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  • 週刊ギブソン Weekly Gibson〜第6回

トップにアディロンダック・スプルースを採用した限定ハミングバードを徹底チェック!

Gibson / Hummingbird Red Spruce TOP VOS

J-45と並ぶギブソンのアコースティック・ギターの代表的な機種、ハミングバードの新製品を紹介します。本器は、トップに稀少なアディロンダック・スプルースを採用した限定生産の特別な1本。果たしてどんなサウンドがするのか、動画と合わせてチェックしていきましょう。

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VOSのチェリーサンバーストにハチドリが映える

 美しいサンバーストのボディに、蜜を吸うハチドリが描かれたゴージャスなピックガードが映えるギブソンの人気機種ハミングバード。ギブソン初のスクエア・ショルダーを持つ機種として1960年に発売されました。トップにシトカ・スプルース、サイド&バックはマホガニーを基本とし、年代によってアジャスタブル・サドルの採用、ブレイシングの変更、ナチュラル・カラーの追加、ペグの変更、そしてトレードマークであるハチドリの絵が微妙に変わるなど、様々な仕様の変遷があります。

 しかし発売以来一貫するのは、見るものすべてを虜にするハミングバード独特の華やかさ。これこそが多くのギタリストから支持される要因であり、特にロック系ミュージシャンからの信頼は絶大です。多くのギタリストがユーザーとして知られていますが、特に有名なのはローリング・ストーンズのキース・リチャーズ。名曲「悲しみのアンジー」のプロモーション映像で、キースが抱えるハミングバードに憧れたという人は極めて多いはずでしょう。

 本器は、クルーソン・タイプ・ペグ、ビンテージ・チェリー・サンバーストのVOS仕上げという渋い外観に、L.R.バッグスのELEMENT VTCピックアップを標準装備という、いわばビンテージ感満点の雰囲気と現代的な使いやすさを併せ持つ1本になっています。

 そして本器を特別なものにしているのが、トップ材に採用されたアディロンダック・スプルース。これはアメリカ北東部のアパラチア山脈付近で採れるスプルース材で、楽器用材としては最高級ですが、稀少材であるため今では限られた高価なギターにしか使用されません。オリジナル・ハミングバードが生産された時期を考えると、アディロンダック・スプルースを用いた個体はなかったはずで、今回の限定生産器は単純にビンテージ・コピーではなく、さまにスペシャルなものと言えそうです。

 

それでは早速、動画でチェックしてみましょう。

ロック・イメージを超えた芳醇さ

 ピックでコードを弾いた時のまとまりの良さは特筆ものですね。典型的なギブソン・アコースティックのジャキジャキ感というよりは、もう少し芳醇なニュアンスがありつつ、力強く鳴ります。さらに、予想以上に良かったのがフィンガー・ピッキングによるアルペジオの音。甘く、バランスがとれていて、弾き込めばさらに気持ちよく鳴ること間違いなしです。ストローク、アルペジオどちらの場合も、特に低音の深みのある音が印象的でした。

 試奏は、軽めのタッチでの演奏ですが、それでも結構なボリュームで鳴るのはアディロンダックの成せる技なのでしょう。ケースから出していきなり弾いてこれですから、毎日じっくり弾きこんでいけば将来が楽しみな1本です。見てよし、弾いてよしの美しいハチドリ。ライブでの使い勝手の良さも考えると、この価格設定は魅力的。限定生産ということですので、早めに捕獲することをオススメします。なお、試奏した個体はクロサワ楽器 Dr. Soundアコースティック館にて取り扱っています。次回も、お楽しみに!

※週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは毎週金曜日に更新します。次回は6月27日を予定。

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製品情報

Gibson / Hummingbird Red Spruce TOP VOS

価格:¥443,880 (税込)

【スペック】
■ボディ・トップ:アディロンダック・スプルース ■ボディ・サイド&バック:マホガニー ■ネック:マホガニー ■指板:ローズウッド ■ブリッジ:ローズウッド  ■ピックアップ:L.R.バッグス・エレメント 付属品:ハードケース、保証書
【問い合わせ】
ギブソンジャパン http://www.gibson.com/
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