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- 2024/11/16
ジャズ入門用楽器
この7月末日より「BLUE GIANT×Rittor Music 熱く!ハゲしく!青く燃え上がる 夏ジャズフェア」が開催中ですが、小学館ビッグコミックで好評連載中のBLUE GIANTを読んで、あなたもジャズを始めてみたいと思いませんか? 主人公の宮本大が河原でサックスを練習しているシーンを見て、熱い想いがこみ上げて来た方も多いはず。音楽の面白さは仲間と演奏する事です。ジャズは、その醍醐味がたっぷり詰まっている音楽と言えます。
一般的にはジャズって難しくて、とっつきにくい音楽という印象がありますが、実はそんな事はありません。楽器経験者はもちろん、楽器を始めたばかりの方でも、ジャズのスタンダード・ナンバーはシンプルなメロディが多いので演奏する事は決して難しくありません。メロディやコードの一部しか演奏できなくても大丈夫! メロディが吹けた時の喜び、コードが弾けた喜びは楽器に触れないと得られない体験です。
さあ、BLUE GIANTと一緒に、あなたもジャズを始めましょう!
これから楽器を始めたい方、以前楽器を弾いていて久しぶりに再開したい方がまず悩むのは、どの楽器が自分にふさわしいのかだと思います。スペックと値段を見てもピンと来ませんよね。ここでは、コストパフォーマンスが高く、末永く使えるモデルをご紹介します。
サックスはソプラノ、アルト、テナー、バリトンと主に4つの種類があります。詳しくはこちらのページをご覧ください。一般的にはあまり知られていないソプラノとバリトンも、ジャズでは様々なシーンで登場します。その独特のサウンドから、その楽器だけを演奏するアーティストも多数いますので、はじめに自分がどのサックスを吹きたいか探してみるのも面白いと思いますよ。 ここでは、代表的なテナーとアルトに絞って紹介しましょう。
主人公の大が吹いているのはテナー・サックス。豊かで暖かい音色が魅力です。音域の幅も広く、音色も柔らかいサウンドから、かなりハードな音まで出せるので、表現の自由度が高い楽器と言えます。”ジャズと言えば、テナー・サックス”と言っても過言ではないでしょう。一方のアルト・サックスは、サックス界の花形。イケメンです! まず言えるのは、スタイルが格好良いです。そしてルックスが整い過ぎ!(笑) 音色も外見もシュッとしていて、スタイリッシュです。
現代におけるジャズのスタイルを作ったチャーリー・パーカーはアルト・サックス奏者ですが、彼自身のアイドルはテナー奏者のレスター・ヤングでした。そんなチャーリー・パーカーに憧れ、ひたすら橋の下で大と同じように猛練習していたのはテナー奏者のソニー・ロリンズ。アルト・サックスとテナー・サックスは、どちらもジャズには欠かせない双璧であり、お互いに影響を与え合っている良い関係と言えます。
では、ジャズを始めるにはどんなモデルが適しているのでしょうか? サックスはSELMER、YAMAHA、YANAGISAWAという3大ブランドがあり、そのうち2つが日本のメーカーです。海外でも人気が高く、海の向こうでは日本よりも遥かに高い値がついているので、日本人だったら是非とも国内メーカーを試して頂きたいですね。大が使っているSELMERは、フランスの老舗メーカー。ジャズ・ジャイアント達が愛用してきた名器はSELMERが多いだけに、憧れている方も多いと思います。近年、Julius Keilwerth、CannonBall、P.Mauriatといったメーカーからも色々なモデルが出ていて、エントリー・モデルもクオリティが非常に高いので、どのメーカーでも始めるには最適な楽器が揃っています。見た目や音色はそれぞれの個性がありますので、実際に試奏したり、動画などで聴いてみると、自分の好みが見つかるヒントになるでしょう。
YAMAHAはエントリー・モデルからハイエンド機種まで取り揃えていて、エントリー・モデル(現280や380シリーズ)は非常にハイ・クオリティ。個体のバラツキがないため、入門用には最適です。オススメは480や62あたりのシリーズ。62や82Zシリーズは、これまでセルマーを使っていた奏者(フィル・ウッズなど)が乗り換えるほどの素晴らしい名器!
【テナー・サックス】
【アルト・サックス】
サックス専門メーカーであるYANAGISAWAは、その精巧な造りから豊かな音を紡ぎ出します。アルトもテナーも901、WO1がオススメです。エントリー用としては少々値段が張りますが、生涯使えるモデルです。他にも銅成分の多いブロンズ・モデルや、材質が銀のシルバーソニック・モデルもあり、音色と表現の幅広さ、吹きやすさが魅力!
【テナー・サックス】
【アルト・サックス】
中古で購入する場合、その機種について知識があり、購入後の調整が必要かどうかを確認してから購入する事をオススメします。
アップライト・ピアノ、グランド・ピアノを弾ける環境があれば一番良いですが、なかなか難しいのが現実。であれば、電子ピアノから始めてみてはいかがでしょうか? 元々クラシック・ピアノを習っていた方であれば、指は動くかもしれませんが、ジャズの基盤はコードです。これを学ぶためには、実践が一番。身近に弾ける楽器を置いておくのが上達への近道です!
主人公・大の仲間として登場する沢辺雪祈も自分の部屋の電子ピアノで練習していますね。ピアニストは自分の楽器を持ち運ぶ事ができないので、感覚をニュートラルにする意味でも電子ピアノはオススメです。
電子ピアノを使うメリットは、
などが挙げられますね。
下記のモデルはエントリー・モデルにも関わらず、音色、鍵盤のタッチといったプレイアビリティが高く、演奏していて楽しくなること間違いなし! キャビネット・タイプでなければ、ピアノがない会場に持参してステージ・ピアノとして使うこともできるコンパクトさも魅力。コストパフォーマンスに優れているだけでなく、省スペースなので、もし家にアップライト・ピアノがあったとしても1台持っておいて損はありません。
主人公・大の同級生である玉田が最初に引き込まれたジャズ・ドラマーは、アート・ブレイキー。このドラマーのダイナミックなスウィングは誰が聴いてもスタイリッシュで、ジャズの楽しみを教えてくれます。チャーリー・パーカーの時代からファンク全盛までジャズの歴史と共に歩んできた名ドラマーのバディ・リッチは、少人数編成のコンボ・バンドから大人数のビッグ・バンドまでダイナミックなプレイが人気です。他にも、室内楽のようなジャズ・ドラムの気品を教えてくれたフィリー・ジョー・ジョーンズ、ジャズは情熱の爆発であることを感じさせるエルヴィン・ジョーンズなど、挙げればきりがないほど様々なタイプのドラマーがいます。
玉田が作中で衝動買いしたのは電子ドラム。自宅で気軽に叩けるので、練習にはもってこい! あなたが欲しいのがアコースティック・ドラムであれば、ジャズに向いているのはバス・ドラムの口径が16"~22"程度の3点セットで、ロックよりもコンパクトなセッティングが主となります。スネアは金属製よりは木製が人気。そして最も重要なのはライドやハイハットのシンバル類で、ジャズ・ドラマーの主張はシンバルに込められていると言っても過言ではないかもしれません。憧れのプレイヤーが愛用している楽器を使ってみるのも良いでしょう。ビンテージのGretschのように深みのある音を目指す方も多いのではないかと思います。YAMAHAやCANOPUSなどもジャズ・シーンでの人気は高いようです。
もちろん、玉田のように電子ドラムを購入して自宅で猛練習! というのも熱いチョイスだと思います。電子ドラムならRolandのV-Drumsシリーズ、YAMAHAのDTXシリーズが有名ですね。
ジャズ・ギターの暖かい音色は、一度聴くと病みつきになります。ジャンゴ・ラインハルトからパット・メセニーに至るまで様々なスタイルがありますが、なんと言ってもその魅力は音色だと思います。ジョー・パス、ジム・ホール、ウェス・モンゴメリーなどの名ジャズ・ギタリストに人気が高いのはGibsonです。特に有名なのはES-175やL-5などのいわゆる“フルアコ”タイプ。フュージョンやブルースの世界で愛されている名器ES-335もGibson製で、こちらは “セミアコ”と呼ばれます。フルアコはボディの中が空洞で1つの箱のようになっているのに対し、セミアコはボディ内にセンターブロックという木材が入っています。このようにバイオリンやチェロのようにボディが箱になっているため、甘い芳醇なサウンドを創り出します。
こう書いてしまうとギブソン一択になってしまいそうですが、決してそんな事はありません。パット・メセニーやジョージ・ベンソンが使っている事でも有名な日本のメーカーIbanezをはじめ、入門モデルからハイエンドまで取り揃えているメーカーをご紹介しましょう。きっとお気に入りのギターが見つかると思います。もちろんギブソン一択でも大丈夫ですけどね!(笑)
【フルアコ・タイプ】
【セミアコ・タイプ】
ジャズにおいて、ベースはサウンドの体幹と言えます。音の中心にどっしりと存在してビートとコードを提示するバンドの要であり、非常に重要な役割を担う楽器です。ウッド・ベースと呼ばれる楽器は、いわゆるクラシックで言うコントラバスの事。名手レイ・ブラウンの人差指1本だけで弾くピチカート奏法は、まさに神業です。その強靭なバネのようなサウンドを聴いていると、クラシックで聴くコントラバスとは別の楽器と錯覚するほど。他にもマイルス・デイヴィス・バンドで人気を博したポール・チェンバースや、独特の演奏スタイルを持つゲイリー・ピーコックなど、多彩です。
エレキ・ベースでは、ジャコ・パストリアスやマーカス・ミラーの登場によりジャズにおけるベースの可能性が大きく広がりました。ベースをやってみたいけど、ウッド・ベースから始めるのは敷居が高いと感じられているならば、エレキ・ベースが絶対オススメです。コンパクトなボディ・サイズ、ギターと大差のないネックの太さなど、ウッド・ベースよりはるかに馴染みやすいと思います。また、エレキ・ベースであれば、Fenderのジャズ・ベースは憧れでしょう。しかし意外にもリーズナブルな価格で入手できるんです。
ルイ・アームストロング、ディジー・ガレスピー、マイルス・デイヴィス、クリフォード・ブラウン、ウイントン・マルサリス。この方達の名前を見ていると、まさにジャズの歴史を眺めているようです。トランペットやトロンボーンといった金管楽器は、コンボだけでなく、ビッグ・バンドでも大活躍する楽器で、歴史はサックスよりも古く、その為たくさんの演奏スタイルがあります。
BLUE GIANTではジャム・セッションのシーンで登場しますよね。トランペットとサックスの2ホーンだったり、アート・ブレイキーのバンドのようにトランペット、トロンボーン、テナー・サックスの3ホーンという編成もあります。 詳しい解説は、このページをご参照ください。 トランペットであれば、YAMAHAならYTR-2330、もう少し予算があればYTR-4335Gがオススメです。どちらも銀メッキのタイプもあるので、音色の違いを知るのも楽しいですよ。
BLUE GIANTで、大はジャズと楽器を通して様々な人と出会います。楽器を手に入れ、その楽器と真摯に向き合うことでジャズを知り、演奏することでいつしか新たな人と繋がり、彼自身の世界が果てしなく広がっていきます。楽器、ジャズ、そして音楽は人生を豊かにしてくれます。恐れることはありません! とにかく始めてみましょう。自分が楽しめれば、それでOK。音を楽しむのが音楽であり、ジャズです。さあ、飛び込んでみましょう!!
「編集者一のジャズプレーヤーになる…!!」との目標を掲げて、一足先にジャズの世界に飛び込んだのは、BLUE GIANTが好評連載中であるビッグコミック編集部のホープ・ナツメ氏。BLUE GIANT公式サイト内のスペシャルコンテンツとして、実際のレッスンの模様が展開されています。コンテンツを楽しみながら一緒に上達を目指してみては!?
「デトロイト・メタル・シティ」「BECK」「ガリガリ君」「FANTAバンド」「フテネコ」……毎年ご好評頂いているリットーミュージックのコラボ企画。この夏は、大ヒットコミック『岳 みんなの山』の石塚真一が描く、ジャズを題材としたコミック『BLUE GIANT』(小学館ビッグコミック連載中)と、リットーミュージックの大好評『ジャズ本』の最強タッグが実現! フェア対象となるジャズ曲集や教則本(コラボオビが目印!)を購入し応募すると、抽選で豪華賞品をプレゼントいたします。8月上旬より全国の主要書店、楽器店にてスタートし、応募締切は2015年9月30日(水)。応募方法や賞品情報の詳細は、特設サイトをチェック!