“ONE DAY GUITAR SHOW”で発表された桜モデルの注目機種を総ざらい!
- 2025/01/07
MIURA Guitars USA / MB-2
アメリカ製の楽器や機材を数多く日本に紹介している輸入代理店PCIを設立し、Xotic Guitarsにて名だたるミュージシャンの楽器を製作してきたHiro Miura氏が2014年に新たに設立したブランドが、Miura Guitars USAです。今回試奏したMB-2は過剰なデコレーションを排除したコストパフォーマンス・モデルという位置づけですが、第一印象は、ずばり「成熟した楽器」でした。材質はメイプル・ネック&アッシュ・ボディという70年代ジャズ・ベースを彷彿させるオーソドックスなスペックで、音色の特徴もその延長線上にある明るくストレートなものです。何しろ美しく洗練されていて無駄のない上品な音色という印象で、楽器本体の鳴りは素晴らしく、低音は締まっていて、5弦の音色だけが浮くようなこともなく、プレイアビリティは当然のことながら全く問題ありません。
ハードウェアはピックアップにAguilarのソープバー・サイズのシングルコイルSuper Singles、プリアンプも定番のミッド・フリークエンシー切替を備えたAguilarのOBP-3で、ブリッジとペグにはHipshot製を採用するなど、それほど奇をてらったところはありません。しかし、ハードウェアの選定が絶妙なのか、組み込みが素晴らしいのか、全てのパーツの良さが最大限に引き出されている印象です。
例えば、「プリアンプはOBP-3の音域の広さが仇となってトレブルを上げてもノイズしか上がってこない……」なんていう楽器を見かけることもあったりするんですが、このMB-2はビシッと高音域がブーストされ、音色を実践的にコントロールできるし、ピックアップの選定の妙なのか、ノイズはとても少なく全く気になりません。いわゆるアクティブらしい明るい音色ですが、トーン・コントロールを操作しても音色が崩壊することなく、鼻につくようなイコライザー臭も無い、玄人好みの自然な音色。ベースらしい音色で演奏性の高い即戦力の楽器をお探しの現場主義のプレイヤーさんに、是非オススメしたい1本です。
価格:¥335,000