商品の説明

豊かでパワフルな低音、粒立ちのハッキリとして艶やかな高音で鳴りの良いヘリングボーンモデルです。
HD-28は1976年にD-28のバリエーションモデルとして登場しました。プリウォーD-28へリングボーンスタイルで、ブレイシングはスキャロップ加工が施され、よりパワフルな鳴りのモデルとなっています。
1970年代まではアコースティックギターはエレキと一緒に音楽の中心的存在で、世界中で大変な数が販売されていましたが、1980年代になると、エレキや電子楽器がメインとなり、アコースティックギターの販売は大変な落ち込みとなってしまいます。
世界のトップブランドであったマーチン社でも販売数量が劇的に落ち込みました。生産数量が少なくなるなか、より良い楽器楽器を制作して販売回復を狙っていた時期が、この1980年代中期になります。
少なくなった生産数のため、余裕を持ったベテランの職人さんが手間をかけて制作したことで、品質に影響があったと言われています。
この時期からネック調整が簡単に出来るアジャストロッドを採用することで、メンテナンスが楽になり、マーチンクラックの元凶だった塗り込みセルロイドを廃止して塗装の上からピックガードを貼るようになったことで、トラブルが激減したそうです。
今回の楽器は1985年モデルで、アジャスタブルトラスロッドが採用された初年度のものです。
マーチンビンテージでは1970年代までのグローバーペグのモデルが人気が高く、価格も高騰しています。1979年からペグがシャーラーに変わりますが、品質に差は無く、価格だけが安く付けられていて、お買い得と言えます。
トップはスプルース、サイド、バックはローズウッド、エボニー指板です。
ペグはシャーラー製オリジナルで動作はスムーズです。
ピックガードはこの年から塗装の上から貼るタイプに変わっていて、もちろんマーチンクラックはありません。
オリジナルナット、オリジナルフレットのまま、ネック角度リセット調整済みです。
色合いは渋く焼けて飴色になっていて、表面的な細かな打痕、擦り跡が点在していますが、新品時の塗装の艶がそのままの綺麗なコンディションです。サイド、バックもほとんどキズ無しで綺麗です。
ナット部幅42.6ミリ程度、やや太目のレギュラーグリップネックです。
アジャストロッドはしっかりと機能していて、余裕があります。
12フレット上で6弦2.2ミリ、1弦1.6ミリ程度でセットしています。
この低いアクションでいてサドルの高さはしっかりとあります。
粒立ちがハッキリとした艶やかな音色、野太くふくよかな箱鳴りサウンドで鳴ります。
レギュラーモデルのD-28ほどのタイトな抜け感では無く、大味で豊かな鳴りがこの楽器の魅力です。
それでいて、高音はD-28らしい芯のある艶があります。
軽いタッチでも箱鳴りが良く、ボリュームがありますので、フィンガーでの弾き語りで演奏されるのも良い感じです。
40年前のビンテージとしてみれば素晴らしく状態の良いコンディションです。オリジナルブラックハードケース付きです。
1970年代のモデルよりも圧倒的にお買い得なプライスでおすすめです。