商品の説明

ES-335はGibson社から1958年に世界初となるセミアコースティックギターとして発表され、ESシリーズのフラッグシップモデルとして今に至るまで高い人気を誇ります。発表と共に完成形と言われるそのサウンドはジャズ、ブルースからロックまで幅広いジャンルに対応し、エリック・クラプトン、ラリー・カールトン、キース・リチャーズ、チャック・ベリー、B.B.キングなど世界的に名高いミュージシャンをも虜にしてきました。

今回ご紹介させて頂く一本は、極めて生産数の少ないカスタムカラーであるスパークル・バーガンディフィニッシュが採用された1967年製のES-335TD。更に過度期ならではのレアスペック採用に加え、セカンドオーナー様放出のハンダバージン＆フルオリジナルの激レアコレクタブルアイテム。今より30年程前にファーストオーナー様よりセカンドオーナー様が譲り受けた、経緯もハッキリとしている一本になります。

まずスペックとしては、センターブロックの入ったセミホロウ構造にてヴィンテージならではの良質なメイプル材をボディに採用し、ボディトップ＆バック共に施されたダブルバウンド仕様。そしてフィニッシュにはレギュラーカラーであるサンバーストやチェリーと比較しても極めて製作数の少ない当時のカスタムカラーであるスパークル・バーガンディにてフィニッシュ。ネックには良質な1Pマホガニーを採用し、こちらもボディ同様のマッチングフィニッシュが施されます。そして指板には真っ黒かつしっかりとした特徴的な杢目も確認出来るハカランダ（ブラジリアンローズウッド）を採用。通常ですと全てのモデル共通にて1965年までがハカランダ採用時期となりますが、実際1966～1968年製あたりに度々ハカランダが採用されております。その他としては、ショートピックガード、トラピーズテイルピース、2コブ・ダブルラインクルーソンチューナー、スモールブロックインレイ、ヘッドにはiドット有りのオープンOロゴ、低めの位置に施されたクラウンインレイ、Made in USA刻印無し＆ボリュート無しのナローネック、ソンブレロ・コントロールノブ、オーバルオレンジラベル、またブリッジはPatナンバーとFoundry Mark（DJマーク）の入ったワイアードABR-1となりますが、同時期の主流はナイロンサドルながら、こちらはブラスサドルが採用されております。（ハッキリした入手経緯、時期的な整合性、他のオリジナル度、その他過度期という点よりも出荷時からのオリジナルとして判断しております。※同じ1967年製のES-335モデルでも同仕様の履歴が確認出来ます。）

そして気になるサウンドですが、この時期が特別視される事を肌で感じさせてくれる極上のヴィンテージサウンドを放ちます。まず生鳴りでは美しい音の粒立ち、バランスの良いコード感が心地よい個体で、ストロークから音抜けまでのレスポンスの早さはシッカリと弾き込まれてきた事を感じさせる一体感を味わえます。出力面ではオリジナルPAFと内部は同じとされる（ステッカーの記載内容変更のみ）初期プラスネジ期のステッカードPAF×2を搭載し、パワフルなローミッドに甘く広がる倍音成分を多く含み、センターブロックセミアコ構造だからこそのキレイな高音域は鳥肌が立つほどの色気を感じさせます。加えて良質なハカランダならではの特有の甘さと音の奥深さを持ち、トラピーズテイルピースならではのビブラート感はセミアコ構造と良くマッチし、芳醇なサスティーンとなり心地良く空気中に溶けていきます。ソリッドタイプのギターの”鳴り”とはガラッと異なり、ロングセラー335モデルの名機たる所以を感じさせてくれるでしょう。良質なヴィンテージ材＆経年によって熟成されたサウンドは、過去に取り扱いさせて頂きましたES-335モデルの中でも頭一つ飛び抜けた極上のヴィンテージサウンドを感じさせる一本となっております。

最後に状態としては、ここまでサウンドの良い個体が故に、半世紀をゆうに超える期間しっかりと弾き込まれてきており、スクラッチや打痕、塗装チップ等の年式相応のダメージは否めませんが、経年によるバーガンディカラーの赤の退色や全身にビッシリと入ったウェザーチェッキングを含め、”本物”のヴィンテージである事を物語る激渋のエイジドルックスは圧巻です。低音弦側のカッタウェイにクラックが見受けられますが、光の透過はせず、また触ってみても塗装クラックが盛り上がっているような感触に感じられ、仮に木部に至っていたとしても軽微なダメージになるかと思います。こちら前セカンドオーナー様が入手された際よりのダメージになりますが、それから一切悪化等も無く演奏面にも問題ございません。（入手時の画像もございます。）

パーツ類に関しては、電装関係のハンダは全て取り外し歴無しのバージンコンディションにて、その他フレット＆ナット等の消耗品も含めて全て当時のままとなるフルオリジナルコンディション。取手交換（オリジナル付属）とラッチの一部破損がございますがオリジナルのブラックハードケースも付属致します。演奏面としてはネックコンディションは前所有者様が一切調整が必要なかった程、経年により安定した非常に良好なコンディションで、トラスロッドも余裕もしっかりと残っております。フレットは元々背の高いタイプではありませんが、チョーキング等にて引っ掛かるような大きな凹みも無く、現状5～6部山前後にて、まだまだ現役で活躍してくれる状態となっております。電装関係についても、ピックアップからの出力減衰も感じられず、ポットのガリも殆どありません。3弦ペグシャフトに僅かな曲がりが見受けられますが、機能的には問題ございません。

今も昔も変わらぬ人気を誇る王道335。通常のサンバーストやチェリーですら60年代ヴィンテージは非常に高騰しており、また同年代ですとストップテイル仕様へ変更されている個体が多く見受けられます。更に近年のコロナ禍や円安の影響による凄まじい高騰もあり、現在の相場感としては、また通常カラー＆インディアンローズ指板にて、ストップテイル仕様への変更等の木部加工歴のある個体で130万円前後、パーツ交換歴やリペア歴のある個体で170万円前後、状態良くオリジナル度の高い個体ですと200万円前後となっております。今回こちら上述の通り、パーツ類は全て当時から手付かずのハンダバージン＆フルオリジナルコンディションに加え、レアなカスタムカラー、希少なハカランダ指板、セカンドオーナー放出品と、他とは完全に一線を画すコレクタブル・ヴィンテージES-335。適正価格としては200万円オーバーでもおかしくない一本ではございますが、こちらセカンドオーナーとなる前所有者様からの多大なるご厚意により、相場を大きく下回る破格特価にてご案内させて頂く事となりました。人気の高い335モデルが故に今後の更なる高騰も予想されます為、お探しだった方はもちろん、お気になりました方は是非この二度と無い大チャンスをお見逃しなく。