傾向にならず、自然な音場感とレンジ感のバランスが保たれています。 “リファレンス”と宣伝していることに、とても納得させられる音だと感じました。ハイ・インピーダンスなので、ヘッドフォン・アンプとの併用もお薦めしたいモデルです。

■価格:オープン(市場実勢価格:38,750円前後)
■メーカー製品情報:audio-technica

YAMAHA HPH-MT220

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YAMAHA HPH-MT220

 小型のスタジオモニター・スピーカーの定番と言えば、ヤマハの“NS-10M”、通称“テンモニ”を挙げる方が多いはずです。この定番モニター・スピーカーを開発した同社が、プロのエンジニアも現場で使えるヘッドフォンを目指して製作されたのがこの密閉型のモデルです。CCAW(copper clad aluminum wire)のボイスコイルを使った45mmのドライバーを搭載し、高域から低域まで鳴り過ぎることなく、解像度の高い音を忠実に再生してくれます。また分析的になり過ぎず、一般的なリスニングで使っても好きな方はいると思える音質です。

■価格:オープン(市場実勢価格:22,450円前後)
■メーカー製品情報:YAMAHA

AKG K612 PRO(開放型)

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AKG K612 PRO(開放型)

 オーストリアのウィーンで設立されたAKGは、ノイマンと並びスタジオに常備されている定番マイクのブランドとしても有名です。そんな同社が長年製作し続けているのが、スタジオのモニターとして使われるヘッドフォン。このK612 PROは、開放型のスタジオモニター・ヘッドフォンで、音の解像度も高く自然な音の広がりが感じられるコストパフォーマンスに優れたお薦めのモデルです。ただしこのモデルを鳴らしきるためには、PCやスマートフォンに直挿しではなく、ヘッドフォン・アンプが必要になってきそうです。

■価格:オープン(市場実勢価格:19,980円前後)
■メーカー製品情報:AKG

DJ向け

 DJ向けのヘッドフォンは、ハウジングなどにDJパフォーマンスに向いた工夫が凝らされているヘッドフォンです。音質もトップDJとコラボレーションするなど、打ち込み系のサウンドに特化した印象があります。しかし、実際に試聴してみると、ポップスやロックなどを楽しく聴ける製品もあり、DJ向けだからといって敬遠する必要はありません。ぜひ試してみてください。

Roland M-100AIRA

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Roland M-100AIRA

 モジュラー/セミ・モジュラー・シンセサイザーなどの設計思想を受け継いだ“SYSTEM-1”といったモデルから、モジュラー・エフェクトなどを展開するローランドのブランド、“AIRA”。現代のダンス・ミュージック・シーンに独自の視点で切り込む同ブランドと、アメリカのV-MODA社とコラボして開発されたDJ向けのヘッドフォンがM-100AIRAです。50mmのデュアル・ダイアフラム・ドライバーを搭載し、解像度の高い音質を実現しています。ミルスペックにも適合した堅牢性を備え、ハードな環境での使用にも配慮されています。

■価格:オープン(市場実勢価格:43,200円前後)
■メーカー製品情報:Roland

Pioneer HDJ-2000MK2

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Pioneer HDJ-2000MK2

 パイオニアから発売され、長年プロのDJのみならず多くのユーザーに支持されてきたのが“HDJ-2000”です。その後継機として開発されたHDJ-2000MK2は、パイオニア伝統の音質を受け継ぎながら、より見通しの良いクリアなサウンドが印象的です。それ故、ステージ上でのモニターもしやすくなっているのではないでしょうか。また細部も見直され、強すぎず、緩すぎずといった適度な側圧のイヤーパッド、L型のプラグ、自動でハウジングが元に戻るようになっているなど、様々な点に於いて使いやすさを向上させています。

■価格:オープン(市場実勢価格:37,800円前後)
■メーカー製品情報:Pioneer

Philips A3-PRO

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Philips A3-PRO

 フィリップスと言えば、そのコストパフォーマンスの高さから爆発的に売れているイヤフォン“9700”シリーズでも有名なブランドです。そんな同社がプロDJ向けに、オランダのトップDJであるアーミン・ヴァン・ブーレンと共同で開発したのがこのモデル。高出力のプロ用機器との接続でも、歪みのない音質を目指し、50mmのネオジウム・ドライバーを搭載している密閉型のヘッドフォンです。音質は低域重視という方向性ではなく、比較的フラットな味付けで、長時間のミックス作業でもストレスなく使えそうな印象を受けました。

■価格:オープン(市場実勢価格:24,000円前後)
■メーカー製品情報:Philips

RCF ICONICA

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RCF ICONICA

 イタリアのレッジョ・エミリア出身のDJ/プロデューサーとして活躍する、ベニー・ベナッシ(マドンナ/ブリトニー・スピアーズなどのリミックスも担当)と、同国のプロ音響機器メーカーであるRCF社がコラボレーションして生まれたのがこのモデルです。EDM(エレクトリック・ダンス・ミュージック)のDJモニター用として最適なチューニングが施された密閉型のヘッドフォンで、小型にまとまっていて付け心地も良好です。EDMを聴くのはもちろんですが、ポップスや近年のロックなどを聴いても楽しく鳴らしてくれそうです。

■価格:オープン(市場実勢価格:26,000円前後)
■メーカー製品情報:RCF

ワイヤレス・ヘッドフォン

 ワイヤレス・ヘッドフォンは、スマートフォンやDAPと結線しなくても使え、近年通信技術の発達により、音質のロスが少なくなり、注目が高まっているヘッドフォンです。音質をより追求したいユーザーには不向きですが、通勤/通学などの際には、ケーブルが引っかかることや抜けることなどがないため、とても便利なヘッドフォンです。

BOSE SoundLink around-ear wireless headphones II

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BOSE SoundLink around-ear wireless headphones II

 BOSEのヘッドフォンと言えば、最先端のノイズ・キャンセリング機能がついた“QuietComfort”シリーズが有名ですが、このモデルは音質にこだわって設計されたBluetooth対応のワイヤレス・ヘッドフォンです。BOSE独自の低音再生技術“TriPortテクノロジー”や、音量レベルに応じて自動的に周波数特性を調整する“ボリューム・オプティマイズド・イコライザー”などを搭載。音質はワイヤレスながらBOSEらしい音で、量感のある低域とキレのある高域が特徴的です。本体もとても軽量で、長時間のリスニングにも向きそうです。

■価格:32,000円(税抜)
■メーカー製品情報:BOSE

Beats by Dr. Dre Studio Wireless

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Beats by Dr. Dre Studio Wireless

 そのスタイリッシュなデザインから、幅広い音楽ファンから人気を集めているのがBeats by Dr. Dreのヘッドフォン/イヤフォンです。Beatsサウンドの核となる“Beats Acoustic Engine”を搭載し、迫力と切れのある低域を生み出しながら、中高域が埋もれない明瞭さも兼ね備えています。それがワイヤレスでも、しっかりと感じられるように開発されているのがBeatsの凄さです。また、強力なノイズ・キャンセリング機能も付加されているため、Beatsの音が好きな人であれば、電車通勤の相棒として最強のヘッドフォンかもしれません。

■価格:オープン(直販価格:37,800円)
■メーカー製品情報:Beats by Dr. Dre

KOSS BT540i Bluetooth

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KOSS BT540i Bluetooth

 コストパフォーマンスが高く、名作オープン・エア・ヘッドフォンとしてロング・セラーを続けているのがアメリカのブランドKOSSの“PortaPro”です。このヘッドフォンは、パンチの効いた低域と痛くなり過ぎず抜ける高域が特徴で、それが“KOSSサウンド”とも言われていました。そのようなKOSSらしさを失わず、ワイヤレス・ヘッドフォンとして開発されたのがこのモデルです。新開発のドライバーPLX40を搭載し、パワフルな低域を鳴らしてくれます。その音をBluetoothの通信でも損なわないようaptXに対応しています。

■価格:オープン(市場実勢価格:23,000円前後)
■メーカー製品情報:KOSS

amPlug内蔵ヘッドフォン

VOX amPhones LEAD

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VOX amPhones LEAD

 ギタリストにはお馴染み、イギリスの老舗ブランドであるVOXから登場したのが、このユニークなヘッドフォンです。大きな特徴となるのが、ヘッドフォンの内部にギターやベースに直接プラグインできるヘッドフォン・ギター・アンプ“amPlug”を内蔵しています。そのため、ヘッドフォンのコードに直接ギターやベースを挿すことで、ヘッドフォンでモニタリングしながらの演奏が楽しめます。電源をオフにすれば、通常のヘッドフォンとしても機能し、ライブ前やリハの前など、様々な場所で重宝しそうなモデルですね。

■価格:9,000円前後
■メーカー製品情報:VOX

まとめ

 毎年、数々の新しいヘッドフォンが登場し、何台も欲しくなってしまいますね。ですが、新しい製品が必ずしも良いというわけではなく、自分の目的や好みに合ったヘッドフォンを見つけるのが大切だと思います。自分好みのヘッドフォンに出会えれば、ハイレゾや音楽を聴くのも楽しくなるはずです。また毎日の通勤や通学も、素敵な時間を過ごせますね。さらに何台か持っていれば、気分に合った使い方やジャンル毎での使い分けも可能です。ぜひ色々と試してみて、自分に最適なヘッドフォンを選び出して下さい。それでは、また次回。

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プロフィール

菊池 真平(きくち・しんぺい)
音楽雑誌「Player」、オーディオ誌を発行するステレオサウンド社で「Beat Sound」、「Digi Fi」の編集に携わった後に独立。現在はフリーランスで、ビンテージ・ギター関連書籍/ギターに関する雑誌等に、編集/ライターとして携わる。国内外のミュージシャンへのインタビュー等も多数行っている。

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