商品の説明

アメリカの超人気ロックバンドであるジャーニーの中心人物として世界的に活躍する天才ギタリスト”ニール・ショーン”。所有ギターの数は700本以上とも言われるコレクターとしての面を持ち、その中でも現在ライヴやスタジオレコーディング等にてメインで愛用しているギターと言えばPRSのSignatureモデルになります。既に複数のシグネイチャーモデルが発表されておりますが、1990年代にはプライベートストック発足（1996年）前より、PRS社へ直接オーダーを複数回かけており、PRSとニール・ショーンは長きに渡ってリレーションシップを築いてきました。

PRS社における特定の顧客向けに、通常モデルでは使用しない”PRS氏の個人的なストック材”を意味する特別な材を使用し、特別なスペックを採用して製作される最上位ラインとなるプライベートストック。現在ではその製作が10,000本を超えた事もあり、単に最上位グレードとして位置づけられておりますが、最初期のプライベートストックに関しては長年勤めたスタッフの為に製作されるEmployeeモデルすらも超える内容にて、一般のユーザーにはそうそう手に入らない高嶺の花として君臨しておりました。

今回ご紹介させて頂くのは、そのプライベートストックの前身とも言える特別過ぎる一本。PRSの創業メンバーであり、後のPrivate Stockラインの総責任者としても名高いジョーナッグスが、ジャーニーのギタリストであるニール・ショーンの為にワンオフでカスタムメイドした特注製作品になります。

まずその内容としては、あくまでモデルベースはフラッグシップモデルとなるCustom24（キャビティ内にCU24Fの記載）となりますが、通常のメイプルトップ＆マホガニーバック、マホガニーネック、2ハムバッカーの仕様とは明らかに異なる内容にて、スワンプアッシュボディ、メイプルネック＆メイプル指板、HSHレイアウトのピックアップと、翌年(1996年)発表されるSwamp Ash Specialのプロトモデルとしての位置にあたるスペックとなっております（Swamp Ash Specialはローズ指板）。また採用されている材自体もおそらく翌年より採用されるプライベートストック材が採用されていると思われ、ボディのスワンプアッシュは杢目が強く美しい芸術的な木取りを魅せ付け、また併せて各所にフィギュアドの揺らめきも確認出来る最高峰の材となります。ネックに採用されたメイプルは変化が極めて大きい3Dの力強いフィギュアドフレイムがビッシリと入り、指板のメイプルはワイルドなフィギュアドに加えてエキゾチックな杢目、縦横無尽に入ったフレックラインと強烈過ぎる他には例を見ないレベルの極上材を、ヘッド突板には美しいキルトフィギュアドと、それぞれ異なるフィギュアドメイプルの超極上材が採用されております。見ただけでアーティストグレードは遥かに超えていると思われ、最初期の本当に特別なプライベートストックグレード材以外には考えられないと推察しております。その他としては、美しい発色を魅せるアバロンのバーズインレイ、ゴールドエンボスの筆記体ブランドロゴ、PRSロゴ入りのウイング式ロックチューナー、PRSオリジナルブリッジ、ネックシェイプはレスポールの59シェイプにも似たシッカリと握りごたえがありながら手に吸い付くようにフィットするプロフィール、またカラーも当時は特注カラーであったTri-Color Sunburstフィニッシュのグロス仕上げにて、オーセンティックな激渋のルックスとなっております。

そして気になるサウンドですが、まず生鳴りの良さに驚かされます。軽いストロークでも増幅されながらボディ＆ネック全身を震わせ、アコースティックギターの様な軽やかな空気感も感じられます。搭載されたピックアップはMcCarty Treble & Bassの2ハムバッカーに、センターにはSeymour Duncan特注のシングルコイルを搭載し、以降のSwamp Ash Specialモデルと比較しても完全に別物と感じさせるPRS最高峰の極上サウンドをアウトプットします。伝説のPUである”PAF”を踏襲したヴィンテージトーンを持つハムバッカーと、ビンテージのストラト等に代表されるような煌びやかなサウンドかつ細すぎず甘すぎない枯れたニュアンスを持つシングルコイルの組み合わせで、採用材のポテンシャルを120%に引き出します。ウッドマテリアルだけで見れば1950年代のストラトやテレキャス同様となるアッシュ＆メイプルの組み合わせですが、ピックアップとの相性が抜群で、マイルドかつボトムがシッカリとしたダークなニュアンスを持ち、バーストレスポールにテレキャスターの要素を加えたような印象を受けます。太く芯のあるパワフルな中低域は、ただ強いだけでなく味わい深い繊細な甘さを併せ持ち、高音域は細かなピッキングニュアンスの再現度も高くツヤがあり、伸びのある躍動感あふれるドライブサウンドは”シビれる”驚愕のサウンドです。クリーンでの奥行きのある美しいトーンから、ドライブ時には輪郭を崩さないエッジ感と、HR/HMからロック、フュージョン、ブルースと幅広いジャンルに対応する様々なキャラクターを持ったオールマイティかつ高いクオリティで、流石ジョーナッグス拘りのカスタムメイド品だと感じさせてくれます。

最後に状態としては、30年近く前の製作品かつ、サウンドの良い個体を象徴するかのうように年式相応の使用感が感じられます。とは言っても大切にされてきた事が伺えるコンディションで、ボディバックにバックルスクラッチこそございますが、トップ面は比較的キレイな状態となっており、薄いピッキングスクラッチ、また全体的に細かな打痕やスレ等こそあるものの、塗装のツヤもキレイに残っており、年式の割にはキレイな印象を受けます。演奏面としてはネックコンディションは良好でトラスロッドの余裕もシッカリと残っており、フレットも8部山以上残っております。もちろんパーツ交換歴の無いフルオリジナルコンディションにて、電装関係の不具合もございません。付属のケースもオリジナルにて、おそらく当時からと思われるタグには『’95 Swamp Ash 24 Custom Built Neal Schon』の記載がございます。

Private Stockの前身、Swamp Ash Specialモデルの前身、そしてその内容はジョーナッグスがニール・ショーンの為に製作されたワンオフモデルという、極めてプレミア価値の高い初期PRSの特別過ぎる一本。高騰前の前販売店様の販売価格は140万円。昨今の高騰を加味すれば、現在の適正価格としては200万円オーバーは当然となりますが、こちら前所有者様からの多大なるご厚意もあり、高騰前の価格と殆ど変わらない破格特価にてご案内させて頂く事となりました。この機を逃せば一生手に入らない弩級のコレクタブルアイテムとなっておりますので、お気になりました方は是非この二度と無い大チャンスをお見逃しなく。