注目の新製品を次々と発表しているBOSSから、デスクトップでの使用に特化したマルチ・エフェクツが発売された。本機は、フロアー型マルチ・エフェクツのフラッグシップ・モデルGT-100 Ver2.0の性能を、卓上向きのコンパクト・ボディに凝縮したもの。ビンテージから最新機種までをモデリングしたエフェクトやアンプ群が搭載されており、それらの順番を自由に入れ替える、複数台を同時に使用するなど、プロ・クオリティのセッティングにも容易に対応できる。

　本機からパソコンへは、USBケーブル1本で接続するだけ。1つのUSB端子が2系統のオーディオを扱えるオーディオ・インターフェイス機能を搭載しており、ドライとエフェクトの同時出力や、先にドライ音を録音した後にパソコンから出力される伴奏を聞いて音量バランスを取りながらの“リ・アンプ”が容易に行える。

　さらに専用ウェブサイト「BOSS TONE CENTRAL」からエディターソフト「BOSS TONE STUDIO」をダウンロードすれば、GT-001用にプロ・ミュージシャンが作成した音色を無償で入手できるなど、拡張性は無限大だ。

　多彩な機能や音質の全てを短時間の動画で見せることは不可能なので、ここでは3種の音色と、操作がいかに簡単かを見せるにとどまっている。本機を徹底的に使いこなすには時間が必要なので踏み込めなかったが、その可能性は大いに感じてもらえるのではないだろうか。個人的には、操作性に関することだが、つまみをかなり回してもインジゲーターの数値が少しずつしか動いていかないところに、シビアな音決めを求められるレコーディング機らしさを感じた。ライブ用の機器は、良い意味でもっとおおざっぱである。

　もちろん、本機の用途はレコーディングだけにとどまらない。入力端子類が豊富なので、リズムマシン等を接続して練習をより楽しくする活用法もある。デスク上に1台あれば、音楽生活が充実すること間違いなしだ。

BOSS / GUITAR EFFECTS PROCESSOR GT-001