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- 2024/11/16
Fender USA / American Standard Series Dimension Bass
エレクトリック・ベース・ブランドの元祖フェンダー社が、長年の定番であるプレシジョン・ベース(PB)とジャズ・ベース(JB)に次ぐ、新しい定番モデルとして2013年に発表したディメンション・ベース。それが今回、USAフェンダーの中堅と言えるアメリカン・スタンダード・シリーズで登場した。PBとJBの中間をいく、マイルドなコントゥアード・ボディを持ったこのモデルの最大の特長は、ベース弦の広い振幅幅に対応した長円形のポールピースを持つハムバッキング・ピックアップと、重量のあるハイ・マス・ブリッジだろう。2基のピックアップは、リア側がややブリッジ寄りの、70年代JBに近い位置にマウントされている。ネックはナット幅が現行のPBと同じだが、新設計による非対称のグリップと複合曲率の指板の効果か、操作性は良好だ。フレット数は21で、最高音がEまであるのはありがたい。
同じ2ピックアップのJBでフロント・ピックアップを単体使用した場合、そのサウンドにPB並みの図太さを期待するのはやや難しかった印象がある。また、70年代のJBでは、リア・ピックアップを単体で使うと、60年代のものに比べてサウンドがやや細くなる傾向があった。しかし、ディメンションのピックアップはハムバッキング・タイプということもあり、フロントもリアも単体で十分に太いサウンドを持っている。コントロールはJBと同様のパッシブ2ボリューム、1トーンとこの上なくシンプルだが、ピックアップ自体のサウンドに説得力があるので、基本的なサウンド作りをする上での物足りなさは感じない。
価格:¥248,000 (税別)