AQUBE MUSIC PRODUCTS
- 2024/11/16
ローランド/ボス2015新製品
2月5日、Roland/BOSSが話題の新製品を一堂に集めた内覧会を開催した。NAMM2015でも話題となった製品がそろい踏み。すでに「製品ニュース」コーナーで取り上げたもの以外で、注目すべき製品を紹介していこう。
BOSSブランド初のエフェクト・スイッチング・システム「ES-8」はNAMM2015で発表され、“いよいよ、真打ち登場!”と非常に注目されていた新製品。内覧会当日は、スティーヴ・ヴァイのギター・テクニシャンが組んでNAMM2015で展示したペダルボードが展示されるなど、やはり最大の注目を集めていた。ES-8はモデル名からも想像できるように、8ループ+ボリューム・ペダル接続用の追加ループのプログラマブル・スイッチング・システム。一見して、スラントした筐体、視認性の良いLEDが印象的だ。
サウンドをピュアに保つアナログ回路設計で、800パッチ・メモリが可能な大容量を誇り、これなら曲毎にサウンドを作り込んでプログラムを組みツアーに出るようなプロフェッショナルなミュージシャンの要求にも余裕で応えられそうだ。インプット/アウトプット・バッファのオン/オフを個別に設定できる点や、接続順を自由に入れ替えられるパラレル・エフェクト・チェインも秀逸。例えば、比較的扱いが難しいファズを入れる場合でも、これならうまく処理できそう。ワウやコンプレッサー等、定位置以外でも面白い効果を発揮するエフェクトを存分に使いこなすこともできるだろう。さらに充実したステレオのセンド/リターンとパラレル・エフェクト・チェインを活用すれば、アンプの前段で歪み系エフェクトをかけ、ステレオ出力のアンプのセンドからES-8に戻して左右で異なる空間系のエフェクトをかけてアンプに戻し、それらを自由自在にコントロールすることも可能だ。MIDIにも対応しているので、MIDI対応のディレイ・ペダル等を用意すれば可能性は無限大と言える。
“ハイエンド・ユーザーのためのソリューション”というミッションを持って生まれたシステムということだが、看板に偽りなしの革新的なエフェクト・スイッチング・システム、発売日と価格帯のアナウンスはもう少し先になるが、刮目して待とう。
現在、予約が殺到しているという注目のアンプ、ローランド・ブルース・キューブ。今回、そのブルース・キューブに装着することでエリック・ジョンソンの理想のアンプ・サウンドを実現するディバイス「Tone Capsule」も発表された。エリック・ジョンソンと言えば、ビンテージ機材の愛用者であり、音に並みならぬこだわりを持つギタリストとしてあまりにも有名な存在。そんなエリックとブルース・キューブの開発スタッフがコラボした製品に、間違いはない。そもそもブルース・キューブ自体がビンテージ・チューブ・アンプのスウィートなトーンにチューニングされたアンプ。エリックが「これがソリッド・ステートだということが衝撃的」と語ったほど、ナチュラルなトーンやコンプレッションを持っている。それが「Tone Capsule」を装着することで、エリックのカスタム・トーンに変わるという。
「Tone Capsule」は真空管型の回路調整ユニットで(真空管ではありません)、アナログ・ディスクリート・プリアンプ/パワー・アンプ回路の特性を、DSPでコントロールするというもの。アンプの裏側にあるソケットに取り付けるところまで、真空管にそっくりだ。ブルース・キューブのEQツマミはほぼフラット、トレブルだけを2程度に抑え、Tone Capsuleを挿したトーンがエリックの好みだとか。そのセッティングで少し試奏させてもらったが、非常にウォームで、タッチに敏感に反応するサウンドだと感じた。一般的にはトレブルをもう少し上げた方が使いやすそうだが、その点はエリック自身も指摘しているそうで、彼のピッキングやペダルと合わさって最終的な出音が決まるということだろう。ただ、そこへ至る重要な鍵となっているのが、ブルース・キューブとTone Capsuleの組み合わせが生み出すトーン。Tone Capsuleの発売日は今のところ未定だが、エリック・ファンならずとも、要注目のディバイスだろう。
JD-Xiは、アナログ/デジタルの2種のサウンド・エンジンを搭載した、“クロスオーバー・シンセサイザー”という新コンセプトのモデル。アナログならではの野太いサウンドと、アナログでは決して出せないきらびやかなサウンドを併せ持つスーパー・シンセ。しかし、それがローランド初のミニ鍵盤を採用したコンパクト・ボディに凝縮されているというギャップに萌える。アナログ部はオシレーター・タイプを「のこぎり波」「三角波」「矩形波」の3種類から選択可能。ベース・パートを分厚くするのに有効なサブ・オシレーター、また音のキャラクターを決定付けるフィルターにもアナログ・タイプのローパス・フィルターを採用する等、こだわりの仕様。一方のデジタル部はJupiter-80やIntegra-7で好評のSuperNATURALシンセ・エンジンを採用。近年のエレクトロ・ミュージックには欠かせないサウンドを作り出すことができる。
JD-Xiはグースネック・マイクが付属し、エレクトロ・ボイスを演奏可能。鍵盤を弾かなくても音声に効果をかけることもできる。思いついたフレーズやリズム・パターンは直感的に録音/再生が可能。専用のキャリング・バッグで持ち運びも楽々できる。内覧会当日にJD-Xiで見事なパフーマンスを披露したAZUMA HITOMIも「とても軽量・コンパクトで、どこにでも持ち運びできるところも魅力」と語っていた。2015年3月発売予定。
ドラム&パーカッション関連製品では、アコースティック・ドラム・トリガー、RT-30シリーズが登場。細かい調整が必要なく、1つネジを締めるだけで確実な取りつけが可能となっており、スネア用のRT-30HRとタム用のRT-30Hは従来のモデルより演奏の邪魔になりにくい薄型の筐体で、内巻き仕様などさまざまな形状のフープにも対応している。キック用のRT-30Kは装着時のウッド・フープの傷つきを防ぐ新機構も採用。全機種共に持ち運び時にセンサーを守る専用ケースが付属しているのもポイントだ。こちらも3月発売予定。
今回紹介した製品は、すべてオープン価格。発売日が未定の製品もあるが、デジマート商品検索でチェックしながら楽しみに待っていて欲しい。製品の購入は下記から!
価格:オープン
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