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- 2024/11/16
audio-technica / ATW-1501
エフェクターなどと一緒に足もとに設置できる高品位デジタル・ワイヤレスシステムATW-1501。簡単操作で可搬性もバツグン、手軽にワイヤレスになれる本機は、ライヴを主戦場として活動するバンドマンを中心にアツい視線を集めている。ここでは、日本屈指のライヴ・バンドとして数々のステージを経験し、アグレッシブなパフォーマンスでオーディエンスを沸かせるUVERworldのベーシスト、信人が本機をチェック! また今回同時取材を行った「ギター編」では同じくUVERworldのギタリスト、彰&克哉によるATW-1501の試奏レポートを公開中!バンドのみんなで合わせてチェックしてほしい。
UVERworldのギタリスト、彰&克哉によるATW-1501試奏レポート[ギター編]はこちら!
ATW-1501は、楽器用の“デジタル・ワイヤレス・システム”だ。本品の解説の前に、近年のワイヤレス製品のスタンダードとなっているデジタル・ワイヤレスについて簡単に解説しておこう。従来のワイヤレスは音声を圧縮して電波送信し、受信後に再度、拡張して音声に変換していたため音質に劣化が生じていた。しかし、信号をデジタル化して転送するデジタル・ワイヤレスは、波形状態の音声情報を0と1のデジタル信号へ変換することで、情報の伝達ロスをなくし、音質を劣化させることなく再生できるようになった。さらに、同一空間でのチャンネル使用数も従来のワイヤレスと比較して多くなるなど、汎用性も高くなっている。
本題となるATW-1501は、オーディオテクニカ初のデジタル・ワイヤレス・シリーズ“システム10”の系譜を受け継いだ楽器用モデルだ。受信機(レシーバー)はストンプ・タイプで、エフェクターと並べて設置できるほか、24bit/48kHzの高音質設計で、最大で8チャンネルの同時使用も可能。送受信機は2本のアンテナを搭載し、安定した送受信を行なうための3つのダイバーシティ(通信の向上を図る技術のこと)を装備する。2本のアンテナの受信状態の良いほうを自動選択する“スペースダイバーシティ”、ふたつの同一データを時間差で送信して音声エラーを回避する“時間ダイバーシティ”、別々の周波数でやり取りする“周波数ダイバーシティ”により、安定したデータの転送を実現している。さらに、送受信機がリアルタイムに双方向通信して干渉周波数を自動回避するなど、徹底したノイズや混線対策が施されている。
本機の魅力は何と言っても操作性の高さだ。ワイヤレスは基本的に送受信機のチャンネル設定が必要となるが、本機は自動でチャンネルを設定してくれるため、わずらわしい事前の設定いらずで使用できる。さらに、8台の送信機(トランスミッター)を事前登録できるマルチペアリング機能も特筆すべきポイント。送受信機をあらかじめペアリングしておけば、送信機の電源オン/オフのみで受信機と自動で接続してくれるため、楽器の持ち替えなどもスムーズに行なえる。ベースを持ち替えるプレイヤーには嬉しい機能だろう。また、アンプの切り替えにも対応する“A or Bモード”、チューニングなどに便利な“A Muteモード”と出力モードを選択できるのも、ライヴで使用するプレイヤーには重宝するだろう。
僕らUVERworldにとって、ワイヤレスは重要なアイテムなんです。ステージングも激しいし、僕もギターのふたりも動き回るし、何も気にせずに楽器をブンブン振り回したり、動けるような環境じゃないとライヴのクオリティが落ちちゃう。昔は僕もギターもワイヤードだったんですけど、シールドが絡まって“お前がシールドを気にしないで動くからや!”みたいな余計な言い合いになったり(笑)、けっこうトラブルがあったりもして。そんなこともあって、6年前くらいにワイヤレスを使い始めたんですけど、そのときにいろんなモデルを弾き比べさせてもらって、ワイヤレスもモノによって音がけっこう変わるなって実感したんです。
試奏させてもらったATW-1501は、音がシャープになってヌケがよくなる印象を受けました。ロック・バンドのなかでスラップをしてもしっかり聴こえてきそうですね。ワイヤレスって、ギターで使ったときには気にならなくてもベースで使った途端に音ヤセがヒドいものもありますけど、これはそういう部分もまったく感じませんね。シールドを挿して弾き比べてみてもやっぱり音ヤセは感じない。ベースは音ヤセしないかどうかっていうところがめちゃめちゃ重要になってきますから、このポイントはデカいです。あとワイヤレスを選ぶときに気にするのはレスポンスですけど、全然遅れみたいなものも感じないですし、離れて弾いてみても問題なし。半径20メートル離れても平気みたいですけど、特別大きな会場でなければ問題なく使えると思います。
8台までトランスミッターを登録できるのも、僕みたいにたくさんベースを持ち替えるプレイヤーには嬉しいし、エフェクター・ボードに入れられるっていうところも、バンドマンのことを考えて作っているんだなと思います。トランスミッターがめちゃくちゃ軽くて、付けてることが気にならないのもステージではすごく助かりますよね。ライヴに集中するにはステージ上でどれだけストレスフリーの状態になっているかっていうところが重要ですから、このトランスミッターの軽さもポイントだと思います。うちのギターのふたりも気に入ったみたいで、うるさいくらいにギターを鳴らしまくってました(笑)。昔のワイヤレスに比べて価格もお手頃だと思いますし、ワイヤレスのビギナーにもお薦めできるんじゃないでしょうか。
UVERworldのギタリスト、彰&克哉によるATW-1501試奏レポート[ギター編]もチェック!
■【2014楽器フェア情報】2014楽器フェア(11月21日〜23日@東京ビッグサイト西1&2ホール)のオーディオテクニカブース(F-09)では、ATW-1501の試奏が可能! 気になった人はぜひこのサウンド&操作性を体感しよう!
■デジタル・ワイヤレスシステム[STOMPBOX]- SYSTEM10 特設サイト
リットーミュージック刊『ベース・マガジン2014年11月号』でも「ウワサのデジタル・ワイヤレスシステム ATW-1501を信人がチェック!」と題して本特集記事を掲載中! ここではお見せできなかった画像も掲載されているので是非チェックしてください。また、今回のATW-1501試奏特集は、同じくリットーミュージック刊『ギター・マガジン』と同時取材を敢行、ギター編ではUVERworldのギタリスト、彰と克哉を試奏者に迎えATW-1501を徹底チェックしているので、こちらもお楽しみあれ!
■ベース・マガジン 2014年11月号の詳細はこちらから!(リットーミュージック・ウェブサイト)
■ギター・マガジン 2014年11月号の詳細はこちらから!(リットーミュージック・ウェブサイト)
価格:¥47,000 (税別)
信人(UVERworld)
滋賀県出身。UVERworldは幼なじみや同級生によって結成され、2005年にメジャー・デビュー。その後、日本武道館や大阪城ホールでのワンマン・ライヴ、フェスへの参加など積極的な活動を展開し、2010年には東京ドームでのワンマンを成功させた。2014年に以前よりサポートとしてバンドに携わっていた誠果(manipulator,sax)を正式メンバーに加え、7月には8枚目となるアルバム『0CHOIR』をリリース。7月5日には京セラドームにてワンマンを成功させた。
◎UVERworld 公式サイト