商品の説明

現在におけるFender社の最高峰となるレギュラーラインとは別セクションにて、厳選された材、厳選されたビルダーの手により生産されるカスタムショップ。そのカスタムショップのビルダーの中でも、経験が長く特に腕の良い選ばれたビルダーのみが冠することを許されるマスター・ビルダー。更にその中でも歴代でも数える程しか存在しない最高峰のビルダーとなる”シニア・マスタービルダー”。の称号を許された一人であり、Fender社の長い歴史の中でも事実上の最も優れたビルダーとして君臨する故ジョン・イングリッシュ氏。

ジョン・イングリッシュと言えば1970年にFender社に入社と最も現場経験が長く、多くの世界的大物ギタリスト達からも高い支持を受け、世界中のギタリスト、そしてビルダー達の憧れとなる伝説の凄腕ビルダーです。2007年に57歳という若さで亡くなってしまってから更に彼の製作したギター達には極めて高いプレミア価値がついております。

今回ご紹介させて頂くのは、その伝説のビルダーとなるJohn English氏の製作品となりますが、一般的に販売されていた通常の製作品とは異なり、1959 Les Paul Burstを始めとする世界的にも希少なギターを数多く所有し、ノーマンと並び世界的にも有名なギターコレクターであるJoe Ganzler氏の特注オーダー品。モデル名自体もCustom Built 50’s Stratocasterと、1950年代のストラトをベースとしながらも、史上最高と言っても過言では無い、究極のウッドマテリアル、他には無い拘りのスペックを採用した唯一無二となる至高のストラトキャスター。また1996年製と30年近くの歳月が経過しているにも関わらず、それを感じさせない極上ニアミントコンディションをキープしたコレクタブルな一本となります。

まずそのスペックとしては、ベースとなるのはJohn English氏が最も好み、最も得意とした1950年代のストラトキャスターがベースとなり、ボディ材には非常に軽量なアッシュを採用し、その総重量は約3.21kg（弦を含む）と規格外の軽量さを誇ります。フィニッシュカラーは、1958年より登場したカスタムカラーであるオリンピックホワイトですが、こちらは新品出荷時より経年によって焼けたニュアンスを再現した特注のエイジドカラーとなっております。通常ストラトのカスタムカラーにはアルダーが採用される為、アッシュ&オリンピックホワイトの組み合わせも激レアスペックとなります。続いてネックには50年代を象徴する1Pメイプルネックが採用されておりますが、ヴィンテージを含めてこれ以上は見たことが無いと言える程に、強烈過ぎるインパクト抜群の超極上フィギュアドのメイプル材となっており、ネックバックだけでなく、指板側、ヘッドの先に至るまで、ビッシリと入ったエキゾチックで大粒のバーズアイフィギュアドと、ワイルド過ぎる力強いフレイムフィギュアドが混在した史上最高峰と言っても過言ではない特別な材が採用されております。その他のスペックとしては、ピックガードは8点留め1Pのホワイトガード、FENDER刻印サドルのシンクロブリッジ、ブラックドットマーカー、スモールヘッドにスパゲティロゴ、円盤型ストリングガイド、クルーソンチューナー、また特注仕様として、フレットはミディアムジャンボタイプを、指板ラディアスは9.5”Rとより実戦的な仕様に、ネックプロフィールは1962～1963年頃に見られる僅かに太さを感じさせるCシェイプで抜群のプレイアビリティを誇ります。またジョイントプレートはノーマンのオーダー品同様のスタイルにて、Custom Shopの刻印と併せ”CUSTOM BUILT FOR JOE GANZLER”の刻印が施されております。ヘッド裏には初期スタイルのシグネイチャーデカールとシリアルが、ネックエンドとスプリングキャビティにはジョン・イングリッシュ氏の直筆によるサインと製作デイトが入っております。

そしてその気になるサウンドですが、弾いた瞬間に鳥肌が止まらなくなる、これぞ歴代マスター・ビルダーの最高峰と言われるジョン・イングリッシュの製作品だと感じさせる驚愕の個体鳴りに驚かされます。ヴィンテージだけでなく、リイシューモデルや、ハイエンド等、現在まで数多くのストラトキャスターを取り扱わせて頂きましたが、その中でも一番だと言っても過言では無い強烈に鳴る一本です。その鳴りはまず生鳴りからいって違いが感じられ、単にボリューム大きくジャキジャキ鳴るというのではなく、サウンドの芯をシッカリ感じさせる枯れた鈴鳴りをご実感頂けます。また出力面としてもピックアップには本機の為にハンドワウンドにて製作された特注ピックアップにて、おそらく時期からしてもアビゲイル・イバラ女史の製作と思われるブラックボビンPUですが、フロント＆ミドルのPUとリアのPUは異なるワイヤーで巻かれており、個体鳴りとバランスを考慮した最高の組み合わせとなっております。当然ながら通常のカスタムショップ製のピックアップとは完全に一線を画す本当に素晴らしいトーンをアウトプットしてくれます。体の芯を震わせるバキっとラウドなストラトトーンには”当たり”の個体特有のコシと粘りがあり、非常に煌びやかで味わいのあるクリーントーンから、図太いエッジ感が前に来るディストーションサウンドまで、オールマイティにお使い頂ける一本です。特にクランチ時のハーフトーンは絶妙で、倍音成分だらけな出音には弾き手すらも酔いしれてしまう魅惑なトーンを奏でてくれます。ここまで素晴らしいストラトはヴィンテージを含めてもなかなか巡り逢えるものではありません。またキャビティ内部にはノイズ対策のシールディング、セレクターは5wayと、単なる復刻ではなく、演奏面においても拘り抜いたスペックという点も、他には無い流石Joe Ganzler氏の特注オーダー品だと感じさせてくれます。

最後に状態としては、多少のピッキングスクラッチや、細かなスレ、ネックポケットサイドに微細な塗装クラック、金属パーツの経年劣化程度と、僅かな使用感こそございますが、塗装自体はパーツ下と比較しても殆ど焼けが見られず、あって当然のウェザーチェックも無く、ネック指板面の塗装ダメージは無しと、とても30年近く前に製作されたとは思えない極上のニアミントコンディションをキープ。演奏面でもネックコンディションは良好でトラスロッドの余裕もシッカリと残っており、フレットは目立った凹み無く8部山以上、電装関係の不具合もございません。付属品についても認定書を始めとした一式（画像参照）が揃っております。ケースは50年代を意識したオリジナルのツイードトーレックスケースが付属致します。