商品の説明

ウェストコースト系ロックアーチストとして活躍するジャクソンブラウンが実際に所有していた楽器で、2002年にサンタモニカのギターショップに委託品として預けられていたものです。
知り合いがそれを入手し、たまたま私が譲り受けることが出来ました。
私は1970年代からジャクソンブラウンの熱烈なファンで、日本公演には欠かさず行っていましたので、本当に嬉しくて、以来、お店に展示して楽しんでいました。
ジャクソンブラウンは1980年代まではステージでタカミネとかを使っていましたが、1990年代に入り、ギブソンビンテージアコースティックを使うようになりました。アコースティック用ピックアップが進化してステージで使いやすくなったことで、気に入ったビンテージをステージで使うことが出来るようになったようです。
中でもROYSMECKが気に入っていて、実際にステージでもレコーディングでも演奏していました。ハワイアンギターのROYSMECKモデルはそれまで、実際にほとんど見ることの無い楽器で、日本公演で最初に見たときには、J-45でもないし何かわかりませんでした。あとになってハワイアンギターのROYSMECKをネックリセットして普通に改造したものとわかったものでした。
彼は同じROYSMECKをたくさん所有していて、気に入った楽器が手に入るとそれまで持っていたものを友人のショップで販売していたそうです。
今回の楽器もそういう楽器のうちの1本でした。
日本公演のときに当時の日本のギターテクの人に頼んで、彼のROYSMECKを所有していることを伝えてパンフレットにサインをいただきました。
一生の宝物です。
ROYSMECKは一般的にはハワイアンギタリストとして有名ですが、バンジョー、マンドリン、ウクレレ等を演奏していて、弦楽器の魔術師というニックネームが付いていました。
ジャズ、ブルース、ハワイアンと広いジャンルで活躍したミュージシャンです。
ギブソン社では1934年にロイスメックと契約してロイスメックモデルを、このステージデラックスとラジオグランデを発売します。
ハワイアンスライドギターですので、高いナット、極太ネックで演奏する楽器でした。
1943年には生産終了しています。
スライドで、ながらく知られていない楽器でしたが、独特な豊かなサウンドでしたので、一部にネックリセットして普通に押さえて演奏出来るように改造して演奏されていたようです。ジャクソンブラウンはこの楽器を気に入り、同じようにレギュラーセットに改造して演奏しはじめました。
同じ楽器を何本も入手して、一部は手放していますが、いまも10本近い同じ楽器を所有しています。
彼は1994年の限定モデルや自身のシグネイチャーモデル、さらには同じデザインのマキャリスターも演奏していて、このスタイルへのこだわりが感じられます。
アディロンダックスプルーストップ、マホガニーネック、ハカランダ指板、ハカランダブリッジで、豊かで乾いた暖かみのあるサウンドで鳴ります。
もともと手で押さえて演奏するように作られていない楽器ですので、かなりの極太ネックで、演奏には少し慣れが必要ですが、その豊かで深い響きは素晴らしいです。
委託販売で預かっていたペーパーも残っていますが、ながく展示していたら本人のサインとかが褪せて消えかかっています。ある日気が付いたので、オリジナルはしまってコピーを展示していますが、消えかかったサインは残念です。