BOSSの記念すべき100号機は、ぶっ飛びの新感覚空間系エフェクト！
ディレイでもリバーブでもない斬新な音を体感せよ！
BOSS
TE-2
[2013/4/25] 文＆試奏：井戸沼 尚也／写真：星野 俊
今回発表されたBOSSの新製品はどれも「流石、BOSS」といえるものだが、中でも1番ぶっ飛んだのが本機Tera Echo TE-2だ。基本的にはディレイ・リバーブ系だが、そのどちらとも違う新しい空間系エフェクトといえる。
まずはクリーンの素の音に、エフェクト・オン。前半は、割と普通のディレイのように聞こえると思う。途中から、高音域でモニョモニョいってる謎の音が混ざり始める。セッティング自体による影響もあるが、ちょっとしたピッキングのニュアンスによってエフェクトの質も変わるようだ。
つまみをいじりながら弾いていると発振し始め、発信音がおかしな揺れ方をし、ディレイにブレーキがかかるような音や、わけのわからない謎の音が混ざる。途中からは、ギターを弾いているよりツマミをいじっている方が楽しくなった。
近年は、個人製作のようなガレージ・メーカーからユニークなペダルが発表されることが多い。それらに劣らぬ変態ペダルを、世界のブランド・BOSSが記念すべき100号機としてぶつけてくるところに、BOSSの凄みがある。
もちろん、操作性の良さはBOSSならでは。また、変態性ばかりを強調したが、普通のエコーとしても非常に優秀であることをつけ加えておく。
（使用ギター：Navigator LP Model '81）
BOSS
TE-2
[SPECIFICATIONS]
■コントロール：E.レベル、トーン、フィードバック、S-TIME ■入出力端子：インプット、アウトプット ■電源：9V電池／ACアダプター ■外形寸法：73（W）×129（D）×59（H）mm ■重量：435g
価格：オープン・プライス（市場実勢価格：16,000円前後）
[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也（いどぬま・なおや）
大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター／エディターの2本立てで活動中。
