商品の説明

12フレットジョイントネックで容量のあるボディー、豊かで伸びやかな箱鳴りサウンドの73年ビンテージです。
この12フレットネックのドレッドノートは1920年代にはじめてDITSONのために制作したデザインで、その大きなボディーから当時の大型戦艦の名前をとってドレッドノートと名付けられました。
1931年にはマーチンブランドでD-18とD-28に採用されましたが1934年からはハイポジションの演奏性の向上のため14フレットにモデルチェンジします。
この14フレットドレッドノートが現在までのギターのスタンダードとなっています。
1954年にカスタムオーダーで12フレットドレッドノートのD-28が制作され、オリジナルのスタンダードモデルとしてSをつけてD-28Sと名付けられました。
その後1967年からはD-18S、D-35Sが追加されカタログモデルとなり、1990年代中期には生産終了しています。現在ではカスタムショップオーダーのみの制作となっています。
容積の大きなボディー、太いネックのため弦の共振が少なく箱鳴りがしっかりとパワーがあり、音の評価は高いものの、ハイポジションの演奏性、幅広で太いネックが敬遠されてそれほど大きな成功作とはなりませんでした。それでも音の良さから愛用されるプレイヤーさんは多いです。
トップはスプルース、サイド、バックはローズウッドで3ピースバック、エボニー指板、エボニーブリッジです。
ペグはウェイバリーに交換済みで動作はスムーズです。
ピックガードはオリジナルのまま端のほうに再接着跡があります。1弦下ピックガード端にマーチンクラックの跡があり、内部に割れ止め処置済みです。
ナット交換、リフレット済みで、オリジナルサドルのまま調整してあります。
塗装の色合いは渋く焼けて飴色っぽくなってきています。細かくウェザーウェザーチェックが入っていますがキズは表面的なものだけで綺麗なコンディションです。
バックはかなり前にリフィニッシュされていて、特にキズも無く綺麗です。見た目にも違和感なく仕上げられていますし、バックですので音への影響もありません。
向かって左サイド肩部分にストラップピンを付けたらしい穴埋め跡があります。大変綺麗に処置していますので、ほとんど目立ちません。
エンドピンはジャックサイズにあけられていて、現在はコンバージョンピンがセットしてあります。
年式なりに歴代のオーナーさんが手をかけてメンテナンスを重ねて、大切に扱われてきたらしい歴史を感じさせる楽器です。
ナット部幅47.5ミリ程度の幅広、太目のレギュラーグリップSQネックです。
12フレット上で6弦2.5ミリ、1弦1.6ミリ程度でセットしています。
弾き易く、バランスが良く安定したプレイヤビリティーにセットしています。
軽いタッチでもレスポンスが良く、箱全体で鳴る感じの豊かで深みのあるサウンドです。
強めのタッチでは圧倒的な箱鳴りサウンドでいて、爆鳴りと言われるような荒さはありません。質感の高いトーンの存在感のあるサウンドです。
高音側は繊細で華やかな感じ、低音のふくよかで量感のある甘い響きとのバランスが素晴らしい楽器です。
数の少ないモデルで、メンテナンスの行き届いた安心して演奏出来る貴重な楽器です。
当時の貴重なオリジナルブルーケース付きで、ハンドルが補修されています。