商品の説明

Gibson社のフラッグシップモデルであり、もはやエレキギターの代名詞とも言える”Les Paul”モデル。どんなモデルよりも最も有名かつ多くのアーティスト・ミュージシャンに愛用されてきました。通常”レスポール”の冠が付くモデルと言えば、スタンダードを始めとし、ジュニアやカスタム、デラックスなどが思い浮かぶかと思いますが、1969年からはLow-Impedanceシリーズとして、Personal、Professional、Recoading等のモデルが発表され、その後1970年代中期～後期にかけては、レスポール氏の名を冠したThe Les Paul、Les Paul Artisan、The Paul、L.P Artist、L.P. XR-1等の様々なモデルが発表されます。

その中でも特異な存在となるのが1978年に発表（出荷は1979年から）されたThe Paulモデル。当時レスポールスタンダードモデルの約3/4の価格で発表されたステューデントモデルですが、ボディ＆ネックにウォルナット、指板にエボニーと高級材で製作され、1981年からはFirebrandのネーミングが付けられます。今回ご紹介させて頂くのは、そのThe PaulモデルのレギュラーとなるThe Paul Standardではなく、ファーストシップの翌年である1980年に発表された姉妹機種であり、「Les Paul」「SG」「ES」に続く新しく発表されたFirebrandシリーズの The Paul Deluxeの生産初年度品。フレット＆ナット以外はハンダバージンとなる稀少なヴィンテージになります。

まずそのスペックとしては、ボディ＆ネック材はStandardモデルがウォルナットに対して、こちらはウォルナット材より稀少かつ高価な材であり、Les Paulモデルの王道となるマホガニー材が採用されます。ボディ＆ネック共に1970年代のロックシーンから継承された、3P仕様となっております。フィニッシュカラーは当時のラインナップで、ツヤ有りのナチュラルと、ツヤ消しのアンティークナチュラルがありましたが、こちらは後者となるアンティークナチュラルにて、下の杢目を拾い込むほど薄い仕上げとなっております。またスタンダードモデルからボディトップの低音弦側にヴェヴェルドコンター、ボディバックのタミーコンターが入っておりましたが、Deluxeモデルはそれに加えてボディトップ高音弦側にもヴェヴェルドコンターが施されます。指板には当時の上位モデルに採用されるエボニー材にて、相反する美しい発色のパールドットインレイが入ります。またその他の特徴としては、トラスロッドカバーにはLP Firebrandの刻印、ヘッドのブランドロゴはシルクスクリーンやインレイワークではなく、焼き刻印仕様。セレクター位置はテイルピースのすぐ右下に配置、その他としてはGibson刻印＆キーストーンのシャーラーM6チューナー、ナッシュビルタイプABR-1ブリッジのチューンOマティック、ノンカバード・刻印ナンバードTバッカー等が挙げられます。

そしてその気になるサウンドですが、王道のマホガニーボディ＆ネック、そして上位モデルに採用されるエボニー指板、非常に高い評価を受ける刻印ナンバードTバッカーの組み合わせにより、レスポールの系譜をシッカリと感じさせる極上のヴィンテージサウンドを放ちます。一言でまとめれば初期のLes Paul SG Standardのサウンドをより力強くしたという印象で、特有の太く粘りのあるローミッドに加え、弾き込まれたヴィンテージならではの”こなれた”倍音感は、クリーン～クランチでは味わい深い枯れたサウンドを、ドライブ時には迫力のパンチ力と煌びやかでレスポンスの良いアタック感をお愉しみ頂けるでしょう。クリーン～クランチにおけるブルージーなソロパートからドライブ時のジャキっと歯切れの良いロックリフまで幅広いジャンルで活躍してくれる一本です。また約3.66kgとレスポールスタンダードモデルと比べれば非常に軽量で取り回しの良い点もプレイヤーの方には嬉しいポイントです。

最後に状態としては、こちらの個体のサウンドの良さを裏付けるかのように、半世紀近くとなる44年の歳月シッカリと弾き込まれてきた事が伺えるプレイヤーズコンディション。実際の弾き込むことで刻まれてきたダメージはエイジドモデルでは再現出来ないリアルな貫禄抜群の雰囲気を持っております。ただシッカリと弾き込まれてきた個体ながら、パーツのオリジナル度は非常に高く、演奏で摩耗したフレット＆ナットの交換以外は、全てオリジナルのままにて、電装関係のハンダも交換歴無しのバージンとなっております。またケースも当時のケースの中でも数が少ないレアなスクエア・ブラウンケースが付属しております。

The Paulモデルの中でもStandardに比べて製作本数の少なかったDeluxeですが、逆にマホガニー採用という点が大きく、人気＆稀少度の高いモデルとなっております。直近の販売歴や相場感としては、使用感が強く多少のパーツ交換がある個体でも35～40万円前後と、昨今の楽器業界全体の高騰もありますが、特にこの時期のステューデントモデルに関しては、高い評価を受け他と比べても年々急激な高騰が見られます。こちらの一本に関しては、上述の通りシッカリと弾き込まれてきたプレイヤーズコンディションながら、パーツのオリジナル度は高くなっておりますが、今回前所有者様からの多大なるご厚意もあり、相場を大きく下回る非常にお値打ちなプレイヤーズプライスにてご案内させて頂く事となりました。今後の更なる高騰も予想されますので、お探しだった方はもちろん、お気になりました方は是非この機会をお見逃しなく。

◆◇Guitar Shop “Antique”◇◆
JR西川口駅より徒歩1分の好立地＆フロア総面積約130㎡。ゆったりとした落ち着きのある販売スペース＆試奏スペース、様々なご要望にお応えする設備の整ったリペアスペース、そして商品の状態管理を徹底した在庫スペースを個別におくことで、ワンランク上のショップとして生まれ変わりました。試奏環境はクリーンアンプからドライブアンプまで様々なアンプをご用意し、またリペアマンが常勤しており、ご購入時のお好みのセットアップや充実したアフターフォロー体制を完備致しております。

“Antique”では他には無いサウンドを追及し、ヴィンテージギター、ハイエンドギターを中心としたラインナップで、みなさまの一生に残る大切なギター探しのお手伝いが出来ればと思っております。Fender、Gibson、Rickenbacker、Epiphone、Gretschなどのヴィンテージギター、Paul Reed Smith、Suhr、Tom Anderson、James Tylerなどのハイエンドギター、特別なビルダーによる唯一無二のギターを揃え、皆様にとっての特別なショップになれるよう日々成長していきたいと思います。