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  • 日本産高級材「黒柿」を使用した限定国産ベース

Bacchus / HANDMADE SERIES WOODLINE DX EWC/KG

Bacchus / HANDMADE SERIES WOODLINE DX EWC/KG

  • 試奏/文:坂本 信 写真/動画撮影:伊藤 大輔 写真:菊地 英二(※)
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 豊富な材の備蓄を背景に、幅広い価格帯で高品質なエレクトリック・ギター/ベースを発売している日本の老舗による、最上位機種の特別モデル。EWC(エキゾチック・ウッド・カスタム)は、木目に特徴のある希少材をボディのトップに使用した不定期生産のシリーズで、これまでバール・ポプラ(BP)やクラロ・ウォルナット(CW)といった外国産の材を使用したモデルが発売されているが、第3弾となるこの楽器には、日本産の高級材を代表する黒柿(KG)が使用されている。柿はエボニーと同じDiospyros属の木材で、硬質で密度が高く、ゴルフ・クラブのウッドのヘッドやパイプのボウル(雁首)といった、耐久力が必要とされる部位に使用されている。黒柿はそうした柿と同じものだが、樹齢数百年を数える木の千本の中に1本あるかどうかというほどの希少な材で、シーズニングも難しいという。

 試奏したのはJBタイプのパッシブ/5弦モデルで、ボディ・バックにはポピュラーな2ピースのアッシュ材が使用されているが、質量があって硬質な黒柿の効果か、サウンドは落ち着いて艶がある印象で、日本的な外観を持っているわりには、どちらかというとヨーロッパ製の楽器に通じるキャラクターが感じられる。各部の工作精度やフレットまわりの処理については、丁寧な仕上げで定評のある飛鳥ファクトリーの面目躍如たるものがある。音質はもちろん、希少性や品質を考えると、最上位機種とはいいながら、お買い得感の強さも魅力的だ。

黒柿の木目に合わせて、ブラックのハードウェアを採用したペグ・ヘッド部。

ヘッド裏には、日本製のバッカスやSTRを製造する、腕利きの職人が集まった飛鳥ファクトリーのロゴが見て取れる。

工作精度の高さはジョイントばかりではない。丁寧なフレットの端末処理にもご注目。

ネック・プレートもブラック。ネック材のメイプルは、きれいな板目の板取りになっている。

オリジナルのJB-ALVピックアップ。見事な木目を活かす半透明のピックガードがお洒落だ。

ブックマッチの黒柿の木目は、禅僧の書を思わせる。

バックのアッシュ材は端正な木目だ。

ブリッジとコントロール・パネルも黒で統一。金色のサドルとジャック・ナットが洒落たアクセントになっている。

Bacchus / HANDMADE SERIES WOODLINE DX EWC/KG

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製品情報

Bacchus / HANDMADE SERIES WOODLINE DX EWC/KG

価格:¥200,000 (税別)

【スペック】
■ボディ:黒柿トップ、アッシュ・バック■ネック:メイプル1ピース■指板:エボニー■スケール:34インチ■ジョイント:ボルト・オン■ペグ:GOTO GB11W■フレット数:21■ピックアップ:Bacchus JB-ALVセット■ブリッジ:GOTO 404SJ-4■コントロール:ボリューム、バランサー、トレブル、ベース(Bartolini XTCT(AC)プリアンプ)、プリアンプON/OFFスイッチ■仕上げ:ラッカー■備考:4弦/パッシブ ¥180,000、4弦/アクティブ ¥210,000、5弦/パッシブ ¥200,000、5弦/アクティブ ¥230,000(いずれも税別)
【問い合わせ】
ディバイザー http://www.deviser.co.jp/
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