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  • ベース・アンプの大定番アンペグのSVTを手のひらに収めるプリアンプ

Ampeg / SCR-DI

Ampeg / SCR-DI

  • 試奏/文:坂本 信 写真/動画撮影:伊藤 大輔
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 1969年にオール・チューブで出力300Wという、当時としては常識破りのSVTを発表して以来、ベース・アンプの代名詞とされる老舗ブランドが満を持して発表した、ベース用多機能DI(ダイレクト・ボックス)。

 3バンドEQ(イコライザー)を備えたプリアンプは本機の心臓部と呼べるセクションで、アンペグならではのサウンドを再現するために、同社の伝統的な回路設計を踏襲している。Ultra-LoとUltra-Hiのトーン・スイッチも、イコライザーと共にアンペグ・サウンドの個性を担う重要な機能だ。Ultra-Loをオンにするとベース・サウンドに“ズシン”という重量感が加わる。Ultra-HiはEQのTrebleよりも高い帯域に効くので、よりブライトでモダンなサウンドを作る時に威力を発揮する。

 スクランブラー・オーバードライブは、このDIの多様性をさらに拡張するもので、軽く歪ませればチューブ・アンプをオーバードライブさせたようなサウンド、深く歪ませればファズに近い過激なサウンドが得られる。プリアンプ・セクションとスクランブラー・セクションは、フット・スイッチでそれぞれ独立してオン/オフできるので、本機をプリアンプ+オーバードライブという“2イン1”のペダルとして利用することも可能だ。さらには、MP3プレイヤーなどの音源が接続できるAux In端子と、ヘッドフォンを接続するPhone端子も備えており、深夜の個人練習でもSVTの重厚なサウンドが楽しめるのも嬉しいところだ。電源は9V電池1個(外部アダプターは9~12Vに対応)だが、内部のジャンパー・スイッチでゲインを15dB下げられるので、高出力のアクティブの楽器にも対応できる。ビンテージからモダンまで、様々なベースや幅広いサウンド作りに利用できるのがこのSCR-DIの最大の特徴で、それはまた、数十年に渡って定番のベース・アンプとされてきたSVTとの本質的な共通点でもある。

Ampeg / SCR-DI

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製品情報

Ampeg / SCR-DI

価格:¥36,500 (税別)

【発売日】
2015/4/7
【スペック】
■コントロール:Drive、Blend、Volume、Bass、MidおよびTrebleノブ、Ultra-Lo、Ultra-HiおよびGND LFT(グラウンド・リフト)スイッチ、スクランブラーおよびプリアンプ・フット・スイッチ■入出力端子:InputおよびAux In(入力)、Thru、Line Out、XLR OutおよびPhones(出力)、DCパワー・サプライ入力■電源:DC9~12V、9V電池■外形寸法: 56mm(H)× 193mm(W)× 110mm(D)■重量:約1.2kg(電池含む)
【問い合わせ】
神田商会 TEL:03-3254-3611 http://www.kandashokai.co.jp
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