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  • Dr.Dの機材ラビリンス 第18回

箱庭のラプソディ〜ペダルボード構築用アクセサリー

ペダルボード構築用アクセサリー

  • 文:今井靖

ペダルボードを機能的に、トラブルにも強く、見た目にも美しく組み上げたい……ボードを持っているギタリストなら、誰しもが考えることだろう。そしてその難しさもよくご存知のことと思う。エフェクターやスイッチャー、パッチ・ケーブルやACアダプターの情報は簡単に探すことができるが、ペダルを固定する固定器具やケーブルを束ねる結束帯、電源の極性反転ケーブルなど「痒いところに手が届く」アクセサリー情報は、意外と少ないものである。Dr.Dはそんな“すき間のすき間”とも言えるアクセサリー類に対しても、いつもと変わらぬ実践スタイルで徹底的に精査。理想のボード構築に役立つ25のアイテムを紹介してみたい。

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プロローグ

 誰がこんな楽しい事を思いついたのだろうか。

 『ペダルボードを組む』──。

 一昔前まで、エフェクターなんて奴らは、ギターのソフト・ケースのポケットに変な押し型を作ってしまう邪魔な出っ張りだったし、アンプの上にガムテープで貼付けられる不細工な置物だったし、夜中にトイレに行くたびに踏んづけては大騒ぎするための痛くて硬い箱でしかなかった。それが今では、あんなにも小綺麗に、カラフルにディスプレイされて、まるで宝物ででもあるかのように豪華で頑丈な箱に入れられ、土足で踏まれる事もはばかられるという。

 ただの運搬用だった箱の中に生まれた治外法権。気がついた時には、ルールが生まれ、インフラが走り、明確な秩序が生まれていた。そう……そこには、月並みだが、ギタリストが丹誠込めて設えた「音」とは別の飽くなき小宇宙があった。ライブ会場では対バンする相手のペダルボードを必死になって覗き込み、自分のシステムと見比べながら、落ち込み、またはちょっと得意気になる日々。ギターの練習もそっちのけで、美しく、効率良く、そしてさりげなく組み上げたそのささやかな主張。誰かに見て欲しい、そして褒めて欲しい。でも、本当は見られるのは恥ずかしい。複雑な乙女心ならぬギタリスト心。

 思い返せば、ギターも、アンプも、それは出会った時にはすでにあまりにも完成されすぎていた。プレイ以外にあまりにも自由が無かった。そこに来て、ペダルボードの奔放さときたらどうだ。ベルクロも貼っていないまっさらなボードを前にした時のあのトキメキは異常だ。画家が白いカンバスの前に立ち尽くすがごとく、そのあまりの開放感に気が遠くなるほどだ。どこに何を置こうがそれを阻む何者も無い。己のアイデンティティを! ジャンルを! 知性を! 音を! 目の前の限られた四角い空間の中でならば、それらをどのように調理しようと思うがままだ。難しい資格など必要ない。ブロックによる創作やテレビの配線にほんのちょっとでもロマンを感じる事ができるなら、その素養は十分だと言えよう。その恐ろしいまでの喜びと飢え。何故これほどのめり込むのか。もしかしたら、『ペダルボードを組む』という行為は、有史以来、ギタリストが初めて手にした、プレイ以外ではたった一つの表現方法だったのではなかろうか。

 繋ぎ、組み、配線する。たったそれだけの事の繰り返しが、この世に二つとないシステムを生む。エフェクターという劇薬を調合し、中和させ、時には予想外の化学反応を楽しみながら、それを一つの音の世界へと育て上げるその行為。そして、最後までギタリストの『個』の矜持を貫いたペダルボードは、たとえそれがありふれたエフェクトを直列に繋いだだけのシステムですら神々しく映るのは何故か。そこには、貧弱なセオリーや高度な電気理論を遥かに超越した、ギタリストの本性を暴く何かがある。

 人が、ペダルボードの中身をして、それを自分の内蔵に例えたり、誰かの人生になぞらえたりするのは、そこに「生命」を司る揺るぎない流れを感じ取るからに違いない。だからこそ、ペダルボードをさらすのは、自分のパンツの中身をさらけ出すような気恥ずかしさがあって然るべきなのである。そして、それくらいのペダルボードでなければ、その音を聴くに値しないのである。

 『ペダルボードを組む』ことは楽しい。それは、自分を組みたてることに等しい作業だからだ。ペダルボードは失敗するし、病気(故障)もするし、やり直せもする。そして、何より育てていく事ができる。その練度が増すたびに、プレイや音との親和性は否応無しに増していき、そこに蓄積された「自分」という情報が満たされていく。それからあえて目を背ける事は、もはや末期の患者が己の治療を放棄するに等しい。命を途中で投げ出せないのと同じように、音が生きている限り、ペダルボードもまたギタリストが永遠に関わり続けねばならない宿命のような存在であり続けなければならないのは真理である。

 よって、ギタリストがペダルボードいじりを楽しむ事は、倫理的に、誰にも止める事はできない生命の権利となった。文句あるか、ってなもんだ。

商品の選定・紹介にあたって

 今回は、ペダルボードを作製、管理するにあたっての定番アイテムや便利グッズを紹介する。最近ではアクセサリー類の充実やプロの製作テクニックが紹介される機会も多くなり、ペダルボードを自作する事自体がさほど珍しくなくなったように思える。しかし、機材が小型化しただけで、実は、やっている事はかつてプロのテックやローディしか手をつけなかったような技術屋の作業そのものだという事を忘れてはならない。そこには、正しい手順というものが存在し、そして、現場で信頼と実績を得たそこでしか使われないようなアイテムの数々が存在する。ギター・システムのコアがペダルボード上に集中するようになった今、確かに技術的なことはより専門的になり、複雑化、細分化してはいるが、実務の作業効率を高めるアナログな便利グッズ達の存在や必要性に劇的な変化などあろうはずもない。正しいノウハウに基づいた理論を実践するために、先達たちが現場で使い、そして作り上げたペダルボードまわりの製作グッズの数々に、今、自作を志すペダルボード・ユーザー達の注目が集まるのは、ごく当然の流れと言って良いだろう。……そこで、初心者の自作派ユーザーでも間違いなく使いこなせる、ペダルボード構築用の基本的なアクセサリー商品を一同に集め並べてみる事にした。ラインナップは、いつも通り、デジマートの在庫に準拠し、その中から抜粋してある。より個性的な自作ペダルボードの達成を目指すステップアップとして、まずはその脇を固めるサポート・グッズ達の存在を把握し、使い方を基礎からしっかり学ぶようにして欲しい。

※注:(*)マークがモデル名の後につくものは、レビューをしながらもこのコンテンツの公開時にデジマートに在庫がなくなってしまった商品だ。データ・ベースとして利用する方のためにそのままリスト上に残しておくので、後日、気になった時にリンクをクリックしてもらえば、出品されている可能性もある。興味を持たれた方はこまめにチェックしてみよう!

【目次】

マジックテープ&固定器具系
01 MUSIC WORKS[FX TAPE]02 Stage Trix[Wah Fastener]03 Stage Trix[Pedal Fasteners/Super Loop]04 Bonding Solutions[Pedal Board Tape]05 Early Bird[Strong Hook Tape/Strong Loop Tape]06 ONE CONTROL[Hook&Loop/Pit Hook MX/Pit Hook BI/Pit Hook SQ]07 E.W.S.[Wah Board Special]

立体アングル構築系
08 Stage Trix[Pedal Riser]09 Custom Audio Japan(CAJ)[Stomp Stage]

電源まわり補助系
10 Xotic[Voltage Doubler]11 VOCU[Double Power]12 GigRig[Virtual Battery(VB-BC)]13 GigRig[ACA-AOK]14 Ex-pro[NF-1]15 Free The Tone[CUBY]16 Free The Tone[DC CONVERSION CABLE CP-R25CV/CP-R21CV/CP-M35CV]

その他、便利アイテム
17 MUSIC WORKS[FXWB/FXBB]18 MUSIC WORKS[MULTI LIGHT]19 MUSIC WORKS[Anti Slipper]20 MUSIC WORKS[DCPC-3]21 HOT WIRES[CTA6600]22 Stage Trix[Setting Saver]23 ONE CONTROL[エフェクターマーキングシール(EFFECTOR MARKING SEAL)]24 E.A.R[ペダルボード専用保護フォーム]25 PICKBOY[H-95]26 Providence[PFL-1000]

マジックテープ&固定器具系


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01 MUSIC WORKS [FX TAPE]

 神田商会のオリジナル・アクセサリー・ブランドMUSIC WORKSが提唱する定番のファスナーテープ。同社のバッグ・スタイルのエフェクター・ボード・セット「バックンボード」に付属する物と同規格の商品で、ベルクロのオス/メスは2セットで提供される。単品で販売されるだけあり、値段相応に期待通りの粘着強度と信頼性を担保してくれる。幅5.5cm、長さ55cmと気軽に切り貼りできる幅に最初から成形されているので、“Pedaltrain”の様なスリットのあるセッティング・プレートを持つボードにも最適だ。基本的にオス/メスの接触面が全面に渡らずとも強力にデバイスを支えるだけの固定力があるので、初心者でも設置面積の確保をあまり気にせず気軽に切り貼りして使っていける。薄い構造ながら粘着面に多少の弾力があるので、アルミ・フレームやFRPトップ直貼りはもちろん、木材や硝子面への固定にも向いており、設置面のコンディションやエフェクター底面の微妙な凹凸をあまり気にしなくて良いのはストレスが無くて良い。シール面に気泡さえ入らなければ実際にエフェクター単体をスイッチングした時にもベルクロの浮きは特に感じられず、ぴったりとした接着感に踏み込む時の絶対的な安心感がある。耐久性は、3、4回の剥がし直しを行うとベルクロ側に若干の浮き上がりが感じられるが、特段ボードを持ち運んでも位置がズレてくるような事も無く、頻繁に電池を替えたりするエフェクターに使用するのでなければ一年はこれで十分だろう。既存のボードに付属してくるファスナーテープの粘着に不満があるならば、十分に費用対効果のある代替品となってくれることだろう。
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02 Stage Trix [Wah Fastener](*)

 ペダルボードの構築で最初に躓くのが、可変ペダル類の装着に関するトラブルと言っても過言ではない。ワウやボリューム・ペダル、エクスプレッション・ペダルは、そのものの操作性を維持するために本体にそれなりの重量がある上、使用時には長時間体重をかけ続けるといった状況が想定される。それに対応しようと強力なシール粘着のテープを直に貼ったりすると、大抵のペダルは底板が樹脂や薄い金属の一枚板でできているため、ベルクロから剥がす時に底板を根こそぎ破損しまったなんていうトラブルが絶えない。そもそもファスナーテープ自体には、ペダルのゴム足を外した際のネジ頭の突出をカバーできる厚みの無い物が多く、ネジ周りが浮き上がってしまう事でベルクロの噛みが甘くなってしまうのが常である。結果、ペダルだけは固定せずに置くだけにしたり、ボードとは別に運んだりというパターンに陥ってしまいがちであるが、そのリスクや不便さは言うまでもないであろう。そこで有効なのが、このStage Trixの“Wah Fastener”だ。これは、トゥとヒール部に分かれた厚みのある固定パーツを、ワウなどの可変ペダルのゴム足を外したそのネジ穴位置に合わせて固定するだけという簡単なもの。ネジ頭の落とし込み部分は多少機器側の穴位置に応じてスライドできるように余裕が持たせてあるので、基本のVOXタイプやCryBabyタイプなら大抵の物はハマるはずだ。この製品の優れている所は、ワウ本体にシールを接着しなくて済むだけでなく、設置面自体が少ないので、電池口が底蓋にあるタイプの機器において電池交換が非常に容易になることにある。これは、バッテリー供給の選択肢が他に無い一部のペダル機器においては、この製品でしか達成し得ない決定的とも言える有効ポイントだ。ただし、気をつけて欲しい点として“Wah Fastener”自体には規定の厚みがあるため、ペダルの踏み位置が多少高くなることだ。致命的なまでに操作性は悪くはならないはずだが、これに関しては人それぞれなので何とも言えない。また、機種によっては、“Wah Fastener”のネジ穴部のザグリが深すぎて、ネジが早々に底打ちしてしまうこともある。完璧な設置には、ネジ深度に応じてワッシャーを追加する可能性も考慮したい。しかし、それでも、ワウの下にケーブルを通せるようになることも含め、これだけの設置面で、持ち運び時にボードを垂直にしてもその重量で剥がれない完全なワウの固定を確約してくれるこの製品は、ペダルボード自作派にとって一度は使用を考慮するに値する必須のアイテムと言える。
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03 Stage Trix [Pedal Fasteners/Super Loop(*)]

 米国Stage Trix 社製の高性能ファスナーテープ。ペダル側に貼る“Pedal Fasteners”(オス)と、ボード側の専用ベルクロ“Super Loop”(メス)は基本的に別売りになる。“Pedal Fasteners”は汎用エフェクター・サイズの内径に合わせた枠部と、中抜きのできる中央部をセットにしたエフェクター固定用フック・シール。産業用接着剤を使用した超強力なシールは、宣伝の通り一度接着したら貼り直すのも困難なほどの強力さで、安いポリ塗装のペダルに使ったこれを無理に剥がそうとすれば、塗装ごとひっぺがしてしまいかねない接着の強靭さを誇る。一度付けたら剥がす事は困難だが、BOSSエフェクターのようなゴム面の底でも完璧に固定できる信頼性は何よりも代え難く、また、シール面の熱耐性が93℃というのも素晴らしい。一部の高熱を発する真空管ペダルや、パワー・サプライ、アダプターなどの固定にはぜひこの製品を推奨したい。また、同様に、“Super Loop”の方の耐熱性も“Pedal Fasteners”と同様なので、ボード台がアルミや鉄などの熱を伝え易い素材の場合に使用すると非常に効果が高い。ちなみに両商品は同時使用すれば相応に強固な連結を可能とするが、他社製品間とでももちろん問題なく使用する事ができる。特に、“Super Loop”は、ベルクロ部が非常に滑らかできめ細かく耐久性に富むため、頻繁にボード・レイアウトをいじりたい人はこいつを設置面全体に張り広げておく様な使い方にも向いている。とにかく盤石なテープが欲しい人にはまずこれを試す事をお勧めしたい。
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04 Bonding Solutions [Pedal Board Tape]

 英国Bonding Solutionsが開発した、オス/メスの無い両面接合式エフェクター固定用テープ。従来のベルクロの場合、フック側とベロア面での相性によっては、噛み合わせのアソビや毛足の軟化によってスイッチングの度に接面にズレが生じるようになってしまったり、剥がし直しによって固定力にムラができたりということは避けられないリスクの一つだった。だが、そんなベルクロの欠点を解消する新素材のテープがこれだ。とにかく、もの凄い耐久性をもった製品で、何度剥がして取り付けても、ほとんど固定力が劣化しない。試しに20回ほど脱着を繰り返してみたが、普通サイズのエフェクターならば、1回目の時とさほど変わらない精度で固定できていた。接合面のフォームには多少の立体感こそあれ、それでエフェクターが不用意に浮き上がり“踊って”しまう(劣化したベロアで浮き上がって、貼付けたデバイスがクキクキと前後左右に動いてしまうこと)事も無く、スイッチング時に足裏に感じる安定感は抜群だ。また、ねじるような動きにも強く、ノブを足(キック)で操作できる類いのデバイスや、深いスウィープ幅を持つ可変ペダル類には頼もしい相棒となるだろう。一種類のテープを向かい合わせる構造なので、ベルクロのように二種類のオス/メス製品を揃える必要がなく、無駄無く使い切れる所も魅力だ。ただ、シール面の粘着は強力過ぎない接着剤を採用しているので、必ずフラットで凹凸の少ない接地面を選ぶ必要がある。実際に試したところ、金属やFRPには問題なく使用できるが、一部の木版やABSのような柔らかい樹脂、ゴム、布などだとシールが接合面の強度に負けて剥がれてしまう場合があるので、その点には気をつけて使用したい。
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05 Early Bird [Strong Hook Tape/Strong Loop Tape]

 コンパクトながら優れた機能を持つパワー・サプライ等の製品で、そのブランド力を高めつつあるモントルーのオリジナル・プロダクトEarly Bird 。“Strong Hook Tape/Strong Loop Tape”は、本ブランドが提唱する強力なベルクロ・タイプの汎用型ファスナーテープで、それぞれが別売りのHook(オス)とLoop(メス)で構成される。5cm幅が1mとたっぷり使える上にコストパフォーマンスは高く、一部のSKB製品などに見られるようにベルクロ部分がすでにボード・トップに標準で全面装着されているものなどに大量にフック(オス)側だけが必要だったり、ボード側の破損でベルクロ(メス)面を全て新装したりする場合に一様にお勧めしたい。特にフック側では、エフェクター・サイズに合わせたような規定のスタイルが無いために、自由に成形ができ、幅のあるマルチ・エフェクターやスイッチャーなどの固定には威力を発揮するだろう。シール面の粘着力自体は、ホコリなどにはやや弱いものの標準的な強度は維持しており、剥がす時にあまりベタベタしすぎないのが好印象だった(とはいえ、多少のガムは残るが)。熱耐性も、FRP上では70℃ぐらいまでならばシールが緩む事も無かった。接着面の汚れや凹凸にさえ気を付ければ、値段以上にバランスの良いハイ・パフォーマンスな固定を約束してくれる製品なので、ボード自作の初心者でも安心して使う事ができるだろう。
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06 ONE CONTROL [Hook&Loop/Pit Hook MX/Pit Hook BI/Pit Hook SQ]

 今や、スイッチャーやエフェクターで世界に打って出る一大国内勢力となったOne Controlの、定番ファスナー・アクセサリー。“Hook&Loop”はHook(オス)とLoop(メス)がそれぞれ別売りとして展開する、5cm幅の汎用マジックテープだ。全体的に値段のわりに高級な仕様で、シール面の粘着力はかなり強力な部類に入る。柔らかめのゴム以外ではかなりがっちりとした粘着力があり、ウレタンや樹脂の面にも接着できるのは強み。“Loop”(メス)には「ONE CONTROL」のロゴが入ったテープがあり、ルックスに差があるだけでなく、ロゴがあるタイプと無いタイプではそれぞれ定着力が異なる。ロゴが無いタイプの固定が10ならば、ロゴ有りは7程度か。マジックテープの噛み合わせは強力なほど良いと思われがちだが、レイアウトを組み直す際にそれが強力すぎると、エフェクターをファスナーから剥がすと同時に裏面のシールごと塗装や材を剥がしてしまうといったトラブルも起こり易い。それをちょうど良い加減に調整するためにも、ロゴ有りと無しという二段階の定着力を製品レベルで用意しているのは素晴らしい。これを利用して、より安全な「やり直しの効く」ペダルボードの構築が可能になる。もちろん、ロゴ有りの“Loop”だけでも、ペダルがズレたり、移動中に落下したりする事は皆無なので安心して使用できる。“Pit Hook”シリーズは、あらかじめエフェクター等の多目的用に成形された別売りのフック・ファスナー部で、“MX”は枠&中央の二種対応、“BI”はBOSSだけでなくIbanez等のゴム枠固定専用のシートとなっている。“SQ”は細かく分断された正方形のシールで、貼付面が制限されている小型のエフェクターだけでなく、ケーブル帯を固定するためのベース・ポイントなどを設置するのにも役立つ。ファスナーテープの多様な運用を考える時、このメーカーのアイディア溢れる仕様は、効率の良いボードの構築を助けるはずだ。
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07 E.W.S. [Wah Board Special]

 ワウをボードに貼る定番として、国内で最も普及しているE.W.S.謹製の大人気アイテム。裏蓋の上からファスナーテープを貼るための専用板を置く構造で、固定はゴム足を外した跡のネジを再利用して行う。現行では、VOX用、CryBaby用、そしてXotic用があり、BuddaやRMC、古いJEN等はかなりのタイプをCryBaby用でカバーする事ができる。同じ目的の製品であるStage Trix“Wah Fastener”とは異なり、全面を一枚板で被う構造なので裏蓋に電池アクセスの蓋のある製品とは相性が悪いが、その分、粘着面を多く稼げる事から固定力は抜群で、過激なパフォーマンスを要求される可変ペダルの動きの中でも抜群の安定感を誇る。また、製品の厚み自体が少なく、それでも十分な強度を得られるため、装着してもペダルの操作感にほとんど変化がないのもこの製品の優れている点と言える。現代的な、外部電源を供給できるタイプのワウとは完璧な相性の良さで、まさに弱点の無い完璧なボード・セッティングを可能にしてくれる虎の子の必須アイテムだ。ワウ系ペダルの装着に困ったら、まずはこの製品を試す事をお勧めする。VOXタイプには形状に応じた“New Type”も用意されているので、適性を確認してみよう。また、この製品も底板のネジ穴部の落とし込みには各種製品との相性があるので、深すぎてネジが先にデバイス側の底に貫通してしまう場合は、サイズの合うワッシャーを何種類か用意するとより完璧に固定できることを憶えておこう。
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立体アングル構築系


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08 Stage Trix [Pedal Riser]

 ペダルボードを組むようになると、どうしてもエフェクターの数が増えて、二列目以降のペダルにアクセスしなければならなくなる場面に遭遇する事が多い。例え、スイッチャーやリモート・スイッチを導入しても、複雑なタップやホールド等の機能をフル活用しようとすると、本体に付属するフット・スイッチの操作が大抵の場合不可欠であり、そうなると、遠方にあるスイッチは円滑なステージ・ワークの弊害にしかならない。例え二列目以降のスイッチに何とか足が届いたとしても、手前にあるエフェクターのノブに靴の踵が触れてしまったり、最悪の場合、蹴ってエフェクターの一部を破損してしまう事だってあり得る。そういった類いのトラブルを回避するため、後列のエフェクターの高さを物理的に稼ぐ事を目的に生まれたのがこの“Pedal Riser”だ。平面構成の汎用ボードに、最初から傾斜や段組みが施されているペダルボード製品のあの立体的なペダル・アクセス環境を擬似的に造り上げることができるアイディア商品である。持ち上げたエフェクターの下にはケーブルを這わす空間ができることから、複雑なボード内の配線をすっきりさせる効果も期待できる上、さらに、ペダルボードの外枠が邪魔をしてボード内のジャックへのアクセスがし辛いような場合でも、ジャンクション部を枠高の上に持ち上げることができたりと、アイディア次第でまだまだボード内で活用する幅を広げられそうな製品だ。“Pedal Riser”自体の強度はかなりのレベルに達しており、スイッチングどころかそのまま踏んでもまずびくともしない構造なので、安心してペダルを載せる事ができる。BOSS筐体ぐらいの大きさのエフェクターならば1台の“Pedal Riser”で十分に安定させる事ができるが、少しでも幅がはみ出るデバイスの場合は、スイッチにかかる重心がなるべく本製品の中心に寄るようにセッティングすることが肝要だ。また、もっと大きなエフェクターの場合は、二つ並べた“Pedal Riser”に渡して配置する事も理論上は可能だが、エフェクターそれ自体の強度はまちまちなので、“Pedal Riser”のフレームが直接支えていない部分にかかる負荷については十分に計算に入れなければならない。フレームよりも、ペダル自体の強度を過信し過ぎない事……それは、こういった立体アングルを使用する際に万が一のトラブルを避ける大原則である事を憶えておこう。
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09 Custom Audio Japan(CAJ) [Stomp Stage]

 EventideのFactorシリーズや、BOSS等のゴム底エフェクトを、規定のネジ穴で完全固定できるライズ・アングル。サイズはかなり大きめに作られており、BOSSのツイン・ペダル・シリーズにも対応する他、非公式ながら2台並べればWhammyクラスのエフェクトの固定も不可能ではない。とにかく、粘着シールが剥がれ易いゴム底のエフェクターに対してネジ固定の堅牢さを得られるアイディアは、さすが国産ギター・システム界の第一人者たるCAJならではの実践経験値の高い仕様と言えるだろう。設置面は意外に多いので、当然、普通のファスナー・シールをこれに貼って使用する事もできる。その最大の特徴は、“Stomp Stage”単体で高さを段階的に調節でき、さらに、意図的な傾斜(スラント)底面環境を構築できるその立体構造にある。特にスラント機能の採用は、二列目、三列目のエフェクターへのアクセスを容易にするだけでなく、奥列の液晶面の文字を読み取り易くしたり、鏡面個体の不必要な反射を押さえたりするのに実に効果的だ。まさに、実際のプロフェッショナルな現場で培われたノウハウを継承した、真にハイレベルなプロ仕様の設置アイテムと言えるだろう。価格的には相当に敷居の高い製品に感じるかもしれないが、欲を言えば、平面設置にも全てこのアングルを使用したいと思わせるほど、完璧な固定環境を提供してくれる製品である事は言及しておく。プロのエンジニアの中には、この製品の裏技として、エフェクター設置面の塗装を剥がしてシャシーでグラウンドを調整したりする強者もいるという。電気的知識のある人ならば、自己責任でノイズ対策の一環としてこの製品の隠れた用法を探ってみるのも良いだろう。
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電源まわり補助系


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10 Xotic [Voltage Doubler]

 LA産のハイエンド・ギター&エフェクトのメーカーとして名を知られるXoticの簡易電源コンバーター。ほぼアナログ・エフェクト限定の用途ながら、最大80mAの十分な電流容量を確保したまま、DC9Vを15Vもしくは18Vへ昇圧することができる。最近流行りの、高電圧対応のドライブやブースター、ダイナミクス系エフェクトに効果の高いハイ・ボルテージ環境を、スイッチ一つで切り替えながら簡単に作り出せる効果は大きい。15Vの歪み等は国内外ですでに定番化している上、かねてより一部のMXRのストンプやジムダンのワウ等に複数の18Vを供給できるパワー・サプライが少なかった不満を一気に解消できるこういった機器の存在は、供給電源の敷居の高さからお気に入りのエフェクターの使用を躊躇ってきたユーザーにとっては福音となるだろう。ノイズ・レベルも低く、発熱も少ないので気軽に使える一方、最大電流値を安定的に維持するために、供給する9V側の電流容量は200mA程度を確保したいところだ。製品の特性上、供給電流が減るとノイズも乗り易くなるので、その点には十二分に配慮して運用して欲しい。
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11 VOCU [Double Power]

 DC9V〜12Vを単純に倍の電圧に構築し直す、シンプルな構造の省スペース昇圧機。定格30mA(最大50mA)出力ながら、簡単に24Vを作れるのが強み。古いエレハモなどはもちろん、歪み系やヴァイブ系のエフェクターでは現代でもしばしば使われる24V電源は、いざという時に使えるようにしておいて損は無い。ケーブルの差し込み口が上部にあるので、とっさの使用時にもボードのレイアウトをほとんど崩さず設置できるのもよく考えられている。ただし、注意したいのは、内部抵抗による電力ロスにより、昇圧後の電圧は正確に倍加されず、少々電力不足ぎみになることだ。目安としては理論値より0.5%程度マイナスされた電圧になる(実際には、元電圧の-0.2Vを倍加した電圧)計算だ。これは回路の構成上やむを得ない仕様なので、あらかじめそれを見越したエフェクターの駆動環境を想定する必要がある。それを除けば発熱もほとんど無い優良な個体なので、特に、最近流行の可変電圧機能のあるパワー・サプライと併用して、そのパワー・サプライがカバーしないハイ・ボルテージな特殊電圧を生み出す方向でも有効活用したい。
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12 GigRig [Virtual Battery(VB-BC)]

 その名の通り、電池駆動のみのビンテージ・エフェクターなどをパワー・サプライからの電源供給で動かせるようにするアイテム。専用のトロイダル・トランスを通過する事で完全に絶縁されるので、理論上、電池駆動並の電源の静粛さをも見込めるというふれこみの逸品。ただし、エフェクター内部の電池スナップと接続する際には、ケース外にアクセスするケーブル・ラインの確保は必須。特に、ボードに固定して使用したい際には、筐体の隙間や裏蓋のネジ穴から配線したりするために、専用の蓋を自作したり、本製品のケーブルに改造を加える必要がある。しかし、それでもDCジャックを取り付けるためビンテージ・エフェクターの貴重な個体に直接穴をあける事に比べれば、この製品の利点を生かして唯一無二の貴重なサウンドをいつでも呼び出せる事の方がより有効であると考えるユーザーも確かにいるはずである。電池を実装しないという事は、液漏れ等で基板を破損から守る意味もある。電池の効用と外部電源の利便性をバランス良くシステムに結びつけたこのアイディアは、色々な意味でボード・クリエイターの創造意欲を刺激してくれる製品と言えるだろう。ちなみに、“Virtual Battery”には、単純にアイソレート機能を活用するためだけの出力側がDCプラグになっている“VB-DC”もあるので、そちらも必要に応じての利用をお勧めしたい。
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13 GigRig [ACA-AOK]

 BOSSのACAタイプ電源を単体で供給できる、ありそうでなかった変電コンバーター。古いBOSSのエフェクターにはレギュレート回路が内蔵されていた時代があり、それには専用の高電圧供給を行うアダプター(ACAアダプター)が必要だったことはよく知られている。純正のACAアダプターがディスコンとなった現代においては、ACAタイプのエフェクターを外部電源で駆動させるには、“LS-2”や“NS-2”など、他ユニットへ電源供給ができるエフェクターを介してラインで繋がったACAエフェクターへ送電するか、VooDoo Labの“Pedal Power 2 PLUS”のようなACA対応の出力形態を持つ特殊なパワー・サプライを使用する以外にあまり有効な方法が無かった。そこで、第三の方式として、パッシブの単体駆動でACAエフェクターを使えるようにするこの製品は、特に、ペダルボードの中で1台だけBOSSのACA製品を使いたい場合や、パワー・サプライの機能に制限がある場合に、臨機応変にACA電源を創出できる方法として重宝されている。構築するボード内において、小規模なパワー・サプライの運用と、ACAエフェクトの共存を目指すユーザーにはまさに必須のアイテムだ。
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14 Ex-pro [NF-1]

 グラウンドを共有した電源によるリスクを完璧に排除するために作られた、高性能アイソレーター。接続先のエフェクターをシステムのグラウンド・ループ上から分離するだけでなく、チューナーやデジタル・エフェクターといった固有のノイズを発するユニットからの回り込みによるグラウンド・ノイズを完全に遮断できるため、真にクリーンな電源環境を達成できる。具体的には、アイソレート機能の無い簡易なパワー・サプライ上で、チューナー等を併用したい場合や、同じグラウンド内でデジタル・エフェクトを複数利用しようとする場合等にその効果を発揮する。“NF-1”を実際に導入すれば、デジタル・エフェクトのためだけに高機能かつ重量のあるパワー・サプライを選択せざるを得なかったユーザーが、音質、軽量化、スペース削減のいずれにおいても今までとは比べ物にならない圧倒的に有利な電源環境を容易に手に入れる事ができるようになる。特に、同社の“PS”シリーズのような、各出力端子に上限電流を設けていないタイプの上級パワー・サプライ下での使用ならば、理論上、全ての端子においてエフェクター由来の伝導ノイズをほぼ気にせずチューナーでもデジタル・エフェクトでも使う事ができるようになるので、その恩恵は言わずもがなである。最大電流は1Aもあり、18Vまでの電圧に対応できるこれほど高性能なエフェクター用アイソレーターは、世界中を見渡しても他にはほぼ選択肢が無い状態なので、有効活用できる機会があれば積極的にボード設計に取り入れてみよう。
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15 Free The Tone [CUBY]

 国内屈指のエンジニアであるFree The Toneの林幸宏氏が、長年の発想を遂に具現化した驚異のDC9Vアダプター“CUBY(FA-9)”。世界最小、最軽量をうたったその筐体は重量約30g、大きさは手の中にすっぽりと握り込んでしまえるほどの小ささながら、なんと500mA(最大時1A)もの出力を絞り出す恐ろしく高性能な電源であるこのユニットは、スイッチング・アダプターとしては驚異的な静粛性をも実現する、まさに夢の電源だ。モールド設計も一からひき直し、技術チームの総力を挙げて2年もの歳月を費やしてようやく完成したこの製品は、林氏本人も「採算が取れない」と言及するほどの高度な英知の結晶と言って良い。コイル一つから完全にオリジナル・パーツで制作されており、熱対策に至っては某大手電気メーカーの研究所の協力を仰ぐなど、もはやただのアダプター開発の枠を超えた製品である事は言うまでもない。これだけ小型なのにも関わらず、ノイズレスで、ほとんどの大型デジタル機器をも駆動させる事のできるパワーを絞り出す“CUBY”の存在は、実はパワー・サプライ業界の勢力図を根底から塗り替えかねない可能性さえも秘めた究極の製品である事に気付かされる。ことデジタル系のサウンドに限って言えば、実際、高価なパワー・サプライ等より、ただの電源タップに必要な数だけの“CUBY”を挿しただけのモノの方が、断然に音が良いくらいだ。ボードの隅に、デスクの上に、ポケットの中に……どこにでも持ち込んで最高の電源環境を構築できるこの発明の凄さに音楽業界が本気で気が付いてしまった時、新たなパワー・サプライ新時代が幕を開けるだろう。現行国産オーディオ電源の最先端の一つに間違いなくラインナップされるこの性能を、識者ならば一度は試して欲しいものだ。
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16 Free The Tone [DC CONVERSION CABLE CP-R25CV/CP-R21CV/CP-M35CV]

 Free The Tone製DCコンバージョン・ケーブル各種。既存の製品と異なり、使い勝手と音質に配慮された高性能変換ケーブルだ。明らかなピン・プラグ形状の“CP-M35CV”を除いた極性反転ケーブルは、バレル2.5mmピン出力の“CP-R25CV”(白)とバレル2.1mmピン出力の“CP-R21CV”(赤)でプラグ部分の色分けがされており、間違ってセンター・マイナスの端子へ挿入してしまう事故を目視で防止する事ができる。これは意外な盲点で、保護回路の無いエフェクターによっては思わぬ故障を引き起こす原因になりかねないので、こういった気遣いが施されている点は、さすが、プロ御用達のシステム構築におけるトップ・ブランドFree The Toneならではの視点と言えよう。また、短いとはいえ、このケーブルも、高音質で知られる同社のDCケーブルと同一のシールド構造を持っているため、ノイズ対策にも盤石である事を付け加えておく。せっかくのクリーンな電源と高品質なDCケーブルを使っていても、変換ケーブルからノイズを拾っていたのでは身も蓋もない。ひとつ上のシステム構築を目指すならば、ケーブルの先端までその品質にしっかり目を配ってみてはいかがだろうか。
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その他、便利アイテム


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17 MUSIC WORKS [FXWB/FXBB]

 ケーブル固定用の使い捨て結束バンド。当然100円ショップ等のものでも代用は効くが、こちらはボードに貼付けるためのスクエア・ベースと固定用ネジ、結束バンドをセットにしたもの。プロのペダルボード等を見るとよくケーブルを束ねてあるのを見た事があると思うが、これは何も見た目を良くしようということで行っているのではない。電源ケーブルやシールドを結束するのは、ひとえにノイズ対策のためだ。スイッチャーを介したシングル・ループ、またはグラウンドを共有する電源ケーブルは当然のようにグラウンド・ループの温床になり易く、同ループ、同グラウンド内のシールドやケーブルは極力束ねることで、アンテナ宜しく空中のノイズを無尽蔵に拾ってしまうループ面積を削減するのがペダル構築の基本だ。そして、無論、ケーブルを束ねる理由はそれだけではない。引っ張られたケーブルが何かに引っかかって断線したりスイッチや裏蓋へ噛み込まれてしまうのを防止するために、デバイスから適度な距離をとったり、ある程度の「張り」を維持したりする意味がある。また、その逆に、ジャックに無用な負荷がかかってケーブルの脱落を防止する「あそび」を作ってやることもある。ケーブル・ワイアリングはシステム構築の基本中の基本でありながら、プロのテックやローディーも常に頭を悩ます最も高度な人的技術を要求されるポイントでもある。ボード構築を目指すなら、ケーブルの結束術を支えるケーブル帯の活用は必須であると知るべきである。結束バンドは使いこなせるようになると、ケーブルだけでなく、アダプターや電池蓋等の固定にも絶大な威力を発揮する。当然、“Pedaltrain”はもちろん、T-rexの“TONE TUNK”のような独特の格子構造を持つボードでは、ファスナーテープの惰弱性を補い、パワー・サプライやエフェクターを直接フレームに固定したりするのに欠かせない役割を担う場合もあるので、ペダルボード・ユーザーは常にこういった結束アイテムをボード内に常駐させる癖をつけたい。2サイズ、2色の全4種類があるので、固定するパーツの大きさや用途によってサイズや色を使い分けられるのも実用的だ。
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18 MUSIC WORKS [MULTI LIGHT]

 ボードに取り付ける事が可能な、汎用LEDライト。ステージの暗闇の中で、ペダルボードのコンディションやスイッチ位置を確認したいと思った経験のある人も多いと思う。そんな場合に役立つのが、足下だけを的確に照らしてくれるミニ・ライトの存在だ。“MULTI LIGHT”は軽量コンパクトな上、電池駆動が可能なので、普段の練習時には外しておいてライブの時だけボードに追加する事も可能だ。かなり自由な形状に曲がるライト付きグースネックが二本備わっているので、暗闇の中のライティングでもしっかりと影になる死角を消してくれるのが嬉しい。これがあるだけで、確実にスイッチの踏み間違えを防止でき、曲間の音調整やチューニング、プリセット変更等もスムーズに行えるようになる。特に、意識しない時ほど起こるボード内でのケーブル抜けや電源系のトラブルは、最悪の場合ライブの中断にも繋がりかねない深刻なダメージとなる可能性も含んでいるので、それへの対処として、保険の意味でも是非導入をお勧めしたい。製品は、単四電池3本使用で、ボード固定用のファスナー・テープも付属してくる。USBバス・パワーにより、近くのコンセントから携帯用充電器のアダプター等を介して安定した光源を得る事も可能だが、LED照明やスイッチング式のアダプターからはシステムにノイズが混入する危険があるので、ペダルボードの近くで使う場合には電池使用を強くお勧めする。
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19 MUSIC WORKS [Anti Slipper]

 いくらボード内のエフェクターを強固に固定していても、踏み込んだ時にボード全体が滑ってしまっては元も子もない。そんなトラブルを防ぐためにあるのが、この“Anti Slipper”だ。フローリングや絨毯、タイル、硝子、コンクリート等……ボードを置く場所は多岐に渡るわけだが、ほぼ想定されるあらゆる環境においてボードの下にこれを1枚差し込むだけで安定したグリップ力を得る事ができ、スイッチや可変ペダルの踏み込み時の滑りを完璧に防止できる。素材はゴムではなくEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)でできているので、スポンジのように柔らかく、スイッチング時の衝撃吸収効果も期待できる。絶縁性も高く、ボードを使わないエフェクター直置き派にも、機材に不要なグラウンドが介入するのを防止する一環として是非導入をお勧めしたい。他にも、マイク・スタンドのズレ防止や、ボード内に敷き詰めてベルクロの変わりにワウ等の固定素材として使用したりとアイディアは尽きないが、ホコリや砂のような粒子の細かい汚れがあるとグリップ力がすぐに低下してしまうので、使用時には設置面の汚れを綺麗に取り除いてから使うようにすると良いだろう。
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20 MUSIC WORKS [DCPC-3]

 DCケーブル用の先端保護キャップ。この手の小物を使っているといかにも神経質そうにも思えるが、実はそうではない。電源の通っている端子をシステム内に放置する事はノイズの原因になるだけでなく、不用意な金属部との接触によりショートを起こす危険を常に孕んでいる。特に、アダプターからの電源をシンプルにパラっているだけのリレー・ケーブルによる電源に頼る人ならば、特にこのキャップを使用する重要性をおわかりいただける事だろう。レギュレーターやショート・プロテクション回路を持つパワー・サプライを介さない電源環境の場合、同じグラウンドの中でどこか一カ所がショートを起こすだけで、繋がった全てのエフェクターを“飛ばして”しまう可能性がある。あまりアナウンスされる事は無いが、実は、放置された電極の先端部には、必ず何らかの絶縁対策が必須なのだ。そして、そんなトラブルは、パワー・サプライを導入する前のビギナーにこそ起こり易いトラブルであるからより厄介だ。電気関係に疎い人ほど、率先して導入して欲しい製品と言える。絶縁体はチューブ状に成形されており、5.5mm経のバレル・タイプ端子なら問題なく使う事できた。ボード内にも複雑な電源環境が求められる今こそ、こういった目立たないアイテムを駆使することで、安全性の観点からシステムに差をつけるきっかけにして欲しい。
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21 HOT WIRES [CTA6600]

 多様なケーブル類の販売で実績のあるHOT WIRESブランドのケーブル帯。使い捨ての結束バンドとは異なり、ベルクロ仕様で何度も締め直す事ができるので、エフェクターの配置やケーブル・レイアウトの仮止めに気がねなく使用できて実に使い勝手が良い。特にシールドやAC電源ケーブルのような太く弾力のあるラインをがっちり束ねておくのに有効で、ランニングコストの面からも、ボード・レイアウトを頻繁に変更するようなユーザーにとっては常に持っておきたい製品だろう。逆に、電源ケーブル等細い物を仮止めしたい時には帯が長過ぎるので、ハサミで適度な長さに切って使うと良い。ナイロン製なので絶縁も申し分無く、レコーディング等で電池等を臨時にボード内に仮止めしたい時にも非常に重宝する。何度も言うが、配線、結束はボード構築の基本であり、また、永遠のテーマでもある。いかに効率の良いケーブルの扱いをできるかでペダルボードの性能に飛躍的な差が生じるかを胆に命じ、ケーブル・レイアウトにかかるわずかな手間やコストをケチったりしないようにしよう。
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22 Stage Trix [Setting Saver]

 エフェクターのノブ・セッティングは環境によって微妙に変化するとはいえ、会心のポジションを逃したくないのは万人の共通する願いだ。そこで、当然、プリセットのできない機体へのマーキングは必須となってくるわけだが、意外にもエフェクターに直書きするのに適したマーカーが少ない事に気付かされる。二度と消えない油性系は問題外だが、粗悪な水性マーカーだと液が薄すぎてすぐに消えてしまったり、蛍光色がぼやっとしていて肝心のライブにおいて、ステージの暗闇の中では全く見分けがつかなかったりといったことも、もはや定番の悩みだろう。そこで、このエフェクター・マーキング専用の蛍光ペン“Setting Saver”が役に立つ。マーキング液は適度に粘りがあり、つるっとした光沢のある金属面やプラスチックの上でもしっかり定着する上、吸光性も上々なので暗闇でも十分に明るい。また、乾いた布等で簡単に拭き取れるのも、実に手軽で良い。ヘアライン加工されたケースやシルク・スクリーンの上からだとさすがにやや跡が残る事もあるが、大抵の硬質な素材には問題なく書いたり消したりを繰り返す事ができた。また、ペダルボードの枠全体をこのマーカーで縫っておき、ライブ中でもボウッとボードの枠を光らせることで、暗闇の中で間違えてボードに躓いたりするようなトラブルを防ぐといった使い方もできる。……機材へのダイレクト・マーキングにはオーナーそれぞれの美学もあるだろうが、それでも、こういったペンを常に1本携帯しておく事で、何かと役に立つ場面に遭遇するものである。ペダルボードの構築過程では、特にマーキングの重要性を感じるシーンがあるので、エフェクターそのものへの使用だけでなく、常に何かをマークする場合に備えて持っておくべき品である。
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23 ONE CONTROL [エフェクターマーキングシール(EFFECTOR MARKING SEAL)](*)

 蛍光シールによる、ポジションのマーキング・ツール。剥がし易くガムの残らないシールなので、一時的なマークでエフェクターの上に貼るには最適。そういった用途以外にも、シールというスタイルは予想以上に使い勝手が良く、ペンではマーキングし辛いベルクロ等に位置マークを残したり、借り物の機材にもマーカーで書くよりは気がねなくポジション・マークを貼れるのは便利この上ない仕様と言えるだろう。そういう意味では、対バンなどでリハーサルから機材を一度撤収しなければならない場合等に、ステージにボードのバミリ位置を仮マークしておくのにも使える(レンタル機材へのマークやステージのバミリには、当然の事ながら小屋の責任者の許可を取る事が大前提なのは言うまでもない)。その他にも、指向性ケーブルの方向を間違えないようにしたり、複数の口のあるジャンクション・ボックスのイン/アウト端子をマークしたりと、使い方のアイディアはいくらでも掘り起こせるはずだ。シールという特性を生かし、エフェクターだけでなく、特にプラグやケーブル等、丸みがあって直に書き込みにくい物や、水滴が当たる可能性のあるボードの外側にマークする用途等にも積極的に使っていきたい品だ。
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24 E.A.R [ペダルボード専用保護フォーム]

 エイリアン・サウンド・ワークスの自社ブランドE.A.Rが提唱する、目から鱗のペダルボード用アイディア商品。この巨大なスポンジ構造のマットをペダルボードの蓋側に装着する事により、ベルクロ等で特に機材を固定せずとも、移動時にシステム・レイアウトが崩れる事を防ぐことができるという。製品の厚さは40mmあり、内寸高が90mm程度の一般のペダルボードに装着し蓋を閉めると、極端に薄いエフェクター以外は完全にマットで固定され、動かなくなる(公式のアナウンスでは高さ55mm以上のエフェクターで効果的とされているが、蓋の深さによる部分は大きいのであくまで目安として捉えて欲しい)印象だった。深い蓋のケースには二枚重ねで使用するアイディアもあるが、実際にやってみると一枚の時ほどの固定力は無いように思えた。逆に、90mmの内寸高の蓋に80mmの高さのあるシステムでも全く問題なく蓋は閉まる。ただし、あまり天板と近すぎるとエフェクターに刺さったままのシールドにも相当の負荷がかかるため、得にストレート・プラグを使用している場合にはその点を考慮する必要はありそうだ。一回固定されると、横揺れはもちろん衝撃にも強く、かなり乱暴にケースを当てても、中のエフェクター同士が接触するような事は一切無かった。単純に、ショック・アブソーバとしても優秀なので、すでにきっちりとボードに固定されているエフェクターに対しても、安全対策として追加導入する意義は十分に見出せそうだ。自分のエフェクター・ボードに合わせて、自由に切って成形できる点もポイントが高い。ちなみに、上記のStage Trix製“Setting Saver”などを下に敷いたエフェクター・システムにこの保護フォームを併用したところ、まるで板に縫い付けたように恐ろしく頑強に固定された事をここに明記しておこう。ただし、上から圧着するので、エフェクターのノブ・セッティングが維持できないのがご愛嬌だ。
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25 PICKBOY [H-95]

 機材にとって湿度対策は常に気を遣いたい部分であるため、ペダルボードに注目するユーザーならば、何の変哲もない汎用のドライキーパーも必須のアイテムになり得る。確かに、高温多湿のこの国の環境下において、素手で使うギターの材への配慮は最も気にかかる所だが、当然、それはペダルボードにとっても同じ事だ。プラグの腐食による接触不良に始まり、線材の酸化、基板に付着するカビや錆、ホコリの沈着が起こす電源トラブル等……木製の物ほどのデリケートさこそないものの、湿度の管理は当然機材やシステムの寿命そのものに大きく関わる要素の一つだ。屋外ライブの気温変化、土足でのスイッチング、汗による浸食をふくめ、使用中のペダルボードは数限りない外因によるダメージにさらされていると言って良い。だからこそ、ボードの蓋を閉じている時にこそ、潜在的にシステムを回復させるチャンスだということを知っておいて欲しい。外の湿気にまみれたペダルボードが、次回使用する時までにきちんと除湿されているか、それともパーツ類の腐食を助長する苗床となってしまっているのか、その差は大きい。真にペダルボードの構築を極めようとするならば、システムの「健康」による音や安全性の違いにこそ注目したいものだ。
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26 Providence [PFL-1000]

 プロ・クオリティのシステム製作で実績のあるProvidenceより、ペダルボードの機動力と安全性を高めるユニークなアクセサリーが登場。“PFL-1000”は、簡単に言えば、フット・スイッチの誤作動を防止する装置だ。使用法は実に簡単で、エフェクターやスイッチャーのフット・スイッチの上からこの頑強な金属製のパイプをかぶせるように回し着けるだけ。実際、踏んではいけないスイッチを、ライブの暗闇の中で間違えて踏んでしまうといったトラブルは多い。意図しないスイッチへのアクセスは、最悪の場合、バンク・チェンジ、デジタル・プリセットなどのセッティング・プログラムへの干渉を呼び起こし、システム全体を機能不全にすることだって有り得る。そういったスイッチングによる事故を一定の条件下で物理的に防止できるというのは非常に心強い。“PFL-1000”の筒内部にはM12 x 0.75のネジ・ピッチが切られており、既存の国内で流通する一般的なエフェクターに使用されているメカ・スイッチの根元ネジに対してはもちろん、米国産のエフェクターなどでよく使用されるインチ規格のものにも全く問題のない適応性を示した。実際、筆者の所有するエフェクターやスイッチャーで100個体以上の装着テストをしてみたところ、スイッチ側の根元に十分なネジ山が残されていないもの以外については、年代、製造国を問わず、ほとんどの製品にネジ・ピッチが無難に適合した(ただし、縦溝付きボルトのようにスリットが入っている根元ネジでは個体差がある)。ちなみに、ちょっと特殊な小型のスイッチを使用しているProvidenceの初代“SOV-1”にも試したが、根元のネジ山には見事に適合した。さすがは純正品だけのことはある。また、スイッチが長く飛び出すぎているものには、適度な高さで筒が固定されるようにネジ山の途中に輪ゴムをかませば十分使用できることがわかった。残念ながら、スイッチの根元にスクリュー溝が無いものについてはただ上から被せておくだけになってしまうが、それでも機能面では何の遜色も無いので、“PFL-1000”の使用を躊躇う必要は無いと言える。そういったエフェクター用に、適合ネジを切ったアタッチメント(エフェクター本体にはテープ留めできるような)のようなものがあるとなお使い勝手は良くなるだろうが、それは、この新しいアクセサリーの今後の展開を期待したい所だ。形状がチューブ状なので、装着後にも、任意に上からスイッチにアクセスできるのも嬉しい。一つだけ言うとすれば、受け側のネジ山が浅いものに対してネジを締め込みすぎると、エフェクターのケースに傷を付けてしまう可能性があることくらいか。だが、それも受けネジの根元に樹脂のワッシャーを一枚噛ませるだけで事は解決する。この画期的な利便性は、ペダルボード利用者にとって新たな必需品の定義を考えさせるに違いない。色々な意味で今後も利用価値が高まりそうなアイテムだ。……余談だが、このアイテムはVOX、ジムダン、JEN等のワウに付いているトゥ・スイッチ(ONスイッチ)にもかなりの確立で適合する。これにより、常時ON状態のワウを作ることができるため、トゥ・スイッチ近くのかなりシビアなベンド・ポイントも安全に攻められるようになる上、それ自身が「半止め」の固定ポイントとしても有効に機能するということだけは合わせて申し述べておこう。
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エピローグ

 ペダルボード用アクセサリー特集、いかがだったろうか?

 こういった小物類に関してはあまりまとまった情報が無いので、とりあえずデジマートにある現行品の中から役に立ちそうな物をかき集めてみた。そこでわかったのは、ある程度予想していた通り、今の時代はこういった細かなアクセサリー・グッズに関してはとても充実している、という事だった。実に便利で、プロの使用にも耐え得る安全な器具ばかりだ。中でも、ベルクロ・シールの進化には驚かされた。昔は一度剥がすともう傾けただけで場所がズレてくるような物ばかりだったのに対して、今は何度めくってやり直しても、ちっとも耐久性が落ちてこない。しかも、メチャクチャに毛羽立ったりする事も少ないので見た目にも美しい。製品テストをするという名目で、自分のペダルボードのベルクロもすっかり新品にしてしまったのはここだけの話だ。

 ペダルボードの思い出と言えば、やはり今も昔もそこは見栄の張り合いがまず第一だったように思う。ボードや機材がスゴイだけでハッタリが利くので、多くの連中が、効果もわからない新製品や、やたら重くてかさばるビンテージ・エフェクターを、使いもしないのに無理矢理ボードに詰め込んでいたものだ。それで、あげくの果てには楽屋泥棒に根こそぎ持っていかれるのである。これは悔やんでも悔やみきれない。皆さんも、ペダルボードの見栄張りは程々にしておこう。これは、楽屋ドロに三回(そのうち二回は捕まえたが)もあったことのあるオジサンからの忠告だ。

 それでは、次回8/12(水)公開の『Dr.Dの機材ラビリンス』もお楽しみに。

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製品情報

エフェクター用ケース/エフェクターボード

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プロフィール

今井 靖(いまい・やすし)
フリーライター。数々のスタジオや楽器店での勤務を経て、フロリダへ単身レコーディング・エンジニア修行を敢行。帰国後、ギター・システムの製作請負やスタジオ・プランナーとして従事する一方、自ら立ち上げた海外向けインディーズ・レーベルの代表に就任。上京後は、現場で培った楽器、機材全般の知識を生かして、プロ音楽ライターとして独立。徹底した現場主義、実践主義に基づいて書かれる文章の説得力は高い評価を受けている。

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