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  • 週刊ギブソン Weekly Gibson〜第67回

164が弾く! Gibson USA Flying V 2015 Japan Limited

Gibson USA / Flying V 2015 Japan Limited

  • 文:井戸沼尚也
  • 動画撮影:編集部 写真撮影:八島崇 録音協力:加藤和彦(オンキヨー) 映像編集:熊谷和樹 取材協力:Gibson Brands Showroom TOKYO

今週からは3回にわたり、ボーカロイド・プロデューサー(以下:ボカロP)として名曲「天ノ弱」を放ち、現在は話題のユニット、Equalのギタリスト兼作家として幅広く活動する164氏に、ギブソン最新ギター3本を試奏&紹介していただきます。その第一弾は、日本限定で復活したGibson USA Flying V 2015。大のギブソン・フリークである164氏は本器をどう評するのか!?

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Gibson USA Flying V 2015 Japan Limited feat. 164

Gibson USA Flying V 2015 Japan Limited

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日本限定でロック・ギター・アイコンFlying Vが復活!

 1958年の衝撃的なデビュー以来、ロック・ギターのアイコンとして人気を誇るフライングV。ヘヴィ系のギタリストはもちろん、実はブルース系のプレイヤーにも使われており、ギター&ボーカルが手にしてもサマになる守備範囲の広いギターです。カスタム品としては随時、さまざまなモデルが発表されてきましたが、ここ数年レギュラー・ラインからは姿を消していました。
 そのフライングVが日本限定で復活。ボディ&ネックにはもちろんマホガニーを採用。Vと言えば誰もが連想するミッドの豊かな音に貢献しています。指板材の「グラナディロ」は、一般的なローズウッドに比べるとやや硬質な材で、エッジの効いたサウンドが期待できます。ナット幅は43mm、ネック・シェイプには「フライングVスリム」を採用。極端な厚みがなく、誰にでも弾きやすいグリップです。ピックアップは定番の57クラシック(フロント)、57クラシック+(リア)を搭載。これぞギブソン!という太く、分厚いサウンドをアウトプットします。フロントとリアで出力差があるのも使いやすいはずです。ルックス面では、丸型のヘッドにグローバー・ペグを搭載し、70’sスタイルを思わせる仕上がり。フィニッシュはビンテージ・サンバースト、ヘリテイジ・チェリー、エボニー、クラシック・ホワイトの4色。ブラウン・ハード・シェル・ケースが付属します。

Interview

サウンド的に幅が広く、実は万人にオススメできるギター!

──本器の第一印象を教えてください。

 実はフライングVを手にするのは初めてで「どうやって持つのかな?」というところから始まったわけですが(笑)、弾いてみればガッツのある良いギターだということがわかりました。見た目の通り、レス・ポールよりももっと攻撃的なギターですね。

──弾きやすさについてはいかがですか?

 まず、持って最初に思ったのは“ネックが薄い”ということですね。「速弾きしろ!」と言われているかのようです(笑)。実際、フィンガリングがかなり楽で、コード・プレイも単音弾きもストレスなく弾けました。右手に関しては、レス・ポールより肘が“深く入る”感じです。ボディの形状と、フラット・トップだということが関係しているんだと思いますが……ただ、そんなに違和感は感じないですね。家に持って帰っても問題なく弾けます。

──ハイ・ポジションも弾きやすそうでした。

 そうですね、レス・ポールとの違いと言えばそこですよね。ハイ・ポジションが余裕で弾けるという。レス・ポールでハイ・ポジションを弾く場合は、左手の親指をネック裏から“抜く”んですが、これはそのままイケるという感じです。

──164さんと言えばレス・ポールというイメージですが、こちらもかなり似合っています。

 ボクは「尖っているギターは絶対に似合わない」と言われているんですが、このフライングVに関しては、先ほどから皆さんに似合っていると言っていただけていますね(笑)。本当に、構え方もわからなかったんですが、慣れてきました。

──音に関してはいかがですか?

 そうですね、レス・ポールと比べるとピックアップの違いというよりは、ボディの材質や形状による違いが大きいのかなと思います。尖った、エッジの効いた感じで弾きたいなと思わせるギターですね。それでいて、実はクリーン・トーンも使えるというか、レス・ポールよりはハイ寄りのクリーンなんですが、カッティングとか気持ち良かったです。それと、ジャジィなフレーズにも合うんですよ。見た目の問題で、これでジャズ?とは思いますが、サウンド的には十分いけます。サウンド的にはかなり幅広い楽器だと思います。

──このギターをオススメしたい人は?

 この形なので「嘘?」と思われるかもしれませんが、本当にオールマイティなギターなので、万人にオススメできますね。それこそ初めてギターを買う方から中級者、上級者の誰が買っても楽しめるギターだと思います。


※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは9月11日(金)を予定。

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製品情報

Gibson USA / Flying V 2015 Japan Limited

価格:¥248,000 (税別)

【スペック】
■ボディ:マホガニー ■ネック:マホガニー ■指板:グラナディロ ■ピックアップ:57クラシック×2 ■コントロール:2ボリューム/1トーン/3ウェイ・トグル・スイッチ ■フィニッシュ:ビンテージ・サンバースト、ヘリテイジ・チェリー、エボニー、クラシック・ホワイト(写真)
【問い合わせ】
ギブソン・ジャパン http://www.gibson.com/
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プロフィール

Equal最新シングル「SCAPE限定盤」

164
164(イチロクヨン)、山口県生まれ。Equalのギタリスト、ボカロP、作家。2008年にボカロPとしての活動を開始。2011年5月28日に公開した「天ノ弱」が大ヒット。その動画再生回数は2015年8月時点で380万回に届く勢いである。これまでに5枚のメジャー・アルバムをリリース。2015年4月に、RYOTA(元歌い手・りょーくん)との新ユニット、Equalを結成し、この8月にはシングル「SCAPE」を発表した。ボカロP、作家としても多方面にわたり楽曲提供を行なっており、2014年7月に発売されたベスト・アルバム『THIS IS VOCAROCK/164 feat.GUMI』ではさまざまなアーティストとコラボレーションした。また、164と親交のある歌い手/アーティストが、164の楽曲をカバーする企画作『TRIBUTE TO 164』が10月21日にリリースされる予定。

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