AQUBE MUSIC PRODUCTS
- 2024/11/16
楽器倉庫/Studio GVIDO
2016年1月の特集でレポートした、寺田倉庫のスタジオ付き楽器倉庫“Studio GVIDO(スタジオ グイド)”。“倉庫”と聞くと単なる物置のようなスペースを想像しがちだが、楽器好きのための多様なサービスが用意された新しい音楽空間として、コレクターの間で早くも噂になっている。ギター・マガジン2016年4月号では、300本以上の膨大なギター・コレクションを所有していることで知られる野村義男が“Studio GVIDO”をチェック! 魅力溢れる楽器倉庫の全貌に迫ろう!
コレクションを収納するのに十分なスペース、厳重なセキュリティ、適正な温度・湿度の調整と、理想的な保管環境を実現したのがこの倉庫エリアだ。保有するコレクションの数に応じて、S/M/L(2坪/3坪/4坪)と3サイズの部屋が用意されている。倉庫内は自由にカスタマイズが可能で、木のボードが貼られている壁面にビス打ちをしてネック・ハンガーを取り付けることもできる。また、専属コーディネーターによるデザイン提案も行なっており、自分だけの秘密基地のような空間を作り上げられるだろう。倉庫環境は温度20℃、湿度50%をターゲットに調整されており、デリケートなビンテージ楽器も理想的な環境で保管することができる。
倉庫の利用者が自由に使うことができるリハーサル・スタジオはハイスペックな音響設備を完備しており、簡単なレコーディングを行なうことも可能。倉庫から取り出した楽器をすぐに思う存分鳴らすことができる贅沢な空間だ。ギター・アンプにはマーシャルのビンテージ・モダンとJCM2000、ローランドJC-120が常設されているが、倉庫に預けた自前のアンプを大音量で鳴らすのもまた一興。そのほか、ベース・アンプ、ドラム・セットに加えてグランドピアノやなんとチェンバロまで常備しているため、あらゆる編成のバンドに対応できる。
[Equipment]
●ギター・アンプ
・Marshall / JCM2000 + 1960A
・Marshall / Vintage Modern + 425A
・Roland / JC-120
●ベース・アンプ
・Ampeg / SVT-3pro + SVT-810E
●ドラム・セット
・Pearl / Masters Premium MPR
●ピアノ
・Steinway / B-211
●デジタル・ミキサー
・Roland / M-480 + S-1608(×2)
●モニター・スピーカー
・TANNOY / VX8m
●サイド・スピーカー
・TANNOY / AVXP-12
充実の工具を取りそろえたリペアルームも自由に利用できる。一般的な調整のほか、ハンダごてを使ったちょっとした改造も可能だ。“このリペアルームは家に欲しい(笑)。気が利いた設備ですね”。
エレベーターを降りてすぐ目につく場所にあるショーケース。自慢のギターをまるで美術品のようにディスプレイすることができる。野村もご満悦の表情。
スタジオ内は飲食も可能で、なんとキッチンも備え付けられている。また、ケータリングもオプションとして用意され、友人を招いてパーティを開くこともできる。
一般的な倉庫とは違って、とにかく綺麗で上質な空間なのに驚きました。僕が持ってるギターの数だったら、アンプも込みでSサイズの倉庫で入りきるんじゃないかな。Lサイズは住めるくらい広いから、倉庫にするのがもったいないくらい! 僕みたいな人がMやLを借りちゃうと、まだまだスペースがあるからってギターの本数がどんどん増える危険性があるね(笑)。今時の住宅事情を考えると、マンションなんかだと壁に穴を開けられないから、倉庫内で自由にディスプレイできるのは嬉しい人が多いんじゃないかな。ギターを壁にかけてじっくり眺めて、自分だけの楽器コーナーを作りたい人が、それを実現するのにもってこいの場所だと思いますね。
スタジオのほうはものすごくリラックスできる空間だね。外部の人との接触がないのも、プライベートが守られてる感じがいい。倉庫のすぐ隣にあるから、バンドでリハーサルする時、“あの楽器ちょっと音出したいな”と思ったらすぐに取り出すことができるのはメリットだね。例えば、エレキ・シタールの音入れたいよねってなった時にすぐに倉庫から持ち出せる。“ちょっと弦替えるから待ってて”っていう時はリペアルームを使えばいいわけだしね。バンドみんなでリラックスして音を出して楽しめると思う。そういう意味ではペンションみたいな空間だね。
本記事はリットーミュージック刊『ギター・マガジン2016年4月号』でも「野村義男と行くスタジオ付き楽器倉庫“Studio GVIDO”」のタイトルで特集されている。他にも「野村義男の“思わずオーダーしたくなる”世界に1本だけのマイ・シグネチャー・モデル」では、オーダー可能な国産ギター・ブランドのギターを野村義男がレビュー。カスタム・オーダーでオリジナル・ギターを製作し、Studio GVIDOに預け、そして、併設スタジオで嗜む。そんな音楽ライフも楽しそうだ。