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- 2024/11/16
中古&ビンテージ・シンセサイザー/5万円以下
いわゆるエレクトロニック・ミュージックはもちろんのこと、ポピュラー音楽のほとんどで当たり前のように使われているシンセサイザー。ピアノやオルガンといった鍵盤楽器の代わりとして、ブラスやストリングス・サウンドを奏でるキーボードとして、シンセならではの個性的な電子音を生み出すツールとしてなど、とても幅広い用途を持つ楽器です。その幅広さゆえ、特に初心者の場合は何を買ったらいいのか迷うことも多いと思いますが、「シンセが欲しい!」と思ったら、まずは1台手に入れて使い倒してみるのがオススメ。そこで注目したいのが中古&ビンテージ・シンセです。ここでは5万円以下で手軽に買える製品に的を絞り、選び方のポイントをカテゴリー別に紹介します。以下を参考に、魅惑のシンセ・ワールドへ足を踏み出してみてください!
1台で曲作りを完結させられるというコンセプトで作られたシンセが「ワークステーション」です。明確な定義は特にありませんが、音色のバリエーションが豊富で、シーケンサー機能を備え、製品によってはオーディオ・レコーディング機能やサンプラーも搭載していたりします。最近はエントリー・モデルもありますが、以前は高価なものが多かったので、新品では手が届かなかった機種を中古で安く買えるというメリットも大きいでしょう。ファースト・チョイスとして幅広い層にオススメできるカテゴリーです。
■5万円以下のワークステーション型キーボードを買う!
発音機構がアナログ回路で構成されたシンセサイザーです。1980年代にデジタル・シンセが登場するまで、すべてのシンセはこのタイプでした。シンセらしい存在感のある電子音や、ツマミ/スライダーを駆使した音作りの楽しさはアナログ・シンセならでは。ほぼデジタル・シンセに取って代わられた時期もありましたが、近年は魅力的な製品がいくつも登場し、脚光を浴びています。製品によっては和音の演奏ができなかったり、1980年代前半より古い製品はMIDIに対応していない(または機能が限定されている)ものもあるので、注意が必要です。
■5万円以下のアナログ・シンセを買う!
現在はシンセと言えば基本的にデジタルが主流なので、選択肢も豊富です。幅広いジャンルに対応する使いやすいプリセット・サウンドを搭載した機種が多く、目的をあまり絞り込まない状態で最初の1台を選ぶとしたら、このカテゴリーから探すのが良いでしょう。どちらかというと最新モデルに注目が集まる傾向が強い分野でもありますが、現行品にはない機能や音色を求めて「あえて」選ぶのもアリ。他人とはちょっと違う1台を手に入れて差をつけたいという人にも、中古&ビンテージは狙い目と言えます。
■5万円以下のデジタル・シンセを買う!
アナログ・シンセをデジタルでシミュレーションしたもので、アナログならではの操作感とサウンドに、デジタルならではの便利さを併せ持っているのが特徴です。オールラウンドに何でもこなすというよりは、サウンドに何か1つ個性を加えるという使い方に向いています。すでにデジタル・シンセを持っていて、音色のバリエーションをピンポイントで増やしたい場合や、バンド・サウンドにちょっとした電子音を加えたい場合などには特にオススメです。
■5万円以下のアナログ・モデリング・シンセを買う!
シンセから鍵盤を取り去って音源部分だけにしたもので、DAWシステムかMIDIキーボードと組み合わせて使うことが前提になります。現在、そうした使い方のほとんどはソフトシンセに移行しているため、中古の音源モジュールは高級機種でもかなりの安値で出回っています。ハードウェアならではの操作感と存在感のあるサウンドは、ソフトシンセとは一味違った特徴です。前述した通り単体で使うものではなく、活用するにはそれなりの知識が必要ですが、「レアもの」に出会えるチャンスは多いカテゴリーと言えます。
■5万円以下の音源モジュールを買う!
中古品の常として状態のチェックは欠かせないところですが、前オーナーの使用状況によって特に差が出るのが鍵盤のコンディションです。状態の悪いものは、特定の鍵盤が下がったまま戻らなくなっていたり、鍵盤を押しても音が出なかったりすることがあります。ツマミやスイッチ類の動作不良や欠品、接続端子の不良もしっかり確認しましょう。
また、DAWシステムと組み合わせて使う場合は、コンピューターと接続するためのインターフェースが別途必要になることがほとんどです。詳しく説明すると長くなるので別の機会に譲りますが、シンセの機種や使い方によって必要な製品が異なるため注意してください。