商品の説明

1970年代初頭より数十年に渡って世界トップレベルのアーティスト達と共演、作曲を行い、2002年以降はポール・マッカートニーのツアー・バンドのギタリストとしても知られるブライアン・レイ。数多くのギターを所有するなか、ポール・マッカートニーのツアー・バンドにて愛用していたZemaitisの様なメタルフロントのルックスを持つギターはファンの中で大きな話題を呼びました。

製作者はイギリスのルシアー"Patrick James Eggle"。Tony ZemaitisやDanny Obrien親交のあったMichael Stockwellを通して、ゼマイティスのトリビュートモデルとして生まれた彫金メタルフロントのDiscusモデル。Patrick James Eggleは以前よりその類い稀なるセンスと高い技術力を持ち、多くのアーティストに支持されておりましたが、当時イギリスのディーラーの中でも先見の目を持つMichael Stockwell（Private Guitar Collector社）の目に止まり、2000年にはPatrick James EggleとMichael Stockwellと共同で PATRICK JAMES EGGLE ブランドを立ち上げます。その後ジャズギターモデルの製作を開始（合計 50 本の製作）。そしてそれと同時期にゼマイティスのトリビュートモデルとなるエレキギター”DISCUS”モデルを極少数ながら製作します（合計20本）。こちらのギターはMichael Stockwellの紹介により、オリジナルゼマイティス同様にDanny Obrienのハンドエングラブドによる彫金パーツが採用されております。その後Discusモデルは2003年の4月にアメリカのGuitarist誌に取り上げられ、一躍世界的に有名なモデルとなりますが、同年アメリカに移住をしてからは製作はアコースティックギターが中心となり、2004年を最後にDisucusモデルの生産を中止してしまった事より、総生産数は僅かに20本のままにて、ブライアン・レイファン、ポール・マッカートニーファン、ゼマイティスファンが血眼になって探すウルトラレアな幻のモデルとなります。

今回ご紹介させて頂くのは、そのPatrick James Eggle本人が愛用するDisucusモデルを、同内容のスペック&彫金デザインにて特注オーダーされた特別な一本。Patrick James Eggleブランド立ち上げ当時よりMichael Stockwellと親交のあった前ファーストオーナー様が、Patrick James Eggleを紹介してもらい、その際に本人所有機と同内容にて製作してもらえるようオーダーをした一本で、メタルフロントを始めとする各部パーツの彫金は全てDanny Obrienのハンドエングラブド、ピックアップはJ.M.Rolphにオーダーした特注ピックアップ。また本人同様となるインパクトの強い”Serpent Dragon”モチーフのエングラブドにより、当時のPatrick James Eggleブランドがプロモーションにも使用した特別過ぎる一本。もちろん新品入手時よりパーツ類は一切変更無しのフルオリジナルに加え、コレクション重視にて大切にされてきた極上ニアミントコンディションの一本になります。

まずそのスペックとしては、ゼマイティスのメタルフロントモデルを意識したスタイルで、ボディトップ＆ボディバック共にマホガニーを採用した2Pのチャンバード仕様、フィニッシュは薄いラッカーにて仕上げられたTranslucent Black カラーを採用。ネックもボディ同様のマホガニーにエボニー指板と、ウッドマテリアルだけ見てもゼマイティスへのリスペクトが感じられます。そして何と言っても生きた伝説とまで称されるダニーオブライエンの彫金ですが、アートワークは Marvell コミックの John Goode がデザインを描き出し、それを元にダニーオブライエンが手作業にてエングラブドを施します。また製作品一本一本デザインが異なる中、こちらは本人所有機同様となるオリジナルゼマイティスでも好まれた”Dragon”をモチーフとしたデザインとなっており、当時のPatrick James Eggleブランドがプロモーションにも使用した経緯が確認出来ます。またブリッジやエスカッション、コントロールプレート等々の金属パーツは、こちらも本家同様にジェラルミンからの削り出しにて製作され、エスカッションはメタルトップのエングラブドの延長としてのデザインを、トラスカバー＆セレクタープレートにはドラゴンの”鱗”が、バックのコントロールプレートにはモデル名やシリアル等の詳細が全てエングラブドされております。その他としてはウェバリーのオープンギアチューナーにエボニーボタン、オリジナルデザインのヘッドにはブランドロゴインレイ、ピックアップにはヴィンテージトーンを追求するJ.M.Rolphにオーダーした特注ピックアップが搭載されております。またヘッド裏には製作年と併せてPatrick James Eggleのサインが入れられております。

そして気になるサウンドですが、ライブDVD『Live In Red Square』でも使用されているシーンが確認出来ますが、本家Zemaitis製作品を彷彿させるどころか、サウンド面でも負けじと劣らない極上のサウンドをアウトプット致します。傾向としては、完全に1980年代ロックフリークを意識したキャラクターを感じさせる攻撃的なトーン、そして拘りの工法による恩恵と22年の歳月による熟成が感じられる味わい深い最高のサウンドに昇華しております。また独自のコントロールは2ボリューム、2トーン、3wayセレクターと王道のスタイルながらこれが最終形と感じさせる実用性を持ち、またどのポジション・セッティングでも非常に高いクオリティを感じさせてくれます。

最後に状態としては、こちらファーストオーナー様がコレクション重視にて大切に所有されてきた為、22年前の製作品ながら大きなダメージの無い極上ニアミントコンディションをキープ。ボディトップを主にして全体的に布スレのようなものがございますが、こちらは新品時からのものとなり、後付けのダメージとしてはヘッドサイドにストリングワインダーによるスレ傷、その他細かなスレや非常に浅い当て傷程度こそございますが、フレットにもほぼ減りが見られず、一般的な使用感は無く、年式を考慮すればニアミントと呼べる極上美品コンディションとなっております。付属品としては、ボディトップのドラゴンモチーフ同様のエングラブド、シリアル＆ブランド名のエングラブドが施されたドッグタグ、ブライアン・レイがライブで使用していた際の写真、Patrick James Eggleが使用していた際の写真、また前ファーストオーナー様がエングラブドデザインの元となるラフ案がデザインされたものを所有されておりますが、そちらは現在探して頂いている状況です。（確実に付属するお約束は致しかねてしまいますが、おそらく見つかるであろうとの事です。）