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  • 週刊ギブソン Weekly Gibson〜第69回

164が弾く! Gibson Collector's Choice #24 1959 Les Paul Nicky

Gibson Custom / Collector's Choice #24 Charles Daughtry 1959 Les Paul "Nicky"

  • 文:井戸沼尚也
  • 動画撮影:編集部 写真撮影:八島崇 録音協力:加藤和彦(オンキヨー) 映像編集:熊谷和樹 取材協力:Gibson Brands Showroom TOKYO

3週連続でお届けしてきた特別企画“164が弾く! Gibson Guitars”の最終回は、大のレス・ポール好きとして知られる氏に、現在の最高峰となるレス・ポールをチェックしてもらいました。最新シリーズ、True Historicの仕様を持つCollector's Choice #24 Charles Daughtry 1959 Les Paul "Nicky"は、エイジド・レス・ポール・オーナーでもある彼の目にどう映ったか?

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Gibson Custom Collector's Choice #24 Charles Daughtry 1959 Les Paul “Nicky”feat. 164

Gibson Custom Collector's Choice #24 Charles Daughtry 1959 Les Paul “Nicky”

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ついに登場したTrue Historic仕様のコレクターズ・チョイス!

 パーツ類の全面見直し、製作工程の見直し(生産効率よりも完成度の高さを追求)、ボディ・トップ&バックの接着にもニカワを使用するなど、まさに究極のレス・ポール・リイシューと呼ぶに相応しいTrue Historicシリーズ。同シリーズ発表時に「今後はコレクターズ・チョイス(以下:CC)もTrue Historic仕様に準ずる」とアナウンスされたとおり、本器のクオリティは折り紙付き。CCは著名なコレクターやミュージシャンが実際に所有する個体をリアルに再現したもので、今回のCC#24は、Charles Daughtry氏が所有する1959年製 Les Paul 、通称“Nicky”を再現したモデルです。
 オリジナル“Nicky”の特徴は、レス・ポール好きなら誰もが憧れる美しく退色したレモン・バーストのフィニッシュ。まさに理想的な59バーストです。このCC#24はオリジナルのトップ・カーブ、色味、杢目のニュアンスなどを忠実に再現。エイジド仕様なので、傷の入り具合もまるで同じです。また、オリジナルはそのサウンドにも特徴があるようで、搭載されたP.A.Fを改めて解析。その結果、#24はCCシリーズには珍しく、フロント/リアともに比較的パワフルなBurst Bucker3が搭載されています。

Interview

ニュアンス重視ながらパワフルな1959レス・ポール!

──本器の第一印象を教えてください。

 これはTrue Historic仕様のギターですよね。僕もヒストリック・コレクション・レス・ポールはよく使っているのですが、このクラスのレス・ポールはとにかくニュアンスがよく出るんです。解像度が高くて、立ち上がりもいい。かつ、このギターはちょっとだけパワフルなイメージがありましたね。ニュアンスやレンジの広さを重視すると普通は出力が弱くなっていくと思うんですが、このギターはそれとパワフルさを両立させたギターですね。歪みがとてもよく乗りましたし、ギターの美味しい真ん中の帯域がよく出ています。普通はニュアンス重視だともっとシャリッとするんですが、このギターは芯がはっきりしたガッツのある音で、ニュアンスもよく出ます。もちろん、シャリッとした音も出せると思います。

──164さんはデジタルな音像の中でもレス・ポールを使っていますね。

 基本的にレス・ポールの特性は、“ノイズが少なくて、音が超でかい”というものなので、ゲインを上げた時にも音の芯がちゃんと残っています。だから、どんなオケの中でもギターの居場所がわかるんですよ。アンサンブルの中でのエレキ・ギターの役割は、ミッドだったりミッド・ハイの帯域を埋めることだと思うのですが、そこをしっかり強調できるギターです。このCC#24は、さらにその特徴を強調したギターだと感じました。

──弾き心地についてはいかがでしたか?

 僕は普段、前シリーズのヒストリック・コレクションのモデルを使っているので、なんの違和感もないというか……いきなりポンと渡されて「これを明日のライブで使って」と言われても、なんの問題もないですね。とにかく僕はレス・ポールが大好きで、持った瞬間に水を得た魚のようになるというか……すごく弾きやすいです。このギターは特にネックの塗装が薄くて、すぐに手に馴染みますね。シルキーな感じです。フィンガリングもすごく楽ですよ。

──ルックスについては?

 すごいですね。エイジド・モデルはかなりたくさん見てきたつもりなんですが、これは縦にもウェザー・チェックが入っていて……すごいです。幅が広めの杢目も好みのど真ん中ですし、オーラがすごいです。傷の入り具合も新品とは思えない……持ったその日から、ビンテージを所有したような気持ちになれるんじゃないでしょうか。

──このギターをオススメするとしたら? 

 ビンテージが欲しいという人は、これを買うといいと思います。絶対に満足できると思いますよ。それともしできれば、若いギター・キッズにもこういうギターを一度は弾いてほしいですね。


※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは9月25日(金)を予定。

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製品情報

Gibson Custom / Collector's Choice #24 Charles Daughtry 1959 Les Paul "Nicky"

価格:¥1,288,000 (税別)

【スペック】
■ボディ:ユニーク・フィギュアード・メイプル・トップ/マホガニー・バック ■ネック:マホガニー ■指板:ローズウッド ■フレット:22 ■ピックアップ:バーストバッカー3×2 ■コントロール:ボリューム×2、トーン×2、3ウェイ・ピックアップ・セレクター ■チューナー:クルーソン・デラックス
【問い合わせ】
ギブソン・ジャパン http://www.gibson.com/
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プロフィール

Equal最新シングル「SCAPE限定盤」

164
164(イチロクヨン)、山口県生まれ。Equalのギタリスト、ボカロP、作家。2008年にボカロPとしての活動を開始。2011年5月28日に公開した「天ノ弱」が大ヒット。その動画再生回数は2015年8月時点で380万回に届く勢いである。これまでに5枚のメジャー・アルバムをリリース。2015年4月に、RYOTA(元歌い手・りょーくん)との新ユニット、Equalを結成し、この8月にはシングル「SCAPE」を発表した。ボカロP、作家としても多方面にわたり楽曲提供を行なっており、2014年7月に発売されたベスト・アルバム『THIS IS VOCAROCK/164 feat.GUMI』ではさまざまなアーティストとコラボレーションした。また、164と親交のある歌い手/アーティストが、164の楽曲をカバーする企画作『TRIBUTE TO 164』が10月21日にリリースされる予定。

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