商品の説明

1883年創立とFender社Gibson社を凌ぐ長い歴史を持つGretsch社。アコースティック、エレキギター共に多くのモデルを生み出し、現在に至るまで多くの大物ギタリストに愛用され、そして高い評価を得てきました。現在ではエレキギターラインとしてホロウボディの6120や、ソリッドボディのDuo Jet等にて有名ながら、エレキギターの歴史より古く1933年より続くアコースティックギターラインについても、他ブランドとは一線を画すスタイルにて高い人気を誇り、多くのアーティスト達に愛用されてきました。

数あるGretschアコースティックモデルの中でも知名度・人気共に高いフラットトップのRancherモデル。元々は1947年に発表されたJumbo Synchromatic（Model 125F）の後継機種として1954年にNaturalカラーのTown & Country（PX6021）とOrangeカラーのRancher（PX6022）がラインナップされます。

今回ご紹介させて頂くのは、世界的な市場で見ても極端に生産数の少ないRancherの兄弟機種となるPX6021 Town & Countryの1956年製。半世紀をゆうに超える間、前線にてガッツリと弾き込まれてきたことによる、枯れ切った魅惑のトーンを持った一本になります。

まずそのスペックですが、17インチワイドのフラットトップスタイルに、杢目が強烈なまでに強い良質なスプルーストップ、強烈なフィギュアドが浮かぶ極上のメイプル材を採用したサイド＆バック、ネックにはセンターストライプの入ったメイプルにて、こちらにもワイルドなフィギュアドが確認出来ます。指板にはヴィンテージならではのコントラストの強いダークなインディアンローズウッドを採用。フィニッシュカラーはトップはナチュラル、サイド＆バック＆ネックはサンバーストカラーにて仕上げられております。指板にはこの時代を象徴するハンプトップインレイ、ヘッドにはTルーフのブランドロゴが施されております。その他としては、逆三角形のフレンチサウンドホール、鼈甲ガード、ローズウッドの台座とブリッジに、メタルアンカープレートの特徴的なスタイルのハイト・アジャスタブルブリッジのユニット、スモールタイプのトラスロッドカバー、オープンバックのグローバーチューナー等が挙げられます。

そして気になるサウンド面ですが、素晴らしいの一言に尽きます。1956年製と半世紀をゆうに超える68年の歳月が経過している事もあり、熟成された極上のヴィンテージトーンが感じられます。基本的には同時期のRancherモデルと同様となりますが、力強いローミッドに甘く広がる倍音やフィードバック、フルアコながらもレスポンスの高くエッジ感のある音色。そして艶めいたきらびやかな枯れたトーン、GibsonやMartinとも全く異なるGretschならではの弾むような心地よさはカントリーやロックンロールにはドンズバの最高の武器になるかと思います。

最後に状態としては、ビッシリと入った貫禄のウェザーチェック、打痕やスレ傷、スクラッチ、塗装剥がれ等の年式相応となるダメージこそ見受けられますが、近年のモデルでは決して再現出来ないリアルなエイジドルックスとなる激渋の風格ある一本となっております。その他として、ブリッジの再接着跡（内部にも補強材あり）、ピックガード交換、ペグ交換、フレット＆ナット交換、バインディングはおそらくオリジナルのままですが、他リペアの際に表面を研磨していると思われます。ありがちなボディの割れや補修歴こそございませんが、現状にてボディトップ＆バック共に膨らみが発生しており、ボディとネックの接合部にも紙が入る程度の隙間が出ております。演奏面としては、ネックはヴィンテージとしては致しかないレベルの波打ちがございますが、現状12F上にて1弦側約1.5mm、6弦側約1.5mmの低めのセッティングにて、特段のビビリもなくプレイ出来る状態となっております。またアジャストブリッジによる弦高調整も可能です。ケースはおそらく後年のヴィンテージケースとなりますが、ボディサイズはマッチしております。（オリジナルの可能性もございます。）

Rancherモデルと比べても製作年数が少なく、国内・海外を含めても殆ど市場に出回ることの無い希少なTown & Countryモデル。こちら前所有者様が購入されたのは国内でも最も有名なヴィンテージショップ様にて、ウェブ上にて販売履歴が確認出来ます。購入されたのは高騰前となりますが、それでも販売価格は約40万円でした。昨今の楽器業界全体、特にヴィンテージ市場の高騰もあり、現在の適正価格としては50～60万円前後、またはそれ以上になるかと予想されますが、こちら前所有者様からの多大なるご厚意もあり、まさかの高騰前の購入価格と同じ非常にお値打ちな特別価格にてご案内させて頂く事となりました。希少なヴィンテージとしての価値はもちろん、サウンド面でも同時期のRancher同様の素晴らしいトーンを誇る一本となりますので、お気になりました方は是非この機会をお見逃しなく。

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“Antique”では他には無いサウンドを追及し、ヴィンテージギター、ハイエンドギターを中心としたラインナップで、みなさまの一生に残る大切なギター探しのお手伝いが出来ればと思っております。Fender、Gibson、Rickenbacker、Epiphone、Gretschなどのヴィンテージギター、Paul Reed Smith、Suhr、Tom Anderson、James Tylerなどのハイエンドギター、特別なビルダーによる唯一無二のギターを揃え、皆様にとっての特別なショップになれるよう日々成長していきたいと思います。